Biophysics

Biophysics · 13.15

電離放射線の直接作用と間接作用

The direct and indirect effects of ionizing radiations

応用トピック
放射線療法の物理・化学・生物学的基礎

🧠 は、DNAへ直接エネルギーを渡すと、水の放射線分解で生じたラジカルを介するの両方で生体分子を損傷する。

直接作用

放射線のがDNAを通り、塩基・糖・リン酸骨格を直接電離・励起する。高LET放射線は狭いへエネルギーを集中するため、近接した複雑損傷やを作りやすい。α線が代表である。

間接作用

人体の大部分を占める水が電離されると、(hydroxyl radical; •OH)などの反応性種が生じ、拡散してDNAや蛋白質を攻撃する。低LETのX・γ線ではこの寄与が大きい。酸素はラジカル損傷を固定し、低酸素は放射線抵抗性を生みうる。

flowchart TD
  A["放射線エネルギー沈着"] --> B["DNAを直接電離"]
  A --> C["水を放射線分解"]
  C --> D["•OHなどを生成"]
  D --> E["DNA・蛋白質を化学的に損傷"]
  B --> F["修復・変異・細胞死"]
  E --> F

生物相への接続

初期損傷後の修復成否が生物相を分岐させる。を減らしうるが、を消すものではない。

まとめ

  • は標的分子への直接エネルギー沈着である。
  • は水放射線分解由来ラジカルを介し、低LET放射線で重要である。
  • LET、酸素、修復能が最終的なDNA損傷と細胞応答を変える。