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  1. 2026 09.28

    IDSA の2026年版グラム陰性菌の抗菌薬耐性指針を現物と突き合わせ、これを引く11ノートを是正した。代替薬が0件の行、2026年版で新設された章の欠落、単剤と併用の取り違え、試験結果の断定(再解析で有意差が消えていた)が主な不足だった。あわせて Y. enterocolitica の感染源の順位を出典どおりに直した。

    • 薬剤sulbactamカルバペネム耐性*Acinetobacter baumannii*の優先治療を「スルバクタム・デュルバクタム」から、指針が必須とする**イミペネムまたはメロペネムとの併用**へ直した。感受性が報告された株にも高用量・長時間点滴を優先する理由(ブロスマイクロ希釈法以外では感性側に誤判定されうる、高用量でも安全性の懸念が無い、死亡率が高い)と、動物モデルでの目標到達確率、臨床的治癒62%対40%を加えた。出典の版表記の誤り(Version 5.0)も正した。(出典:IDSA 2026)
    • 微生物Acinetobacter baumannii代替薬3剤が「位置づけ」だけで降格の理由が無かったので薬ごとに補った(セフィデロコルは試験管内で90%超が感性だがランダム化試験で代替治療を上回れず、ミノサイクリンは2025年改訂の判定基準では分離株の50%未満が感性で高用量でも静菌までにとどまり、ポリミキシンBの有効濃度は腎毒性の閾値とほぼ同じ)。スルバクタム・デュルバクタム耐性またはメタロβラクタマーゼ産生時の選択肢のうち「セフィデロコルにスルバクタム・デュルバクタムを加える」が落ちていたので加え、吸入抗菌薬の2026年版での扱い(ルーチンは非推奨だが耐性確認例・全身療法の反応不良例では選択的併用が妥当)も反映した。(出典:IDSA 2026)
    • 微生物Pseudomonas aeruginosa2026年版で新設されたカルバペネマーゼ別の治療の章が丸ごと欠けていたので表を新設した。KPC型ではセフィデロコル・セフタジジム+アビバクタム・イミペネム+レレバクタムが推奨で**セフトロザン+タゾバクタムは非推奨**(タゾバクタムはKPCを阻害しない)、メタロβラクタマーゼ産生株ではセフィデロコルのみで**アズトレオナム+アビバクタムは本菌では非推奨**(腸内細菌目とは逆で、排出ポンプのため標的に届かない)。部位による違い(複雑性尿路感染症では4剤が同格、代替は1日1回投与のアミノグリコシド)と、治療中の耐性出現率(新規βラクタムで約20%、2剤の交差耐性は50%超)も加えた。地域別のカルバペネマーゼ割合は「カルバペネム耐性株のうち」と分母を明示した。(出典:IDSA 2026)
    • 微生物Klebsiella pneumoniae代替薬が0件だった行を2つ補った(OXA-48様産生株にアズトレオナム+アビバクタムとセフィデロコル、ESBL産生株の尿路外にセフェピム+エンメタゾバクタムと経口切り替え)。「ピペラシリン・タゾバクタムは血流感染の無作為化比較試験でカルバペネム系に劣った」という断定も、指針が**基準法で再判定した320例の再解析では有意差が消えた**と明記しているため、それでも推奨を維持する理由とともに書き直し、重症でなく菌血症を伴わない複雑性尿路感染症では代替として認められることを加えた。表から抜けていたカルバペネマーゼ非産生のカルバペネム耐性株の行も足した。(出典:IDSA 2026)
    • 微生物Enterobacter cloacae2026年版で中等度リスク群に加わった*Hafnia alvei*を追記した(試験管内データに基づく扱いで、臨床データは無い)。「カルバペネム耐性菌用の新しい薬も効くが温存する」というまとめに対し、**セフトロザン+タゾバクタムだけはAmpC産生菌に非推奨**(中等度産生株への活性は19%)という例外が落ちていたので加えた。(出典:IDSA 2026)
    • 微生物Serratia marcescens感受性試験どおりに選ぶという方針の根拠が「この方法で害を示すデータが無いこと」である点と、低リスク菌でセフトリアキソンの転帰が悪かった観察研究1件が後続研究で再現されなかったことを補った。反応不良時は耐性化を疑うという注意も加えた。(出典:IDSA 2026)
    • トピックYersinia genus (Y. pestis and yersiniosis)*Y. enterocolitica*の最大の感染源を「子犬の糞便」から生または加熱不十分な豚肉へ直し、動物・その環境・その糞便との接触は出典どおり頻度の低い原因に置いた(CDCの本文に子犬・げっ歯類という語は無い)。保有動物の記述は出典の射程の外に出した。肺ペストの「致死率100%」も「未治療でほぼ確実に致死的」に揃えた。(出典:CDC、MMWR 2021)
    • トピックKlebsiella, Enterobacter, Proteus, and Serratia genusAmpCの危険度区分を「高リスク」から原文どおりの**中等度リスク**へ戻し、2026年版で加わった*Hafnia alvei*の行を新設した(臨床データが無い点も明示)。約20%という耐性出現率の曝露薬を「セファロスポリン」から「セフトリアキソンなどの曝露後」に絞り、低リスク群で残る選択肢を補った。基礎発現のAmpCによる自然耐性と誘導性の区別も明示した。(出典:IDSA 2026)
    • トピックAntibiotics altering the peptidoglycan synthesis: monobactam, carbapenem, bacitracinアズトレオナム+アビバクタムを「開発され活性を示している」から、NDM産生腸内細菌目に対する**推奨薬**へ更新し(入手できないときはセフタジジム+アビバクタム+アズトレオナムが代替)、配合剤が優先される理由も加えた。「この4剤はメタロβラクタマーゼ産生菌に無効」の数え違い(直前に挙がるのは3剤)を正し、アビバクタム・レレバクタム・バボルバクタムのいずれもNDMを阻害しないという理由を足した。セフィデロコルのメタロβラクタマーゼ産生株への活性にも分母つきの数値を付けた。(出典:IDSA 2026)
    • トピックBacterial infectionsカルバペネム耐性*A. baumannii*の欄に併用薬(イミペネムまたはメロペネム)を明示し、高用量アンピシリン・スルバクタムがスルバクタム・デュルバクタムを開始できるまでの**一時的な橋渡しに限る**という限定を加えた。複雑性尿路感染症でピペラシリン・タゾバクタムが代替となる条件(重症でなく菌血症を伴わない例)も補った。(出典:IDSA 2026)
    • トピックAntimicrobial Resistance and Stewardship薬剤名の綴りをコーパス標準(デュルバクタム)に統一し、治療困難耐性の定義を原文どおりの8剤すべてに非感受性へ、AmpCの区分を中等度リスクへ直した。従来βラクタムを選ぶ場面と高用量・延長投与を選ぶ場面が1文に混ざっていたのを2つに分け、カルバペネム耐性腸内細菌目の表に代替薬と治療中の耐性出現率を補い、無作為化試験の数値に分母(125例、42/62対51/63)を付けた。(出典:IDSA 2026)
    • トピックMultidrug-resistant pathogens and healthcare-associated infections薬剤名の綴りをコーパス標準(デュルバクタム)に統一した。内容の変更はない。
  2. 2026 09.28

    裏づけの取れなかった数値2件を一次資料で決着させ、腎症候性出血熱の致死率をめぐる「出典が割れている」という存在しない食い違いを4ノートから除いた。肉芽腫性アメーバ性脳炎の潜伏期と周術期アルベンダゾールの起点は、いずれも原典に根拠が無いことが確認できたため撤回した。

