Biochemistry

Biochemistry · 1/4

四次構造と翻訳後修飾;コラーゲンの構造;タンパク質-核酸相互作用の構造基盤

Quaternary structure and posttranslational modifications; structure of collagen; structural basis of protein–nucleic acid interactions — L I

疾患
エーラス・ダンロス症候群

🧠 タンパク質は「複数の鎖を組む()」「合成後に作り込む( PTM)」で完成する、と読む。 の会合が。合成後の切断・化学基付加・架橋がPTM。コラーゲンはPTMが機能を決める典型、DNA結合タンパク質は構造モチーフが配列認識を決める典型として扱う。

多量体タンパク質

用語 英語 内容
monomeric 1本のポリペプチド
oligomeric 複数(n)の鎖。二量体・三量体・
サブユニット subunit を構成する各鎖
homo-oligomer すべて同一(例:homotetramer α₄)
hetero-oligomer 2種以上(例:heteropentamer α₂βγδ)

は、におけるサブユニットの数・組成・3次元配置。サブユニット間は・水素結合・・S-S結合で連結される。が1つの仕事を協同するか、別々の仕事を分担する。

💡 は「分業」の好例。 ミトコンドリアF₁-F₀ ATP 合成酵素(22–27サブユニット:α₃β₃γδε ab₂c₁₀₋₁₅)は、H⁺チャネル・・軸・に分かれ、を回転運動→ATP合成に変換する(Lecture 11)。チャネル/輸送体では n個のサブユニットが1つの孔を作る。

翻訳後修飾

ポリペプチド合成後の共有結合的な修飾。

PTM 英語 内容
リン酸化 phosphorylation キナーゼがSer/Thr/TyrにP付加、ホスファターゼが除去。→機能調節
N- N-glycosylation Asnに
O- O-glycosylation Ser/Thrに。分泌・に多い
myristoylation N末端Glyに(C14)→膜アンカー
palmitoylation Cysに(C16)→膜アンカー
proteolytic cleavage 前駆体をプロテアーゼが切断して成熟
リジン酸化・架橋 lysine oxidation & cross-linking lysyl オキシダーゼ(Cu²⁺依存)でLys→、Schiff塩基・アルドールで共有架橋
hydroxylation, γ-carboxylation Pro/Lys水酸化、Glu→Gla(Lecture 1)

💡 前駆体の切断=「安全装置」。 や凝固因子は不活性な前駆体として作られ、切断で活性化される。切り出される余分な断片は、区画への標的化や有害活性の抑制の役割をもつ。

コラーゲン

コラーゲンは線維状の細胞外タンパク質。から作られる。

構造

  • : (Gly-X-Y)ₙ(n≈300、Yは多くPro または Hyp)。
  • 三重らせん: 単一のコラーゲン鎖が左巻きらせん(αヘリックスではない)を作り、3本が右巻きの三重らせん(triple helix)に束ねられる(水素結合)。中心の狭い界面にはGlyの小さな側鎖しか入らないため、3残基ごとのGlyが必須。
  • は前駆体三量体から、N/C末端の切断で作られる。

成熟

段階 修飾
三量体化前(細胞内) Pro・Lysの、Hyp/HylへのO-、Lys酸化+架橋
三量体化後(細胞外) による切断 →

⚠️ コラーゲン障害の3疾患を原因酵素で覚える。 ①ビタミンC欠乏=:Pro/Lysが働かない。②(Cu²⁺)欠乏=が働かない。③コラーゲンまたは処理酵素の遺伝子異常=

タンパク質-核酸相互作用

DNA結合タンパク質(転写因子)は遺伝子発現を調節する。特定の5–10 bp配列を非常に高い親和性(Kd〜pM)で認識し、DNA結合ドメイン+エフェクター/調節ドメインをもつ。

モチーフ 英語 認識の仕組み
zinc finger Zn²⁺を2 His+2 Cysが。「指」のαヘリックスがに結合。複数の指をもちうる
helix-turn-helix (HTH) 2が対称を作り、2つのHTHが配列の隣接する2つのに結合
leucine zipper 7残基ごとにLeu。疎水面でし、に結合

が超を生む。 結合は加算的(ΔG_binding = −RT ln Kd)。2部位への協同結合で親和性が飛躍的に上がる:ΔG=35.5 kJ/mol(Kd=1 µM)が2倍で 71 kJ/mol(Kd=1 pM)に。2部位で最大100万倍の親和性増加になりうる。HTH/は2部位、はしばしば5–9部位に結合する。

まとめ

  • はサブユニット(ホモ/)の数・組成・配置。は分業の好例。
  • PTMはリン酸化・N/O-(C14)/(C16)・・リジン酸化架橋など。
  • 前駆体切断は誤作動を防ぐ安全装置。
  • コラーゲンは(Gly-X-Y)反復の三重らせん。障害:scurvy(ビタミンC)・Menkes(Cu/)・Ehlers-Danlos(遺伝子)。
  • DNA結合は・HTH・を読む。で最大100万倍の親和性。