Biophysics

Biophysics · 24.08

生体高分子の弾性(biopolymer elasticity)

Biopolymer elasticity

🧠 柔軟なは、結合を伸ばす前に配座のを失うことで力を生むため、その弾性は主にエントロピーに由来する。

配座数が復元力を生む

柔軟な高分子鎖は、無荷重では多数のをとれる。鎖を伸ばすと可能な配座数が減ってエントロピー SS が下がるため、を最小化する向き、すなわち縮む向きに力が生じる。

F=TSxF=-T\frac{\partial S}{\partial x}

このは、の構造することに由来し、金属のような単純な結合伸長とは異なる。

伸長に伴う支配機構の変化

flowchart TD
  A["無荷重<br>多くの配座をとれる"] --> B["低〜中程度の伸長"]
  B --> C["配座数が減少<br>エントロピー<span class='jp-term jp-term-diagram' title='renaturation'>復元</span>力が増加"]
  C --> D["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='contour length'>輪郭長</span>へ接近"]
  D --> E["結合角・結合長の変形<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='enthalpy'>エンタルピー</span>弾性が増加"]

に近づくほど力–伸長曲線は急になる。したがって、線形の近似は小さな範囲に限られ、高伸長域では使えない。

単分子測定で読む量

や原子間力顕微鏡では、pNの力とnmの伸長を測定し、、構造転移を推定する。温度、溶液のイオン強度、結合状態が曲線を変えるため、測定条件を併記する。具体例はDNAの弾性で扱う。

まとめ

  • 高分子鎖を伸ばすと配座エントロピーが減り、縮む向きの力が生じる。
  • 低〜中伸長では、高伸長では結合変形の寄与が増える。
  • 力–伸長曲線から・分子構造転移を推定できる。