    • トピックAcanthamoeba and Naegleria genus肉芽腫性アメーバ性脳炎の「潜伏期は約10日」を撤回した。一次資料の裏づけが無く、総説は経過を亜急性〜慢性、潜伏期を数週間から数か月とし、CDCは曝露時期がふつう不明なので発症までの期間は分かっていないと述べている。同じノートの「進行は緩徐」という記述と整合させ、初発症状(頭痛・微熱・悪心・めまい・易刺激性・軽微な行動変化で細菌性・ウイルス性髄膜脳炎と区別しにくい)を補った。対比として原発性アメーバ性髄膜脳炎は曝露から初発症状まで約5日(幅は1〜12日)、死亡は発症後おおむね5日(幅は1〜18日)と直した。(出典:Pawelec-Pęciak 2026、CDC Acanthamoeba、CDC Naegleria)
    • トピックEchinococcus species周術期アルベンダゾールの「最低4日前から開始し施行後1か月以上継続」を撤回した。WHO-IWGE の Expert Consensus の記述は「手術の1日前から術後1か月まで」が通例というもので、原典自身がこれを正式に検証したことがないと明言し、その起点の出所も示していない。肺の非複雑性活動性嚢胞では術前投与を避けるという例外と並べて書いた。(出典:Brunetti 2010、Nabarro 2015)
    • 疾患エキノコックス症周術期アルベンダゾールの起点を上記と同じ形に直し、期間が未検証であることと肺嚢胞での例外を明記した。出典が1件だけだった状態も解消した。(出典:Brunetti 2010、Nabarro 2015)
    • 微生物Echinococcus granulosus周術期アルベンダゾールの期間が正式に検証されたことがない点と、肺の非複雑性活動性嚢胞では術前投与を避ける理由(嚢胞破裂の危険)を補った。(出典:Brunetti 2010、Nabarro 2015)
    • トピックCoccidioides immitis. Histoplasma capsulatum本文に残っていた英語表記を日本語に直した(俗称は「砂漠のこぶ」「砂漠リウマチ」「渓谷熱」として残した)。医学的内容の変更はない。
    • 微生物Coccidioides immitis本文の英語表記を日本語に統一した。医学的内容の変更はない。
    • 疾患コクシジオイデス症本文の英語表記を日本語に統一した。医学的内容の変更はない。
    • 微生物Hantaan virus致死率の節を「Dobrava-Belgrade virus の数値は出典で割れている」から「数値は母集団で変わる」に改め、表に母集団の列を足した。Hantaan virus は確定例の集計で5〜10%・流行では15%、Dobrava-Belgrade virus はバルカン半島の入院例で9〜12%(ECDC は10〜12%)、Puumala virus は0.1%未満、Seoul virus は1%未満。「どちらかを正解として覚えるのではなく幅として押さえる」という説明を、数値が動くのは出典が争っているからではなく分母にする集団が違うからだ、という説明に置き換えた。透析を要する割合が種で桁違い(Hantaan 約40%・Seoul 約20%)であることも加えた。(出典:Jonsson 2010、Jiang 2016)
    • 微生物Dobrava-Belgrade virus致死率の節から「一次資料どうしが割れている」という枠を外した。総説の9〜12%はバルカン半島の入院例、ECDC の10〜12%は母集団の明示が無く、両者は同じバルカン半島の文献に由来して食い違っていない。著者の但し書き(ギリシャの一部地域で血清有病率4%、軽症例が未診断の可能性)も加え、高い死亡率と関連づけられているのはキクビアカネズミ由来のバルカン系統で Saaremaa・Kurkino 系統ではないことを示した。(出典:Jonsson 2010、ECDC)
    • 疾患腎症候性出血熱種別致死率を母集団つきで書き直した(Hantaan は確定例5〜10%・流行では15%、Dobrava-Belgrade はバルカン半島の入院例で9〜12%、Seoul は1%未満、Puumala は0.1%未満)。確定例の30〜50%が入院するため入院例を分母にすると値が上がる、という関係を示し、「5〜10%」を ECDC の10〜12%と並べて割れていると読まないよう注記した。透析の必要性も種で桁違い(Hantaan 約40%・Seoul 約20%・流行性腎症 約5%)であることを加えた。(出典:Jonsson 2010、ECDC)
    • 微生物Puumala virusHFRS総説の「5〜10%」について、引用元の総説でこの値が置かれているのは Hantaan virus の欄だけで Dobrava-Belgrade virus の列は無い、という点を明示した。(出典:Jonsson 2010)
    • トピックBunyaviruses (Hanta-, Crimean-Congo haemorrhagic fever virus)ハンタウイルスの種別致死率を母集団つきの表にした。クリミア・コンゴ出血熱の感染対策は、原文が「標準的な接触予防策・バリア予防策・空気感染に対する予防策」の3項目を挙げているのに「標準予防策に加えて3つ」=4項目に読み替えていたので正し、WHO の標準予防策(手指衛生・個人防護具・安全な注射手技・安全な埋葬手技)は別の出典で受けるよう分けた。院内感染の経路も、より少ない皮膚接触22.2%だけを引いていたのを5経路すべて(経皮的接触34.3%が最多、皮膚22.2%、近接でのエアロゾル18.2%、間接17.2%、患者環境8.1%)と発生場所(診療部門92.0%・検査室8.0%)に補い、鋭利器材の取り扱いが対策の中心だが他経路の合計が過半なのでそれだけでは足りない、という結論につないだ。(出典:Tsergouli 2020、WHO、Jonsson 2010)
    • 微生物Listeria monocytogenes口腔内常在菌の講義ノートへの誤った参照を外した。当該ノートに本菌の記述は無く、参照先の行は共有するファイル名を持つ別の菌のリンクだった。内容の変更はない。
  3. 2026 09.28

    微生物ノート側で是正した誤りが講義ノート・疾患ノート・薬剤ノートに残っていたものを直した。Q熱の予防ワクチンの種類、季節性コロナウイルスの至適増殖温度の帰属、M. hominis と Ureaplasma の尿道炎での位置づけ、軟性下疳の推奨レジメンの並び、アルファウイルスの誤った参照、自由生活性アメーバの潜伏期、アルベンダゾールの周術期投与が対象。

    • トピックRickettsia, Orientia, CoxiellaQ熱の予防を「獣医向けの無細胞ワクチン」から正した。ヒト用はオーストラリアでのみ市販されるホルマリン不活化の**全菌体**ワクチンで(米国に承認ワクチンは無く、重篤な副反応を避けるため接種前に皮膚試験を行う)、家畜用は相Iの全菌体ワクチンである。後者は非感染の反芻動物に初回妊娠前に接種する必要があり、既に感染した動物では流産を防げない。「無細胞」はどちらにも当てはまらない。(出典:Eldin 2017、CDC MMWR 2013)
    • トピックCorona- and Filoviruses季節性コロナウイルスの「至適増殖温度が33〜35℃」という断定を撤回し、この値を鼻腔・鼻咽頭の温度として帰属し直した(上気道の33℃前後と深部の37℃を並べて増殖が比較されているのは HCoV-229E と HCoV-NL63 で、OC43・HKU1 の至適増殖温度が測定されたわけではない)。「潜伏期が長い(3日)」も系統的レビューの統合推定(中央値3.2日、95%CI 2.8〜3.7。ライノウイルスは1.9日)に置き換え、これが「ヒトコロナウイルス」としての統合値で季節性4種単独の値ではないという射程を明示した。(出典:Lessler 200970069-6))
    • トピックMycoplasma and Ureaplasma genus*M. hominis* を非淋菌性尿道炎の原因とする断定を撤回した(現行ガイドラインは通常は常在菌として扱う)。*U. urealyticum* は症例ごとに判断する。マクロライドへの自然耐性も14員環・15員環(エリスロマイシン・クラリスロマイシン・アジスロマイシン)に限り、機序は能動的排出と23S rRNA G2057A である。16員環は自然耐性の対象外で、2611位の変異ではマクロライド・リンコサミド・ストレプトグラミンに及ぶ獲得耐性が報告されているため、クリンダマイシンも「必ず効く」とは書けない。(出典:DDG 2025、Pereyre 2002)
    • 微生物Ureaplasma urealyticum非淋菌性尿道炎での位置づけを「症例ごとに判断する」に改め、高い菌量・若年・性交渉相手の少なさが症候性尿道炎と関連するという原典の枠組みを示した。「テトラサイクリン耐性が広がっており」も、*tet(M)* 獲得による後天的耐性で、フランスの2020〜21年の分離株では本種68株の11.8%・*U. parvum* 248株の1.2%(P<0.001)にとどまる、という分母つきの記述に直した。マクロライド耐性は観察されず、フルオロキノロン耐性は増加傾向で監視が必要である。(出典:DDG 2025、Pereyre 2024)
    • 疾患軟性下疳・鼠径リンパ肉芽腫症・鼠径肉芽腫軟性下疳のシプロフロキサシンとエリスロマイシンを「代替薬」としていたのを、米国の指針どおり**4本すべてを並列の推奨レジメン**に直した(アジスロマイシン1 g単回、セフトリアキソン250 mg筋注単回、シプロフロキサシン500 mg 1日2回3日間、エリスロマイシン基剤500 mg 1日3回7日間)。単回投与で完結するのはアジスロマイシンとセフトリアキソンだけである。妊娠・授乳中はシプロフロキサシンを選ばないこと、横痃では穿刺吸引のほうが簡便だがその後の追加排膿処置が少ないため切開排膿が好まれることがあること、割礼を受けていない男性とHIV陽性者は治療反応が劣ることを加えた。出典の claim にあった誤訳(無包茎男性)も正した。(出典:CDC 2021)
    • トピックLymphogranuloma Venereum, Granuloma Inguinale and Chancroid軟性下疳の推奨レジメンを上と同じ4本並列の形に直し、妊娠・授乳中のシプロフロキサシン回避と横痃の処置を加えた。(出典:CDC 2021)
    • 微生物Eastern equine encephalitis virusフラビウイルスを扱う講義ノートへの誤った参照を外し、脳炎の病原体一覧へ差し替えた(本ウイルスはアルファウイルスで、当該ノートに equine・アルファ・トガの語は出てこない)。内容の変更はない。
    • 微生物Western equine encephalitis virus誤った参照を外したうえで、出典を取り直して3件の数値を是正した。致死率を約3〜4%から3〜7%へ、脳炎の発症を「感染3〜10日後」から潜伏期2〜7日へ、組換えゲノムの記述を「非構造蛋白領域が東部ウマ脳炎ウイルス側、構造蛋白領域がシンドビスウイルス側」から、キャプシド蛋白と3'非翻訳領域末端が東部ウマ脳炎ウイルス側・エンベロープ糖蛋白E2とE1がシンドビスウイルス側へ直した(キャプシドは構造蛋白なので旧記述は逆)。乳児で重症化しやすいことも無症候例との比(1歳未満で1対1、1〜4歳で58対1、14歳超で1,000対1超)で示し、北米で最後のヒト症例が1994年であることを添えた。(出典:Zacks 2010、Hahn 1988)
    • 微生物Acanthamoeba castellanii肉芽腫性アメーバ性脳炎の「潜伏期は約10日」を撤回した。経過は亜急性〜慢性で潜伏期は数週間から数か月に及び、CDCは曝露時期がふつう不明なので発症までの期間は分かっていないと述べている。初発症状(頭痛・微熱・悪心・めまい・易刺激性・軽微な行動変化で、細菌性・ウイルス性髄膜脳炎と区別しにくい)も加えた。(出典:Pawelec-Pęciak 2026、CDC)
    • 微生物Naegleria fowleri原発性アメーバ性髄膜脳炎の潜伏期を「1〜9日」から、曝露から初発症状までおおむね5日(幅は1〜12日)へ直した。死亡時期も「発症から1週間程度」から発症後おおむね5日(幅は1〜18日)へ改め、致死率は90%を超え生存例はきわめてまれであることを分母つきで示した。出典が0件だったので2件を付けた。(出典:CDC)
    • トピックTaenia saginata本文と図に残っていた英語表記を日本語に直した(六鉤幼虫・嚢虫)。医学的内容の変更はない。
    • トピックTaenia solium本文と図に残っていた英語表記を六鉤幼虫に直した。医学的内容の変更はない。
    • 薬剤albendazole周術期投与を臓器を問わない一般則として書いていたのを改めた。肺の非複雑性活動性嚢胞(5 cm未満)では術前投与せず、漏出が疑われる場合に限って術後に投与する(肺嚢胞への経皮的治療は禁忌)。周術期の期間「手術の1日前から術後1か月まで」も原典自身が正式に検証されたことがないと述べ、起点の出所も示していない。あわせて、間欠投与(28日投与・14日休薬を3サイクル)を現行の標準として書いていたのを、米国添付文書の記載であると明示し、近年の総説がこれを旧式の方法として名指ししている点を併記した。(出典:WHO 2025、Brunetti 2010、Nabarro 2015)
  4. 2026 09.28

