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Imaging findings · Published

上部消化管内視鏡

Esophagogastroduodenoscopy

別名
EGD上部内視鏡検査胃カメラ
臓器系
消化器
科目
Internal Medicine
トピック
内科学 G-01:食道・胃疾患

🧠 全体像:EGDは、口腔から挿入した内視鏡で食道・胃・十二指腸を直接観察する検査である。で決めるのは「病名を一目で確定すること」ではなく、⚠️ 生検・止血・拡張・切除といった、その場で追加処置に進むかどうかという次の一手である。が管腔の形を外から描くのに対し、EGDはを直接見て触れる(生検できる)という違いを押さえておく。

定義——何を調べる検査か

(EGD)は、を用いて食道・胃・までの粘膜を直接観察し、必要に応じて生検・治療処置を同時に行える検査である1。画像でを推測すると異なり、色調・血管透見性・微細構造まで評価でき、疑わしい所見はその場で組織を採取できる点が最大の強みである。

適応・禁忌

区分 内容
診断的適応 持続する上腹部症状・症状(体重減少等)、原因不明の、・、治療抵抗性GERD、のスクリーニングと監視、の評価、の評価1
適応 止血処置、異物除去、生検、、PEG/PEJ管留置、狭窄部拡張、1
臓器穿孔の疑い、重度の心肺不安定性、止血障害、非協力的な患者1
重度の、、治療されていない重度のショック1

手技の概要

患者をとし、経口的に内視鏡を挿入してを通過させる。食道を観察しながら進め、を越えたところで胃を十分に観察し、幽門を通過して十二指腸まで進める1。診断的EGDの平均所要時間は6〜10分である1。

⭐ 観察のは「見た」ではなく「写真に残した」で担保する。 質指標として、食道・の視、胃/の逆行視、/幽門の視、胃角の視、第2部までの各区画を系統的に写真記録することが推奨される2。逆行視を省略すると直下・の病変を見落とす。

読影・評価のポイント

flowchart TD
    A["上腹部症状・出血・嚥下障害などの適応"] --> B["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='absolute contraindication'>絶対禁忌</span>の除外<br>(穿孔疑い・重度の<span class='jp-term jp-term-diagram' title='hemodynamic instability'>血行動態不安定</span>)"]
    B --> C["EGD施行"]
    C --> D["食道→<span class='jp-term jp-term-diagram' title='gastroesophageal junction, GEJ'>胃食道接合部</span>→胃(<span class='jp-term jp-term-diagram' title='antegrade'>順行</span>+逆行視)→幽門→十二指腸を系統的に観察"]
    D --> E{"疑わしい病変・出血源があるか"}
    E -->|"あり"| F["生検・止血・拡張などその場で処置"]
    E -->|"なし"| G["写真記録を確認し正常終了"]
  • 粘膜の直視・生検の可否がとの決定的な差である。びまん性の炎症や早期癌の微細な色調変化はEGDでなければ評価できない。
  • 管腔の狭小化を伴う病変(・など)は、内視鏡の・空気で径が変わりうるため、単独では過小評価しやすい。

紛らわしいもの・限界

  • 薄いはEGD単独で見落としやすい。 では、EGD単独での感度は約58%にとどまり、径13 mm以下の狭い輪では感度82%まで上がる一方、20〜25 mmの広い輪では感度25%まで下がる3。量や内視鏡径によって輪が伸展され、狭窄が目立たなくなるためである。
  • 観察の質のばらつきが見落としに直結する。 系統的な写真記録という手順を省略すると、直下・など逆行視でしか見えない部位の病変を取りこぼす2。
  • 鎮静下の検査であること自体が評価に影響しうる。 による人工的な進展・患者の体位・呼吸が所見の見え方を変えるため、のように立位・生理的な条件下での通過を評価するものではない。

まとめ

  • EGDは食道・胃・十二指腸の粘膜を直接観察し、その場で生検・処置まで行える検査で、が形を外から推測するのに対し、の質感まで評価できる点が異なる1。
  • は臓器穿孔の疑い・重度の心肺不安定性・止血障害・非協力的な患者、は重度の・・治療されていない重度のショックである1。
  • 系統的な写真記録(食道・・胃の視と逆行視・幽門・十二指腸第2部)が完全な検査の証跡とされ、逆行視の省略は病変の見落としにつながる2。
  • 薄いのようにで伸展されうる病変は、EGD単独では見た目の径によって感度が大きく変わる(で25〜82%)ため、との併用や、症例によっては複数回の評価が必要になる3。

出典

  1. 1.Esophagogastroduodenoscopy (EGD)(StatPearls (NCBI Bookshelf)・2026)適応(持続する上腹部症状・原因不明の悪心嘔吐・嚥下困難や嚥下痛・難治性GERD・バレット食道のスクリーニングと監視・上部消化管出血の評価・鉄欠乏性貧血の評価などの診断的適応、止血・異物除去・生検・ポリープ切除・PEG/PEJ留置・狭窄拡張・静脈瘤結紮などの治療的適応)、絶対禁忌(臓器穿孔の疑い・重度の心肺不安定性・止血障害・非協力的な患者)と相対禁忌(重度の血小板減少症・凝固障害・治療されていない重度のショック)、手技の概要(左側臥位で経口挿入し上部食道括約筋を通過、食道・胃食道接合部・胃・幽門・十二指腸の順に観察、診断的EGDの平均所要時間は6〜10分)、主な合併症の頻度(生検後出血約0.3%、穿孔0.3%未満、全体として重大合併症は2%未満)を確認した閲覧 2026-09-07
  2. 2.Quality Indicators for Upper GI Endoscopy(American College of Gastroenterology / American Society for Gastrointestinal Endoscopy; American Journal of Gastroenterology・2025)系統的な観察のための質指標として、食道・胃食道接合部の順行視・胃穹窿部/噴門部の逆行視(retroflexion)・胃前庭部/幽門の順行視・胃角切痕の順行視・十二指腸下行脚第2部までの各区画をすべて写真記録することが完全な検査の証跡として推奨されていること、バレット食道の観察では円周方向1cmあたり約1分を目安時間とする提案があることを確認した閲覧 2026-09-07
  3. 3.Schatzki's Rings: Recognition, Significance, and Management(Clinical Gastroenterology and Hepatology・2026)Schatzki輪の診断において、EGD単独での感度は約58%にとどまり、径13 mm以下の輪では感度82%まで上がる一方、20〜25 mmの広い輪では感度25%まで下がること、輪は食道全周に及ぶ薄い膜として観察されることを確認した閲覧 2026-09-07