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Imaging findings · Published

超音波生体顕微鏡

Ultrasound biomicroscopy

別名
UBM
臓器系
眼科
科目
Microscopic Anatomy and Embryology (Microscopic Anatomy)
トピック
組織学 17.1:感覚器:眼

🧠 全体像:UBMは、水浴を介しての超音波を眼表面から当て、・・隅角など光では届かないの奥を断面図として描出する検査である。で決めるのは疾患名そのものではなく、⚠️ やだけでは判断できない「の裏側で何が起きているか」という次の一手である。やがあっても超音波なら透過して見える、という点が光学的検査との根本的な違いになる。

定義——何を調べる検査か

UBMは50〜100 MHzというの超音波を用いた接触式の断層撮影で、後面・・・とそれらの位置関係を、分解能約40〜50µm・深さ4〜5mm程度まで描出する12。生体顕微鏡やは光を用いるため角膜が透明でが十分開いていることが前提になるが、UBMは超音波を使うためやがあっても構造を透過して観察できる1。

適応・禁忌

区分 内容
適応 、原発性・(PAS)・plateau iris・非機序の、嚢胞・嚢胞などの腫瘤性病変、、、穿孔、のため他の検査が困難な症例(前評価など)21
主に使う場面 が・のために困難な場合の代替・補完3
禁忌 眼球・などを眼表面に接触させることが危険な状態(接触式であるため)

手技の概要

後、患者を仰臥位とし、直径22〜24 mmの専用を眼表面にあてる。内を1〜2.5%などの液で満たして水浴環境を作り、トランスデューサーを浸してする2。隅角の同定が術中にも必要な場合は、をで満たしてテーブル上でを行う代替法もある3。

読影・評価のポイント

flowchart TD
    A["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='gonioscopy'>隅角鏡検査</span>を試みる"] --> B{"<span class='jp-term jp-term-diagram' title='shallow anterior chamber'>浅前房</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='corneal edema'>角膜浮腫</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='opacity (turbidity)'>混濁</span>で<br>十分に観察できるか"}
    B -->|"できる"| C["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='gonioscopy'>隅角鏡検査</span>で診断"]
    B -->|"できない"| D["UBMで隅角・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='ciliary body'>毛様体</span>を描出"]
    D --> E{"<span class='jp-term jp-term-diagram' title='cyclodialysis'>毛様体解離</span>裂孔・PAS・<br>plateau irisなどの<span class='jp-term jp-term-diagram' title='structural aberration'>構造異常</span>があるか"}
    E -->|"あり"| F["所見に応じた<span class='jp-term jp-term-diagram' title='treatment strategy'>治療方針</span><br>(裂隙の大きさで段階的アプローチ等)"]
    E -->|"術中も不明"| G["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='anterior chamber'>前房</span>を<span class='jp-term jp-term-diagram' title='ophthalmic viscoelastic device'>粘弾性物質</span>で満たし<br>テーブル上で<span class='jp-term jp-term-diagram' title='gonioscopy'>隅角鏡検査</span>"]
  • 見るのは「の裏」であることを常に意識する。 は前面から見た隅角の開放度しか分からないが、UBMは・の断面そのものを描出できるため、裂孔のようにだけでは判断しにくいを直接確認できる3。
  • 深さは4〜5mm程度までしか届かない。 より深部の病変の評価には向かず、に検査対象を限定して用いる1。

紛らわしいもの・限界

  • 検者間の再現性に課題がある。 断面のの取り方が検者によって異なりうるため、な比較や定量評価(裂隙の時計時間表記など)は同一検者・同一プロトコルで行うことが望ましい2。
  • 接触式であることの。 を眼表面に接触させる必要があるため、がある眼や強い疼痛・炎症がある眼では実施が制限される。
  • とする検査ではない。 で十分に観察できる症例では、まずを行うのが基本であり、UBMは・など観察が困難な場合の代替・補完として位置づけられる3。

まとめ

  • UBMは50〜100 MHzの超音波で後面・・・を断面として描出する接触式検査で、分解能約40〜50µm・深さ4〜5mm程度まで観察できる12。
  • 光を使う・と異なり、やがあっても構造を透過して観察できるため、が困難な症例の代替・補完として使う13。
  • 適応は・PAS・plateau iris・嚢胞や嚢胞などの腫瘤性病変・・・穿孔など、の裏側のを確認したい場面である2。
  • 検者間の再現性に課題があり、も4〜5mm程度に限られるため、評価や経時比較の定量的な指標としては限界がある21。

出典

  1. 1.The Diagnostic Value of Ultrasound Biomicroscopy in Anterior Segment Diseases(Turkish Journal of Ophthalmology・2023)UBMは虹彩後面・後房・毛様体・チン小帯とそれらの位置関係を、細隙灯生体顕微鏡や隅角鏡検査では見えない形で詳細に描出できること、分解能約40〜50µmで深さ4〜5mm程度まで描出できること、角膜混濁のため前眼部を詳しく検査できない角膜移植前の症例でUBMによる術前評価が重要とされていることを確認した閲覧 2026-09-07
  2. 2.Overview of Ultrasound Biomicroscopy(Journal of Current Glaucoma Practice・2012)UBMは50〜100MHzの超音波を用い側方分解能約50µm・観察野4〜5mm四方で撮像すること、患者を仰臥位とし局所麻酔後に直径22〜24mmの専用眼杯をあて1〜2.5%メチルセルロース等の粘性カップリング液で水浴環境を作って走査すること、適応として隅角後退・原発性隅角閉塞・周辺虹彩前癒着・plateau iris・非瞳孔ブロック機序の隅角閉塞・虹彩嚢胞や毛様体嚢胞などの腫瘤性病変・水晶体亜脱臼・毛様体解離・虹彩穿孔が挙げられること、限界として深部構造の視認性が限定的であることと検者間で基準点の取り方が異なり測定値の再現性に課題があることを確認した閲覧 2026-09-07
  3. 3.Long-term outcomes following the surgical repair of traumatic cyclodialysis clefts(Eye(Nature Publishing Group;Agrawal P, Shah P)・2013)隅角鏡検査が毛様体解離裂孔同定のゴールドスタンダードだが浅前房では困難なことがあり高周波数UBMで隅角の形態を描出できること、術中に診断がつかない場合は前房を粘弾性物質で満たしテーブル上で隅角鏡検査を行う代替法があることを確認した閲覧 2026-09-07