    出典の無かった微生物ノート10本(ツツガムシ病リケッチア・スポロトリクス・無鉤条虫・オウム病クラミジア・HPV 1〜4型・ラッサウイルス・麻疹ウイルス・腐性ブドウ球菌・S. mitis・イチゴ腫トレポネーマ)を一次資料で監査して出典を付け、横断監査で全32件を取り直して再確認した。日本の届出区分と予防接種の書き分け、推奨度の分離、薬剤の適応菌種の是正が主な変更。

    • 微生物Orientia tsutsugamushi承認ワクチンが無いことと無症状者への予防投与を勧めないことを、それぞれ別の出典で支えるよう脚注を分けた。つつが虫病が四類感染症でただちに届出を要することを加えた。(出典:CDC Yellow Book、厚生労働省)
    • 微生物Sporothrix schenckii骨関節型の治療に IDSA の推奨(イトラコナゾール200 mgを1日2回、最低12か月)が欠けていて、ブラジルの推奨だけを載せていたので両方を並記した。臨床クレードの菌種も「4種からなる」と閉じた列挙にしていたのを、原典が例示として挙げている形(代表が4種で、それに限らない)に直した。ネコ関連の流行を扱う出典の claim も、抄録に無い記述を含んでいたので抄録どおりに書き換えた。(出典:IDSA 2007)
    • 微生物Taenia saginata*T. asiatica* との遺伝的差と宿主域の出典について、抄録にある部分と全文にしかない部分を切り分け、ヒトが中間宿主になりうるか(嚢虫症を起こすか)は未解明という原典の留保を記録した。数値は全文で確認できたため本文は変えていない。(出典:Ale 2014)
    • 微生物Chlamydia psittaciオウム病が四類感染症でただちに届出を要することを加えた。(出典:厚生労働省)
    • 微生物HPV 1, 2, 3, 4局所温熱療法の推奨度を一本化していたのを、原典どおり尋常性疣贅は2C(平均44℃・30分・反復)、足底疣贅は2B に分けた。(出典:Chinese guideline 2022)
    • 微生物Lassa virus隔離と検体の扱いが「標準予防策の徹底」だけだったので、WHO の階層どおりに書き直した。検体は極度の生物災害として最大封じ込めで扱い三重に梱包する。全患者への標準予防策に加え、疑い例・確定例には血液体液と汚染された衣類寝具への接触を防ぐ追加対策と早期隔離・指定施設への紹介を行う。げっ歯類対策も具体化し、環境から根絶はできないことを明示した。ラッサ熱が日本では一類感染症(エボラ出血熱・クリミア・コンゴ出血熱・ペストと同区分)でただちに届出を要することを加えた。(出典:WHO、厚生労働省)
    • 微生物Morbillivirus予防を「MMRワクチンによる能動免疫」と書いていたのを、日本の定期接種は麻疹風疹混合ワクチンで1歳からと5歳からの2回である、と国を明記して直した(MMRは日本の定期接種一覧に無い)。(出典:厚生労働省 予防接種・ワクチン)
    • 微生物Staphylococcus saprophyticus「米国の添付文書が本菌を適応菌種に挙げる経口薬はピブメシリナム」という書き方が、第一選択に挙げているニトロフラントインを隠していたので直した。ニトロフラントイン(一水和物・マクロクリスタル)の米国処方情報も本菌を適応菌種に明記している。ニトロフラントイン○・ピブメシリナム○・ホスホマイシン×という並びで薬選びの筋が通る形にした。(出典:MACROBID)
    • 微生物Streptococcus mitisペニシリン耐性の実測と同定の限界に根拠が無かったので出典を足した。自動同定装置で種まで決められたのは1,448株中1,133株(78.2%)で、314株は群止まりだった。ペニシリン非感受性は viridans group 全体の40.0%に対し*S. mitis*群では60.3%(耐性20.9%・中間39.4%)で、「大半は感受性」を本菌にそのまま当てるのは危険である(単一施設・特定年次の値)。感受性が低下した株の人工弁例で、欧州はゲンタマイシンを2週間、日本は6週間通して併用するという国による違いも明示した。本菌を扱わない講義ノートへの参照を1件外した。(出典:Chun 2015、ESC 2023)
    • 微生物T. pallidum ssp. pertenueアジスロマイシン耐性の注意が片側に振れていたので、同じ研究の分母(集団投薬後の確定例の97.3%が野生型)と WHO の「耐性株の出現はごくまれだが潜在的な脅威」を並べて均衡させた。6か月間隔で3回の集団投薬が1回より有病率を有意に下げること、治療4週後の再診で95%超が臨床的に完全治癒することも加えた。(出典:WHO、Mitjà 201830204-6))
    • 薬剤fosfomycin対象菌の一覧から*Staphylococcus saprophyticus*を外した。本菌はホスホマイシンに自然耐性をもち、EUCAST の想定耐性表現型の一覧でも本菌と*S. capitis*にだけ印が付く。米国の処方情報が適応菌種として挙げているのは大腸菌と*Enterococcus faecalis*だけである。出典が0件だったので、この2件を付けた。(出典:EUCAST、米国処方情報)
  5. 2026 09.28

    出典の無かった微生物ノート10本(クリプトスポリジウム・デングウイルス・多包虫・伝染性軟属腫ウイルス・ムーコル・M. genitalium・T. tonsurans・A. flavus・セレウス菌・シラミ媒介回帰熱ボレリア)を一次資料で監査して出典を付け、横断監査で全32件を取り直して再確認した。病型ごとの数値の混同、菌種レベルの誤った帰属、原文に無い例外の追加が主な是正点。

