Biophysics

Biophysics · 10.03

発光における重要な遷移:振動緩和と項間交差

Notable transitions of luminescence: vibrational relaxation, intersystem crossing

🧠 発光の明るさとは、という無放射経路が放射遷移とどれだけ競合するかで決まる。

同じ電子状態内の振動緩和

は、電子状態を変えずに高い振動準位から低い振動準位へ移る過程である。余剰エネルギーは溶媒や周囲分子の運動へ渡るため、通常は光子を放出しない。Kashaの法則が成り立つ背景となる速い過程である。

電子状態をまたぐ二つの経路

は同じをもつ電子状態間、の間を移る無放射遷移である。T1T_1へ移ると、りん光または無放射失活へ進む。

過程 状態の変化 光子放出 主な結果
同じ電子状態内 なし 発光前のエネルギー損失
同じの電子状態間 なし S2S1S_2\to S_1など
が変化 なし S1T1S_1\to T_1
蛍光 主にS1S0S_1\to S_0 あり 短寿命の発光

速度定数の競合

各経路のの和が励起状態のとなる。したがって、や衝突失活が速くなると蛍光の量子収率は低下しうるが、生成は増える。

まとめ

  • は同じ電子状態内で起こる速いエネルギーである。
  • を変え、状態を形成する。
  • 無放射経路の速度は、発光強度と寿命の両方を変える。