Histopathology

Histopathology · H2-093A

卵巣濾胞嚢胞

Follicular ovarian cyst

描出疾患
卵巣機能性嚢胞・良性腫瘍

🧠 全体像は、排卵に至らなかった卵胞または排卵後すぐに閉鎖した卵胞に由来する、きわめて頻度の高い無害な卵巣嚢胞性病変である。とあわせて、卵巣の非腫瘍性嚢胞性病変の代表格をなす。

発生と組織像

flowchart TD
    A["卵胞が排卵に至らない、または排卵後すぐに閉鎖"] --> B["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='antrum'>卵胞腔</span>に漿液が貯留"]
    B --> C["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='granulosa cell'>顆粒膜細胞</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='theca lutein cells'>莢膜黄体細胞</span>に裏打ちされた嚢胞"]
    C --> D["液体貯留の持続"]
    D --> E["裏打ち細胞の<span class='jp-term jp-term-diagram' title='mass effect'>圧排</span>性萎縮"]
所見 解釈
またはの裏打ち 卵胞由来であることを示す標識的所見
変性する黄体 との・関連病変として観察されうる
卵巣間質・被膜 嚢胞と周囲卵巣組織との関係を評価する

多くは小型でに多発し、透明な漿液性内容液で満たされる。液体貯留が進むと内圧により裏打ち細胞がされ萎縮するため、進行した病変では裏打ちが不明瞭になることがある。

臨床的意義

濾胞嚢胞のほとんどは無症状で、画像検査で偶発的に発見される。まれに10 cmを超えて増大し、な腫瘤やの原因となる。嚢胞が破裂すると、様の症状を呈することがあり、との鑑別が必要になる。

⚠️ 濾胞嚢胞・であり、多くは自然消退する。すべての卵巣嚢胞を腫瘍性病変と同列に扱わず、大きさ、経過観察での変化、症状の有無から手術適応を判断する。

肉眼像に限定した情報は卵巣濾胞嚢胞(肉眼像)、卵巣の非腫瘍性疾患全般は卵巣・卵管の非腫瘍性疾患を参照する。

まとめ

  • 濾胞嚢胞は排卵不全または排卵後早期閉鎖した卵胞に由来するである。
  • 顆粒膜・の裏打ちと漿液性内容液が典型像である。
  • 大部分は無症状・自然消退するが、増大や破裂はの原因となる。