    • 微生物Cryptosporidium parvum水道由来の集団発生という無出典の主張に一次文献を付けた(1993年ミルウォーキー、濾過系を通過し推定403,000人が発症、症状の中央値9日)。ニタゾキサニドの限界に、7つの無作為化試験169人のメタ解析でHIV陽性者に明らかな有効性が示されなかったことを加えた。(出典:NEJM 1994、Front Cell Infect Microbiol 2023)
    • 微生物Dengue fever virusNSAIDsを避ける原則の例外に「確定したジカ熱」を入れていたのを削除した。WHOが挙げる例外はチクングニア熱の炎症性関節痛・関節炎のみで、ほかは抗血小板目的で内服を続けている場合と原因が既に分かっている場合の2つである。重症例の輸液方針(晶質液を膠質液より優先、毛細血管再充満時間と乳酸は強い推奨、血小板が5万/µL未満でも出血が無ければ予防的輸血をしない、ステロイドと免疫グロブリンは推奨されない)を加え、TAK-003の妊娠に関する扱い(妊娠中は非推奨、接種後1か月は妊娠を避ける、誤接種は中断の理由にならない)も補った。血清陽性者のハザード比は年齢層別(2〜16歳0.32、9〜16歳0.21)に直した。(出典:WHO 2025、WHO 2024)
    • 微生物Echinococcus multilocularisアルベンダゾールをやめる基準が書かれていなかったので加えた。根治切除後は2年の時点で超音波・FDG-PET・血清学がいずれも陰性なら中止し、以後10年まで年1回追跡する。切除できない例では FDG-PET と抗recEm18抗体がともに陰性であることが中断を考える最良の指標である。(出典:Clin Microbiol Rev 2019)
    • 微生物Molluscum contagiosum virus小児で体幹・四肢に好発する理由を「プールを介した伝播」と書いていたのを、原典どおり媒介物(タオル・衣類・かみそり・スポーツ用具・おもちゃ、プールの遊具や縁の表面、更衣室や家庭内)を介した接触に直した。皮疹を覆えば学校や部活の活動から除外する必要はなく、用具を共用しないことが要点である。自然消退の枠を多くは6〜18か月に補い、免疫不全では持続・再発が多いこと、真の二次性細菌感染はまれで抗菌薬をルーチンに使わないこと、潜伏期2〜7週を加えた。封入体名の綴りも Henderson-Paterson に統一した。(出典:StatPearls)
    • 微生物Mucor indicus「汚染された医療用リネン・被覆材を介した院内クラスターが本種で報告されている」という記述を撤回した。根拠としていたガイドラインの本文にリネンや院内の語は無く、そこで挙げられている熱傷ユニットのアウトブレイクは別の菌種(*Mucor circinelloides* など)である。医療関連ムーコル症の調査には属だけでなく種の同定が要る、という形に書き替え、本種のヒト感染報告が少数の症例にとどまることを明示した。(出典:ECMM/MSG-ERC 201930312-3)、Biotechnol Adv 2013)
    • 微生物Mycoplasma genitaliumアジスロマイシン単回投与が「もはや標準治療ではない」という記述の根拠が本文に無かったので、マクロライド感受性例の10〜12%で耐性株集団を選択してしまうという数値を加えた。耐性検査に基づく逐次治療の治癒率が90%を超えることも示した。無症候者のスクリーニングと性器外検体の検査を推奨しない米国の立場も追記した。(出典:CDC)
    • 微生物Trichophyton tonsurans内服が必要な部位と外用で足りる部位が書かれていなかったので、日本の指針を出典として加えた。本種の感染症では内服が推奨度Aで、外用が適用になるのは体部白癬だけ(推奨度B)だが、その体部白癬でも頭部の保菌や生毛内感染のため内服の併用が勧められる。⚠️ 日本ではグリセオフルビンが使用できず、内服はテルビナフィンかイトラコナゾールで、いずれも国内では小児適用が無い。(出典:皮膚真菌症診療ガイドライン2025)
    • 微生物Aspergillus flavus「気管・気管支肺アスペルギルス症の約10%が本菌」を原文どおり**気管支肺**アスペルギルス症へ直した(気管・気管支型とは別の病型で、肺型の大半は*A. fumigatus*である)。角膜炎・眼窩病変が抜けていたので加え(外傷や手術後の角膜炎、眼由来株の12.5%がボリコナゾール非野生型)、建築・改修に伴うクラスター(掘削後の侵襲性真菌性副鼻腔炎8例中6例が本菌)も追記した。ABPAの初期治療が姉妹ノートと割れていたので揃えた。判定基準の表にある記号の意味も凡例どおりに直した。(出典:J Fungi 2019、EUCAST v12.1)
    • 微生物Bacillus cereus自然軽快までの時間を病型ごとに書き分けた(原文で12〜24時間とされているのは下痢型で、嘔吐型は6〜24時間)。嘔吐型でまれに肝不全を中心とした重症・死亡例があることも加えた。「メロペネムのMICが4 µg/mLを超える株はすべてカルバペネマーゼ陽性」という一般化も原著どおり2菌種に限定し、メタロβラクタマーゼ遺伝子を欠くのにMICが高い反例(*B. luti* 9株)を示した。感染量も文献により幅があることを併記した。本文が「ペニシリン系・セファロスポリン系に自然耐性」と書きながら一覧にセファロスポリンが無かったので補った。(出典:Toxins 2021、AAC 2026)
    • 微生物Borrelia recurrentis「*B. duttonii*・*B. crocidurae* と単一のゲノム種のエコタイプとみなされる」という記述の帰属が誤っていた(根拠としていた資料に該当記述は無く、別の総説の記述だった)ので出典を付け替えた。小児と成人の致死率も、同じ報告の中の154例の小児集団で2.4%・成人13.2%という形に直した。(出典:Epidemiol Infect 2019)
  6. 2026 09.28

    出典の無かった微生物ノート10本(トラコーマクラミジア・コクシエラ・豚赤痢菌・軟性下疳菌・HCoV-OC43・HHV-7・C型インフルエンザ・日本脳炎ウイルス・アストロウイルス・らい菌)を一次資料で監査して出典を付け、横断監査で全34件を取り直して再確認した。分類名・グレーディング基準・推奨の向きが旧い箇所と、上限を点推定に読み替えていた箇所が主な是正点。

