生物物理学

生物物理学 · 11.02

Laser:反転分布

Laser: population inversion

🧠 は、レーザー準位の粒子数を準位より多くし、を吸収より優勢にする非平衡状態である。

平衡分布では増幅できない

ではBoltzmann分布により低い準位ほど粒子数が多い。そのままでは入射光が吸収される確率の方が高く、による正味増幅は起こらない。

ポンピングと準安定状態

光、放電、などで外部エネルギーを与える操作をという。粒子を高い準位へ上げ、速い緩和で寿命の長い状態へ蓄積させる。レーザー遷移の準位が速く空になる設計も反転維持に有利である。

で得た正味の光増幅を繰り返し、特定のを選ぶ装置がである。

flowchart TD
  A["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='pumping'>ポンピング</span>で高準位へ励起"] --> B["速い無放射緩和"]
  B --> C["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='metastable'>準安定</span>な<span class='jp-term jp-term-diagram' title='upper'>上位</span>レーザー準位に蓄積"]
  C --> D["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='upper'>上位</span>粒子数が<span class='jp-term jp-term-diagram' title='lower'>下位</span>を上回る"]
  D --> E["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='stimulated emission'>誘導放出</span>が吸収を上回る"]
  E --> F["共振器内で光増幅"]

二準位系では難しい理由

単純なを強く励起しても、吸収とが釣り合うため粒子数をより多くしにくい。実用レーザーがまたはを使うのは、ポンプ遷移とレーザー遷移を分けるためである。

まとめ

レーザーの出力特性と応用は、・・共振器と、照射対象との相互作用を分けて考える。12

  • はレーザー準位の粒子数がより多い状態である。
  • と状態が粒子を準位へ蓄える。
  • 実用系では複数準位を使い、吸収よりを優勢にする。

出典

  1. 1.Population inversion X-ray laser oscillator(Proceedings of the National Academy of Sciences・2020)誘導放出、反転分布および共振器を用いるレーザー発振の物理閲覧 2026-08-21
  2. 2.Laser-tissue interactions. Photochemical, photothermal, and photomechanical(Surgical Clinics of North America・1992)レーザー光の物理的性質と生体組織への光化学・光熱・光機械的作用閲覧 2026-08-21