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Microbe Atlas · 細菌

Streptococcus mitis

分類
G+ 球菌 / Gram+ cocciStreptococcus
性状
Gram陽性 (G+)球菌 Cocci
科目
Medical Microbiology
トピック
2/3: Streptococcus pneumoniae, oral streptococci and cariogenesis. Anaerobic cocci2/4: Streptococcus pyogenes2/5: Streptococcus agalactiae, Enterococcus genus
原因となる疾患
感染性心内膜炎

🧠 全体像:S. mitisは(viridans群)の代表種で、莢膜を持たないぶん血小板への付着という別の武器で心臓弁に居座る。肺炎球菌と同じ性でという一点で区別されるが、病原性の方向はまったく異なり、侵襲性の急性感染ではなく緩徐に進行するを起こす代表格である。

微生物学的な特徴

、口腔・上気道・消化管のを構成する。を示すがには耐性で、この一点が肺炎球菌(感受性)との鑑別点になる。莢膜を持たず、。分子生物学的分類ではMitis群に属し、肺炎球菌と近縁である。

病原性の仕組み

  • 莢膜を持たないため、定着にはが要となる——にはによる付着(後述)、血流に入った後は血小板・フィブリンへの直接付着により心臓弁(特に)に定着する
  • ・歯科処置・など口腔内の些細な創から菌血症を起こしやすい
  • 好中球減少患者では重症の菌血症・敗血症の原因にもなる

感染経路と疫学

  • 口腔として定着し、口腔粘膜の微小な損傷(歯科処置、、歯磨き)から血流へ入る
  • 弁膜症・など基礎に心臓のがある患者で心内膜炎のリスクが高い

起こす疾患

疾患 特徴
(亜急性) viridans群の代表的原因菌。緩徐な経過で、損傷した心臓弁(多くは)に定着する
好中球減少性敗血症 化学療法後の好中球減少患者で重症化しうる
S. mutansほど中心的ではないが関与しうる(詳細はS. mutansを参照)

診断

  • 血液寒天培地でで肺炎球菌と鑑別
  • 心内膜炎が疑われる場合は血液培養を複数セット、抗菌薬開始前に採取する

治療と予防

  • またはセフトリアキソンが第一選択。ペニシリン高度感受性株による単剤4週間が標準で、併用は必須ではない——腎機能が正常で合併症のない症例を2週間へ短縮するときの選択肢である
  • では6週間へ延長し、感受性が低下した株では最初の2週間にを併用する
  • ペニシリンアレルギーにはバンコマイシン4週間・6週間。アミノグリコシド併用は不要)
  • 心臓弁に基礎疾患がある患者では、など出血を伴う歯科処置の前に予防的抗菌薬投与を検討する

まとめ

  • 性で——肺炎球菌感受性)との鑑別点はここに尽きる。
  • 莢膜を持たず、血小板・フィブリンへの直接付着という戦略で心臓弁に定着する。
  • 亜急性の代表的原因菌で、歯科処置後の菌血症が典型的な発症契機。
  • 治療は(またはセフトリアキソン)を基本に、高度感受性株のは単剤4週間・は6週間。アミノグリコシド併用は必須ではなく、2週間の短縮レジメンや感受性低下株で用いる。