    • 微生物Chlamydia trachomatis A, B, CトラコーマのWHO簡易グレーディングを2018年の改訂版に更新した。TT は上眼瞼の睫毛が1本以上眼球に接触するか上眼瞼の内反睫毛を最近抜去した所見があることで、下眼瞼のみの睫毛乱生は除外する。TI は顕著な炎症性肥厚により正常な深部結膜血管の半分以上が隠れること、CO は混濁を通して見たとき瞳孔縁の少なくとも一部がぼやけるほど濃いこと。⚠️ 2018年に改まったのは睫毛乱生を上眼瞼に限定した1項目だけで、抜去所見をTTに数える規定は1987年の原版からある。失明原因としての位置づけも「予防可能な失明原因として世界最多」から**感染性の**失明原因として世界最多(世界の失明全体の約1.4%、約190万人)へ直した。排除の検証基準(15歳以上の保健システム未把握TTが0.2%未満、1〜9歳のTFが5%未満を地域一斉投薬なしで2年以上)と目標期限が2030年へ移ったことも加えた。(出典:Solomon 2020、WHO)
    • 微生物Coxiella burnetii慢性Q熱の治療期間を「数年単位」から自然弁の心内膜炎で18か月以上・人工弁で24か月以上(血管感染は18〜24か月)へ直した。急性期の用量(ドキシサイクリン100 mgを1日2回14日間、妊婦はST合剤160/800 mgを1日2回)と、ヒドロキシクロロキンの網膜毒性に対する開始前と6か月ごとの眼科的評価、**禁忌(G6PD欠損症、網膜病変・視野欠損)と光線過敏**を加えた。予防も「家畜への無細胞ワクチン」から、ヒト用はオーストラリアでのみ市販されるホルマリン不活化の全菌体ワクチン(接種前に皮内試験)、家畜用は相Iの全菌体ワクチン(既感染動物では流産を防げない)へ直した。感染性菌数の「1〜10個」も、モルモット腹腔内接種で株により4個未満から10⁵個超まで桁違いであるという動物実験の値として書き直した。(出典:CDC MMWR 2013、Eldin 2017)
    • 微生物Erysipelothrix rhusiopathiae「ヒト-ヒト感染はない」という断定を「確立された伝播経路として知られていない」に緩め、絶対に起こらないと証明されたわけではなく監視データ自体が乏しいことを添えた。心内膜炎については報告約50例のうち最近の1例を除く全例が自然弁だったこと(多くの起因菌とは逆の分布)を示した。バンコマイシン自然耐性の根拠の所在も明示した——根拠は臨床微生物学の文献(MIC 64 µg/mL、自然耐性のため判定基準が設定されていない)であって、EUCAST の想定耐性表現型の表には本菌の行が無い。同じ表のバンコマイシン耐性の行が*Lactobacillus*では*L. casei*群に限られることも明示した(属全体ではない)。(出典:Reboli 1989、Lo 2024、EUCAST)
    • 微生物Haemophilus ducreyi横痃の処置が原文と逆だった(「切開排膿は瘻孔化のリスクがあるため避ける」→原文は「穿刺吸引のほうが簡便だが、その後の追加排膿処置が少ないため切開排膿が好まれることがある」)。妊娠・授乳中の扱いも逆で、シプロフロキサシンは選ばない。推奨レジメンも4本すべてが並列で(アジスロマイシンとセフトリアキソンだけが単回で完結)、シプロフロキサシンとエリスロマイシンを代替薬としていたのを直した。推定診断は4項目すべてを満たすこと、培養感度は80%未満、米国にFDA承認のNAATが無いことも示した。鼠径リンパ節炎の頻度は「約50%」ではなく**50%未満**、大きな潰瘍の治癒は「2週間を要する」ではなく2週間を**超えることがある**(いずれも上限を点推定に読み替えていた)。割礼を受けていない男性とHIV陽性者は治療反応が劣る。イチゴ腫流行地では本菌が小児の性行為非関連の慢性皮膚潰瘍の主要原因であり、下肢潰瘍と渡航歴だけでは性的虐待の証拠とみなさない。(出典:CDC 2021、Mitjà 201470019-1))
    • 微生物HCoV-OC43「33〜35℃という低い至適増殖温度」という断定を、これは鼻腔の温度であって本ウイルスについて測定された至適増殖温度ではないと明示する形に直した(33℃と37℃で増殖が比較されているのは HCoV-229E と HCoV-NL63)。受容体も、付着に使う9-O-アセチル化シアル酸と細胞内へ入るための蛋白質受容体を書き分けた。HCoV-HKU1 では TMPRSS2 が同定されているが、**本ウイルスの蛋白質受容体は未同定**である。ウシコロナウイルスとの共通祖先を1890年前後とする分子時計解析、隔年の流行ピーク、潜伏期の統合推定値(ヒトコロナウイルスとして3.2日)も分母と射程つきで加えた。(出典:Saunders 2023、Vijgen 2005、Gaunt 2010)
    • 微生物Human herpesvirus 7重症再活性化の治療から(バル)ガンシクロビルを外しフォスカルネットを先に置いた。腎移植患者92人の前向き検討で本ウイルスのウイルス血症の頻度は経口・静注いずれのガンシクロビルでも変わらず、同じ集団でサイトメガロウイルスはほぼ完全に抑制されており、著者は本ウイルスがサイトメガロウイルスに有効な濃度のガンシクロビルに耐性だと結論している。本ウイルスに限った比較試験は存在せず HHV-6B からの外挿であることも明示した。「HHV-7の初感染はHHV-6Bより軽症」も直した——突発性発疹の原因としての頻度は低いが、496人の前向き研究では発熱の程度・発疹の頻度・消化器合併症に差がなく、けいれんはむしろ本ウイルスに多かった(P=.004)。DRESS の「EBV→HHV-6→HHV-7→CMV」という順序を固定したカスケードも撤回した(原典は3者のいずれかの再活性化を76%に認めたのみで、順序は示していない)。(出典:Brennan 2000、Caserta 1998、Picard 2010)
    • 微生物Influenza C virusアマンタジンが効かない理由を直した。本ウイルスは分節6に CM2 を持ち、卵母細胞で電位依存性イオンチャネル活性が確認されている。効かないのは「A型のM2に相当する蛋白を持たない」からではなく、アマンタジンがそのチャネル電流を減弱させないからである。「動物リザーバーを持たないため遺伝子再集合が起こらない」も誤りで、本ウイルスはブタ・イヌ・ウシから検出され、まれなブタからヒトへの伝播も報告があり、流行株間の遺伝子再集合も記録されている。「流行を起こさない」も不正確で、日本では偶数年5月にピークを作る隔年流行があり、施設・学校の集団発生もある。季節性ワクチンのA型は「2〜3株」ではなく常に2亜型である。血清疫学も7〜10歳で80〜90%に直し、小児の画像上肺炎の原因としてB型と同程度の頻度で報告した研究があることを加えた。効かないのが自然耐性であること、アダマンタン系は米国ではA型に対しても現在推奨されないことも明示した。(出典:Sederdahl 2020、Hongo 2004、CDC)
    • 微生物Japanese encephalitis virus後遺症率の分母の混同を直した。WHO の同一文書内に「脳炎を起こした者の30〜50%」と「生存者の20〜30%」が併存し、日本の厚生労働省は「生存者の45〜70%」と書く——出典・分母・母集団を明記した比較表に置き換えた。致死率と発症割合も国別に書き分けた。ワクチンも現在使用されているのは3系統(Vero細胞由来不活化・弱毒生・生の遺伝子組換えキメラ)で、日本でかつて主流だったマウス脳由来ワクチンは流通しておらず定期接種にも使われていない。WHO の推奨は定期接種への組み入れであり、渡航者のリスクは通常は低いとされる(推奨の向きが逆だった)。日本の接種スケジュールも加えた。属名も*Flavivirus*から現行の*Orthoflavivirus*(*Orthoflavivirus japonicum*)に直し、本ウイルスを扱っていない講義ノートへの参照を外した。(出典:WHO、厚生労働省、ICTV MSL41)
    • 微生物Mamastrovirus 1–19「ヒトに感染する型が Mamastrovirus 1〜19 として分類される」という記述が二重に誤っていたので直した。ICTV は番号名をすべて二名法へ改名しており、番号の並びは「ヒトに感染する型の一覧」ではなく、属の大半はイヌ・ネコ・ヒツジ・ブタ・アシカ・イルカ・コウモリなどヒト以外の哺乳類に由来する。ヒトに感染する4種と旧番号の対応表を新設した。有病率も分母つきで示し(胃腸炎患者302,423人で3.48%、健常対照11,342人で2.01%、オッズ比2.16)、検出は原因を意味しないという注意を加えた。免疫抑制の小児がん患者では9.8%に検出され長期に排出される一方、ノロウイルスは免疫抑制患者では下痢と有意に関連せず免疫正常の小児では逆になる、という立場の逆転も示した。MLB群・VA群の致死的な中枢神経系感染、ORFX を持たない例外種も原文の範囲に合わせた。(出典:ICTV MSL41、Aleshina 2026、Farahmand 2023)
    • 微生物Mycobacterium leprae潜伏期を「平均約5年」から WHO 2018 の「2〜20年、さらに長いことも」へ直した(「平均5年」は現行のWHO文書では裏づけられない)。診断・治療・化学予防の推奨がいずれも conditional で、治療のエビデンスの質は low であることを明記した(⚠️ 同じ文書の巻頭一覧は low、本文の推奨文は very low と割れている)。らい反応の記述も「治療中の緊急事態」に限定していたのを、治療前・治療中・治療終了後3〜4年後にも起こると直した。ステロイドの適応では神経機能の喪失が最も重要で、自覚症状のない神経炎があること、プレドニゾロン0.5〜1.0 mg/kg/日(成人の大半で30または40 mg)の20週コース、長期投与で9%が死亡したコホートを加えた。曝露後予防の対象と条件、ELISA・横流れ式アッセイが少菌型では診断精度が低いこと、無症候接触者の潜伏らいを診断する検査は推奨されないことも示した。本菌を扱わない講義ノートへの参照を1件外した。(出典:WHO 2018、WHO 2020、WHO)
  7. 2026 09.28

    出典の無かった微生物ノート10本(M. hominis・T. vincentii・ベネズエラウマ脳炎ウイルス・黄熱ウイルス・ブルセラ2種・蟯虫・E. floccosum・HCoV-HKU1・M. africanum)を一次資料で監査して出典を付け、横断監査で全35件を取り直して再確認した。分母のすり替え(大規模流行の致死率を地方流行に当てる、4種個別の検出率を合計と読む)と、表の向きの取り違えが主な是正点。

    • 微生物Mycoplasma hominis自然耐性の範囲を「マクロライド」から**14員環・15員環**に限り(16員環は対象外で、2611位の変異による獲得耐性はリンコサミドにも及ぶためクリンダマイシンも確実とは書けない)、機序を能動的排出と23S rRNA G2057A に直した。尿道炎の起因菌という記載も、現行ガイドラインが通常は常在菌として扱うという評価に改めた。高アンモニア血症症候群の主原因は*Ureaplasma*属で、原文がこれを「possible culprits」としているのに合わせて断定を後退させた。耐性率は分母つきで示した。(出典:Pereyre 2002、DDG 2025、Nowbakht 2019)
    • 微生物Treponema vincentii発症機序を「*Fusobacterium* との2菌種の協調」から**多菌種のディスバイオーシス**へ改めた。潰瘍部の定量培養では Treponema 属が顕微鏡計数の約32%、*Prevotella intermedia* が生菌数の約24%に対し Fusobacterium は約3%で、著者自身が「これらの菌が感染を開始させたことは示さない」と述べている。ノーマの致死率90%は1998年のWHO推計であり、WHO自身が現在はそれより低い可能性を認めている。5段階の病期分類、2023年12月の顧みられない熱帯病への追加、治療で裏づけがあるのはメトロニダゾールであること(ペニシリンGは古典的に併用されてきたもの)、βラクタムとメトロニダゾールの耐性決定因子が検出されていることを加えた。(出典:Loesche 1982、WHO、Olaleye 2026)
    • 微生物Venezuelan equine encephalitis virus「ヒトは行き止まり宿主でヒト-ヒト伝播しない」という断定を3点に分けた。直接伝播は1995年コロンビア流行の疫学調査で証拠が得られなかったが、ヒトのウイルス血症は蚊を感染させうる水準に達しうる(ただし原文は「測定した中で最も高い値」と限定し、採血がピーク時とは限らないという但し書きも付けている)、そしてその環が成立した記録はまだ無い。致死率も「1%未満」が大規模流行の数字であることを明示し、同じ出典が報告する地方流行例の39例中2例(5%)を併記した(著者は流行下の積極的サーベイランスで軽症例が多く拾われるためと解釈している)。脳炎の進展率も分母つきに直し、ヒト用の承認ワクチンが無く三価ウイルス様粒子ワクチンが第1相を終えた段階であること、流産起因性を加えた。フラビウイルスの講義ノートへの誤った参照も外した。(出典:Rivas 1997、Quiroz 2009、Coates 202200052-4))
    • 微生物Yellow fever virus黄疸を初期症状の欄から中毒期へ移した(黄疸は重症の指標で、集中治療室を含む入院の根拠になる)。中毒期に至った患者の約50%が7〜10日で死亡すること、感染者の約15%が重症化するという分母、潜伏期3〜6日を明示した。ワクチンの接種可否も4群に整理し、妊婦は「流行時は除く」という条件節付きで絶対禁忌ではないこと、重度の卵アレルギーと胸腺疾患が抜けていたこと、60歳超は禁忌ではなく利益とリスクの比を慎重に検討することを直した。ソホスブビルと単クローン抗体は研究の場に限られる。(出典:WHO、WHO position paper)
    • 微生物Brucella abortus治療をメタ解析の結論に合わせた。ドキシサイクリン+リファンピシンはドキシサイクリン+ストレプトマイシンより治療失敗が有意に多く(相対危険度2.80、95%CI 1.81〜4.36)、ゲンタマイシンはストレプトマイシンに劣らず、望ましいのはアミノグリコシドを含む2剤または3剤併用である。米国の残存病原巣も精密化した(既知の感染家畜群はグレーターイエローストーン地域の外には残っておらず、2002年から2012年の伝播事例はいずれも野生のエルクが感染源で、バイソンからウシへの伝播は同地域では報告が無い)。RB51ワクチンは流産を減らすが感染そのものは防がない。生物兵器のカテゴリーBが種ではなく*Brucella*属単位の区分であることも出典つきで明示した。(出典:Skalsky 2008、Rhyan 2013、CDC)
    • 微生物Brucella suis野生化したブタの狩猟・解体を「近年注目される新しい曝露経路」ではなく、米国における現在の主要な曝露経路として書き直した(1972年に撲滅計画が養豚へ拡大され商業養豚から排除された結果である)。潜伏期の長さ(米国の3例中少なくとも2例が曝露の4〜6か月後まで無症状)とオーストラリアの野生化ブタの血清陽性率も分母つきで加えた。生物兵器のカテゴリーBが属単位の区分であることも明示した。(出典:MMWR 2009、Kneipp 2025、CDC)
    • 微生物Enterobius vermicularis自己感染の説明を「体内で作られた幼虫による再感染」から、掻爬で指先に付いた卵を自分で再び口へ運ぶことへ直した。虫垂炎も因果ではなく一貫しない関連として書き分け(虫垂切除検体103,195件の統合有病率4%、95%CI 2〜6%と、総説の「近年の小児コホートでは通常1〜3%未満」を母集団の限定つきで併記)、原典が因果推論の制約を自ら述べている点も示した。2週後に反復投与する機序も、初回で成虫を駆除し2回目が残存卵から短い発育期間を経て出る次世代を覆う、という原文どおりに直した。3剤の用量、妊娠・授乳中の扱い、出席停止は通常不要であることも加えた。(出典:Albasheer 2026、Taghipour 2020)
    • 微生物Epidermophyton floccosum「毛髪には決して感染せず頭部白癬は起こさない」という断定を、頭部白癬から本種が分離された報告(中国本土の成人頭部白癬の文献解析で2例、報告上1.0%)に基づき「きわめてまれ」に改めた。「小分生子を作らない唯一の皮膚糸状菌属」も、2017年の多遺伝子座分類で属が7つに増えているため鑑別点という位置づけに直した。集団発生の内訳の分母も、菌が同定された症例ではなくKOH鏡検が陽性だった55人を分母とする76.4%に是正した。治療が薄かったので、外用が基本で経口の適応は広範・不応・免疫抑制・毛包病変であること、爪真菌症と頭部白癬では経口テルビナフィンが第一選択であること、抗真菌薬とステロイドの配合外用剤を使わないことを加えた。(出典:Liang 2020、Bunyaratavej 2024、Caplan 2025)
    • 微生物HCoV-HKU1受容体の記述を、*HCoV-OC43*と同じ9-O-アセチル化シアル酸だけという形から二段構えへ更新した。糖鎖は付着因子で、細胞内へ入るための蛋白質受容体は TMPRSS2 である(触媒活性を失わせた変異体でもシュードウイルス感染が成立するので、切断ではなく結合が受容体として効いている。*HCoV-OC43*の蛋白質受容体は未同定)。「2004年に香港で肺炎患者から分離された」も、各種細胞株・神経グリア混合培養・乳飲みマウスでの分離がいずれも成功せず、PCRと全ゲノム解析で2005年に報告されたという形に直した。検出率0.30〜0.85%を「4種を合わせた値」と誤読していたのも、4種それぞれの値であり少なくとも1種が陽性なのは267/11,661(2.30%)である、と分母つきに是正した。33〜35℃が鼻腔・鼻咽頭の温度であって本ウイルスの実測至適温度ではないことも明示した。(出典:Saunders 2023、Woo 2005、Gaunt 2010)
    • 微生物Mycobacterium africanum系統分類を「M1・M2の2つのサブタイプ」から現行の結核菌群の系統5・系統6(旧称 Maf1・Maf2)へ更新し、系統9も本種に含まれることを示した。旧「亜型II=東アフリカ」は系統4の亜系統、すなわち*M. tuberculosis* sensu stricto と判明している。地理も系統別に書き分け(系統5は西アフリカ東側、系統6は西側、系統9はソマリアのみ)、2024年に中部アフリカへ系統10が提案されたことを加えた。ウレアーゼ活性の強弱が原典と逆だった(原典は*M. tuberculosis*と系統6が系統5より強い)ので表を是正した。「生化学的性状は中間的」という曖昧な記述も原著の表に基づく3列比較に置き換えた。(出典:Silva 2022、Guyeux 2024)
  8. 2026 09.27

    生化学(1年)のトピック74本を手動で品質監査し、化学反応式を「物質=ノード、酵素=矢印ラベル」の縦型フローチャートに統一した。黄疸の閾値・PCOSの有病率・リンゴ酸-アスパラギン酸シャトルの可逆性などの誤りを一次資料で正し、糖尿病・DKA・APS・VWD・血栓性素因検査の現行基準を加えた。同じ誤りを関連ノート9本でも是正した。

  9. 2026 09.27

    出典0件ノートの監査で見つかった誤りを、同じ内容を扱う疾患・薬剤・微生物・講義ノート20本へ波及是正した。野兎病とペストの治療方針、四日熱マラリアのクロロキンの条件、モキシデクチンの現行適応、腎症候性出血熱の腎障害、クリミア・コンゴ出血熱のリバビリン、コクシジオイデス症の無治療経過観察と妊娠、嚢胞性エキノコックス症の病期別方針が主なもの。

    • 疾患野兎病野兎病の治療を2001年の枠組みから CDC の2025年勧告へ書き換えた。第一選択はシプロフロキサシン・レボフロキサシン・ゲンタマイシン・ドキシサイクリンの4剤(新生児はシプロフロキサシンまたはゲンタマイシン)で、ストレプトマイシンとクロラムフェニコールは第一選択と代替を尽くしたあとの第三段階に下がったこと、重症例はアミノグリコシドで開始し中枢神経侵襲例はゲンタマイシンとフルオロキノロンを21日併用すること、治療開始が2週間を超えて遅れた例ではドキシサイクリン単剤を避けることを加えた。βラクタム系は感受性試験で見かけ上感受性でも治療には効かないこと、臨床材料の初期操作はBSL-2の手技で行い分離株の操作でBSL-3の手技に上げること、感染に必要な菌量が「10個未満」ではなく約10個であることも直した。(出典:MMWR 2025、CDC 職業曝露)
    • 薬剤streptomycinペストと野兎病を並列に扱っていたのを分けた。腺ペストではゲンタマイシンとともに第一選択に残るが、野兎病では2025年に第三段階へ下がった。米国で野兎病の適応を承認されているのはストレプトマイシンなど4剤で、第一選択のシプロフロキサシンとゲンタマイシンは適応外使用という逆転も明示した。(出典:MMWR 2025、MMWR 2021)
    • 疾患ペスト単剤治療でよい範囲を、全身状態が安定して二次性の敗血症型・肺ペストの徴候が無い自然発生の原発性腺ペストと咽頭ペストに限り、重症の敗血症型と肺ペストは2系統併用で開始して改善後に単剤へ絞ると直した。髄膜炎の組み合わせと治療期間10〜14日を加えた。「未治療で致死率100%」を「ほぼ確実に致死的」に改め腺ペストの未治療66%・治療13%を示し、「培養は検査室内感染のリスクが高く推奨されない」を撤回して培養が診断の柱であること(臨床材料の一次培養接種はBSL-2の手技、疑い分離株の操作はBSL-3の手技)に転換した。「死菌ワクチンによる能動免疫」も承認ワクチンは無いと直し、曝露後予防と感染対策の節を新設した。(出典:MMWR 2021、CDC 診断、CDC 予防、BMBL 6th)
    • 薬剤ribavirinラッサ熱とクリミア・コンゴ出血熱をまとめて「有効な相手」としていたのを分け、クリミア・コンゴ出血熱については有効かどうか分かっていない(Cochrane の確実性は very low)ことと、WHO が使用時の臨床試験登録を求めていることを明示した。(出典:Cochrane 2018、WHO)
    • 微生物Hantaan virus腎症候性出血熱の腎障害を「腎前性窒素血症」から、炎症細胞浸潤に続く急性尿細管間質性腎炎へ直した。リバビリンは「早期投与で重症度が軽減する可能性」ではなく、投与後に死亡率が有意に上昇した報告もあって結論が一定しないこと、承認薬が無いことを示した。「節足動物を介さない唯一の例外」は旧 Bunyaviridae 科の枠を前提とした覚え方だと明示した(綱 Bunyaviricetes ではげっ歯類媒介のアレナウイルス科がナイロウイルス科と同じ Hareavirales 目に入る)。(出典:Jiang 2016、ECDC、ICTV 2024)
    • 微生物Dobrava-Belgrade virus「腎前性窒素血症」を急性尿細管間質性腎炎に直し、致死率を一次資料どうしの食い違いが分かる形(ECDC 10〜12%、総説 5〜10%)で示した。アジアの不活化ワクチンは Hantaan・Seoul 向けで本種には合わないことを加えた。(出典:ECDC)
    • トピックBunyaviruses (Hanta-, Crimean-Congo haemorrhagic fever virus)腎症候群性出血熱の「腎前性窒素血症」を急性腎障害(急性尿細管間質性腎炎)へ直し、クリミア・コンゴ出血熱の治療を「リバビリンが有効な可能性」から「支持療法。有効性は確立していない」に改めた。「節足動物を介さない唯一の例外」を旧科の枠を前提とした覚え方だと明示した。(出典:Jiang 2016、Cochrane 2018、WHO)
    • トピックBordetella genus気管毒素を「ペプチドグリカン由来の断片(内毒素の一種)」から、細胞壁の再構築で生じるペプチドグリカンの二糖-四ペプチド単量体(9.2 kDa)へ直した。リポ多糖とは別の因子で、両者が相乗して TNF-α・IL-1α・IL-1β・IL-6 を誘導する。(出典:Kilgore 2016)
    • 疾患マラリア四日熱マラリアの潜伏期を裏づけの無い「13〜40日」から、症状発現まで18〜29日(蚊伝播実験での寄生虫検出まで16〜59日、多くは23〜37日)へ直し、CDC の「潜伏期の大半は7〜30日で長い側が四日熱に最多」を併記した。クロロキンが使える条件を「耐性が無ければ」から、四日熱と P. knowlesi では単独感染をできれば PCR で確認できた場合に限り、確認できなければクロロキン耐性熱帯熱マラリア用のレジメンで治療する(四日熱にもそのまま使える)へ改めた。三日熱・卵形マラリアの耐性地域をパプアニューギニアとインドネシアと明記した。(出典:Collins 2007、CDC 治療)
    • トピックPlasmodia四日熱マラリアの潜伏期と、クロロキンを使う条件(単独感染を PCR で確認できた場合に限る)を疾患ノートと揃えた。三日熱マラリアのクロロキン耐性地域をパプアニューギニア・インドネシアと明記した。(出典:Collins 2007、CDC 治療)
    • 疾患オンコセルカ症制圧事業をアメリカ大陸の OEPA とアフリカの OCP・APOC に書き分け、伝播遮断の認定国にニジェール(2025年、アフリカ大陸で初)を加えて5か国に直した。分布も「感染者の99%超がアフリカとイエメン、残る1%はブラジル・ベネズエラ国境地帯」に改めた。モキシデクチンを米国の現行添付文書(2025年2月改訂)どおり、成人と4歳以上かつ体重13 kg以上の小児が対象で体重別投与(13〜15 kg未満4 mg、15〜30 kg未満6 mg、30 kg以上8 mg)と直し、ロア糸状虫が併存する例で治療後に重篤あるいは致死的な脳症が起こりうるため流行地曝露者は投与前にスクリーニングすることを加えた。(出典:WHO、モキシデクチン添付文書 2025年2月改訂)
    • トピックWorms causing filariasisモキシデクチンの適応を「12歳以上・単回8 mg固定」から2025年2月改訂版(成人と4歳以上かつ体重13 kg以上の小児、体重別投与)へ直し、欠けていたロア糸状虫重複感染例の脳症の警告を加えた。(出典:モキシデクチン添付文書 2025年2月改訂)
    • 疾患リーシュマニア症粘膜皮膚型の治療で、アムホテリシンB脂質製剤と経口ミルテホシンが従来の五価アンチモン製剤・アムホテリシンBデオキシコール酸を置き換えたように読める書き方を直し、比較的限られたデータに基づいて近年加わった追加の選択肢であることを明示した。原因種を本種に限らずヴィアンニア亜属の近縁種を含めて示し、粘膜型へ進むのは皮膚感染の少数で皮膚病変と同時にも遅れても起こることを加えた。(出典:IDSA/ASTMH 2016)
    • トピックLeishmaniae「L. braziliensis なら粘膜型」という対応を、進むのは少数で近縁種でも起こると直した。喉頭・咽頭病変があって気道閉塞の危険が高い例への入院監視と予防的ステロイド併用(強い推奨)、治療前の鼻・口腔咽頭・喉頭粘膜の全診察を加えた。(出典:IDSA/ASTMH 2016)
    • トピックAcanthamoeba and Naegleria genus肉芽腫性アメーバ性脳炎の治療を「ペンタミジン+ケトコナゾール+フルシトシン」から現行の多剤併用(ペンタミジン静注、スルファジアジン、フルシトシン、カビに活性のあるアゾール、ミルテホシン)へ更新し、フルコナゾールとイトラコナゾールは in vitro の効果が乏しく明示的に推奨されないこと、ケトコナゾールは現行の推奨に含まれないことを加えた。角膜炎以外の全病型で同じレジメンで、治療期間は確立していない。出典の id が実際の第一著者(Lorenzo-Morales)と食い違っていたので付け替えた。(出典:CDC、Lorenzo-Morales 2015)
    • 微生物Acanthamoeba castellanii角膜炎の総説の出典 id が実際の第一著者(Lorenzo-Morales)と食い違っていたため付け替え、Crossref で照合した結果を出典に記録した。(出典:Lorenzo-Morales 2015)
    • トピックProtozoa and helminths causing ophthalmic (eye) infections (list) and their diagnosisAcanthamoeba 角膜炎の出典 id を実際の第一著者に合わせて付け替えた。(出典:Lorenzo-Morales 2015)
    • 疾患コクシジオイデス症免疫抑制のない軽症・非消耗性の一次性肺感染では抗真菌薬を使わず患者教育と厳重な経過観察で足りること(強い推奨)を明示し、抗真菌薬を始める基準(著しく消耗性の病像、広範な肺病変、糖尿病、加齢や併存疾患による虚弱)を示した。「重症・播種性・妊婦にはアムホテリシンB」という平坦な記述を解き、妊娠は三半期で方針が変わること(第1三半期の非髄膜型は静注アムホテリシンB、同期の髄膜炎は髄腔内アムホテリシンB、第1三半期以降はアゾールを考慮可、アゾール内服中に妊娠したら第1三半期は中止)を表で書き分けた。(出典:IDSA 2016)
    • トピックCoccidioides immitis. Histoplasma capsulatum軽症・非消耗性の一次性肺コクシジオイデス症では抗真菌薬を使わず経過を見るという推奨を、アゾールの記述より先に置いた。妊婦の三半期別の方針も加えた。(出典:IDSA 2016)
    • トピックEchinococcus species嚢胞性エキノコックス症の治療を WHO-IWGE の病期別に書き直し、欠けていた不活化嚢胞(CE4・CE5)の経過観察と CE1・CE3a が10 cmを超える場合の経皮的治療を加えた。未治療の CE4/CE5 を24か月以上追跡した53例・66嚢胞で98.5%が不活化のままだった裏づけも示した。漏出が疑われる場合のプラジカンテル併用を加え、「いずれの手技・手術も術前からアルベンダゾールを投与する」という一般則を撤回して、肺の非複雑性活動性嚢胞(5 cm未満)では術前投与すべきでないという現行推奨を並記した。(出典:WHO、Lissandrin 2018)
  10. 2026 09.27

    出典の無かった微生物ノート10本(黄色ブドウ球菌・緑膿菌・肺炎球菌・A群溶連菌・インフルエンザ菌・サイトメガロウイルス・肺炎桿菌・カンジダ・結核菌・アスペルギルス)を一次資料で監査して出典を付け、古い治療・予防の記述を改めた。WHO結核治療ガイドライン第2版(2026年9月)への更新を関連19本に、同じ誤りの是正を他のノート12本に広げた。

    • 微生物Staphylococcus aureus「MRSAに効くβラクタムはセフタロリンだけ」を改め、米国で2024年に承認されたセフトビプロール(黄色ブドウ球菌菌血症・皮膚感染症でMRSAを含む)を加えた。MSSAでβラクタムがバンコマイシンに勝るのは標的治療に限ると明記し、菌血症の初期評価(48時間からの追跡血液培養、成人全例の経胸壁心エコー、中心静脈カテーテルの速やかな抜去)を加えた。(出典:ZEVTERA 米国添付文書、McDanel 2015、IDSA/ESCMID 2026)
    • 微生物Pseudomonas aeruginosa「重症では併用療法が原則」を改め、感受性判明後は単剤(ショック・死亡リスクが高い例は併用を提案)、経験的2剤はHAP・VAPそれぞれの条件を満たす場合に限るとした。「コリスチンは最終手段」を、DTR緑膿菌ではセフタジジム・アビバクタム、セフトロザン・タゾバクタム、イミペネム・レレバクタムが優先、セフィデロコルが代替に改めた。(出典:IDSA/ATS HAP/VAP 2016、IDSA AMR 2026)
    • 微生物Streptococcus pneumoniae血清型を「94」から「100以上」に、ワクチンを現行(日本の高齢者の定期接種は2026年度からPCV20、小児は2024年10月からPCV20、米国は50歳以上の全員に結合型)に改めた。髄膜炎の標的治療をペニシリン感受性ならペニシリン・アモキシシリン、ペニシリン耐性でセフェム感受性ならセフトリアキソン・セフォタキシムの段階に直し、経験的治療でのバンコマイシン・リファンピシン追加は感受性低下の地域に限るとした。(出典:厚労省 高齢者、厚労省 小児、CDC、ESCMID 2016)
    • 微生物Streptococcus pyogenes / GAS「ペニシリンに常に感受性」を、耐性は確立していないが pbp2x 変異による感受性低下株の報告があると改めた。咽頭炎の検査を臨床スコアで選ぶ現行のIDSA 2025年改訂に合わせた。(出典:Vannice 2020、IDSA 2025、IDSA SSTI 2014)
    • 微生物Haemophilus influenzaeリファンピシン予防投与の対象を ACIP 2014 の世帯単位の基準(4歳未満の接種未完了児か18歳未満の免疫不全児がいる世帯は全員、セフォタキシム・セフトリアキソン以外で治療した2歳未満の発端者も退院前に)に直した。接種スケジュールを日本(5種混合)と米国に分け、BLNARを含む髄膜炎の標的治療を加えた。(出典:ACIP 2014、厚労省 5種混合、ESCMID 2016)
    • 微生物Cytomegalovirus潜伏部位を「B細胞・T細胞・マクロファージ」から骨髄のCD34陽性前駆細胞と単球系に直した。妊婦の一律スクリーニングは方針が分かれること(ECCI 2024は地域の疫学しだいで考慮)、妊娠初期の初感染へのバラシクロビル、先天性感染の治療対象と開始時期(生後1か月以内)を ECCI に合わせ、移植後の治療抵抗性CMVへのマリバビル(米国承認)とレテルモビルの予防を加えた。(出典:Dupont 2016、ECCI 2024、TTS 2025、Marty 2017)
    • 微生物Klebsiella pneumoniaeカルバペネム耐性菌の治療を酵素型別(KPC・NDM・OXA-48)に IDSA 2026 へ改め、コリスチン・チゲサイクリンを主な選択肢から外した。ESBL産生菌の重症例と、肝膿瘍・眼内炎を起こす高病原性型を加えた。(出典:IDSA AMR 2026、Russo 2019、Siu 2012)
    • 微生物Candida albicans口腔と食道のカンジダ症を分け、食道カンジダ症は全身治療(フルコナゾール14〜21日)が必要と明記した。アムホテリシンBを不耐・耐性時の代替に位置づけ直し、発芽管陽性は C. albicans だけという記述を改めた(C. dubliniensis も陽性)。(出典:IDSA 2016、Sullivan 1995)
    • 微生物Mycobacterium tuberculosis潜在性結核の治療を WHO 2024 に合わせ(6H/9H・3HP・3HR が推奨、1HP・4R が代替)、4か月レジメンと、WHO 第2版(2026年)の pre-XDR 結核への BPaL(非重症)・BPaLC(重症)を加えた。分子検査は塗抹・培養に代わる初期検査と改めた。(出典:WHO Module 4 第2版、WHO Module 1、WHO Module 3)
    • 微生物Aspergillus fumigatusABPAの急性期治療を、プレドニゾロン単独かイトラコナゾール単独(再燃を繰り返す例は併用、初期の短期ステロイド併用は可)へ改めた。環境由来のアゾール耐性(TR34/L98H)と、その場合の治療を加えた。(出典:ISHAM 2024、IDSA 2016、Meis 2016)
    • 疾患多剤耐性結核WHO 結核治療ガイドライン第2版(2026年9月)に合わせ、フルオロキノロン耐性の肺結核(pre-XDR)を重症度で分けて非重症は BPaL、重症はクロファジミンを加えた BPaLC とし、重症の定義、BDLLfx/C 系の位置づけ、事前曝露の確認対象へのクロファジミン追加を反映した。エチオナミド・パラアミノサリチル酸の推奨は「他に組めない場合に限る条件付き推奨」の表記に改めた。(出典:WHO Module 4 第2版)
    • 疾患結核多剤耐性結核の段落を WHO 第2版(2026年)の BPaLM・BPaL・BPaLC の書き分けに更新した。(出典:WHO Module 4 第2版)
    • 薬剤bedaquilineWHO 第2版に合わせて BPaLC を加え、重症 pre-XDR 結核に BDLC を用いないことを明記した。BPaLM でクロファジミンを併用するという誤りを直した(クロファジミンは BPaLC・BDLLfx/C の構成薬)。(出典:WHO Module 4 第2版)
    • 薬剤pretomanidWHO 第2版に合わせて BPaLC を位置づけの表に加え、妊娠・授乳中と14歳未満は対象外であることを加えた。(出典:WHO Module 4 第2版)
    • 薬剤clofazimineWHO 第2版で新設された重症 pre-XDR 結核への BPaLC を加えた。(出典:WHO Module 4 第2版)
    • 薬剤delamanidWHO 第2版に合わせ、重症 pre-XDR 結核には BDLC を用いないことを加えた。(出典:WHO Module 4 第2版)
    • 薬剤ethionamideWHO の推奨を「使用しない方向への条件付き推奨」から第2版の表記「他に組めない場合に限る条件付き推奨(B3.12)」に改めた。(出典:WHO Module 4 第2版)
    • 薬剤protionamideWHO の推奨を「使用しない方向への条件付き推奨」から第2版の表記「他に組めない場合に限る条件付き推奨(B3.12)」に改めた。(出典:WHO Module 4 第2版)
    • 薬剤para-aminosalicylic acidWHO の推奨を「使用しない方向への条件付き推奨」から第2版の表記「他に組めない場合に限る条件付き推奨(B3.13)」に改めた。(出典:WHO Module 4 第2版)
    • 薬剤terizidone「WHO は入手状況で選ぶとしている」を改め、WHO はシクロセリンと同じ1枠として扱い、両剤の有効性の差を研究課題に挙げていると直した。(出典:WHO Module 4 第2版)
    • トピックC2: Antimycobacterial drugsチオアミド系の推奨表記、6か月レジメン名、BPaLC を WHO 第2版(2026年)に合わせた。(出典:WHO Module 4 第2版)
    • トピックAntituberculotic drugs多剤耐性結核の段落と図を WHO 第2版に合わせ、BPaLC を加え、重症 pre-XDR 結核に BDLC を用いないことを添えた。(出典:WHO Module 4 第2版)
    • トピックTuberculosis多剤耐性結核の段落を WHO 第2版(2026年)に合わせた。(出典:WHO Module 4 第2版)
    • トピックTuberculosis多剤耐性結核の段落を WHO 第2版に合わせ、治療反応の監視を推奨 A1.5(強化期終了時に塗抹陽性でも強化期を延長しない)を根拠に書き直した。(出典:WHO Module 4 第2版)
    • トピックHerpesviruses: CMVCMVの潜伏部位を「B細胞・T細胞・マクロファージ」から骨髄のCD34陽性前駆細胞と単球系に直した。(出典:Dupont 2016)
    • トピックHerpesviruses: HSV-1 and -2ヘルペスウイルス一覧のCMVの潜伏部位を骨髄のCD34陽性前駆細胞と単球系に直した。(出典:Dupont 2016)
    • 疾患先天性TORCH感染症妊婦のCMV一律スクリーニングを「推奨されない」と断定していた箇所を、方針が分かれる(2022年までの指針は非推奨、ECCI 2024 は地域の疫学しだいで考慮)に改め、妊娠初期の初感染へのバラシクロビル 8 g/日を加えた。(出典:Xie 2023、ECCI 2024)
    • トピックCausative agents of human tuberculosis, Mycobacterium leprae潜在性結核の治療で 6H/9H をリファマイシンが使えない場合の代替としていたのを、WHO 2024 の推奨(6H/9H・3HP・3HR が推奨、1HP・4R が代替)に改めた。(出典:WHO Module 1)
    • 疾患アスペルギルス症ABPAのイトラコナゾールを「ステロイド減量目的の併用」としていたのを、急性期はプレドニゾロン単独かイトラコナゾール単独、併用は再燃を繰り返す例に改めた。(出典:ISHAM 2024、IDSA 2016)
    • 薬剤ceftaroline fosamil「MRSAに効く唯一のβラクタム」を改め、セフトビプロールも米国でMRSAを含む適応を持つとした。(出典:ZEVTERA 米国添付文書)
    • 薬剤cefazolinMRSAに効くβラクタムをセフタロリンだけとしていた記述に、セフトビプロールを加えた。(出典:ZEVTERA 米国添付文書)
    • トピックPseudomonas group and Acinetobacter, Burkholderia, Stenotrophomonas genusDTR緑膿菌で「コリスチンは最終手段」としていたのを IDSA 2026 の優先薬・代替薬に改めた。侵襲性 Stenotrophomonas 感染で IDSA 2026 がセフィデロコル単剤を優先し ST 合剤を併用の一部とすることを、ST 合剤を第一選択とする資料と並べて加えた。(出典:IDSA AMR 2026)
    • トピックStreptococcus pyogenes「ペニシリンに常に感受性」を、耐性は確立していないが pbp2x 変異による感受性低下株の報告があると改めた。(出典:Vannice 2020)
    • 疾患クループ・急性喉頭蓋炎・細菌性気管炎Hibのリファンピシン予防投与の対象を ACIP 2014 の世帯単位の基準に直した。(出典:ACIP 2014)
    • トピックAntimicrobial Resistance and Stewardship耐性グラム陰性菌の治療を IDSA 2024 版から 2026 版に改め、NDM産生菌(アズトレオナム・アビバクタムかセフィデロコル)、AmpC産生菌、DTR緑膿菌、CRAB(スルバクタム・デュルバクタムが優先、コリスチン併用は死亡が多かった)を更新した。(出典:IDSA AMR 2026)