生物物理学

生物物理学 · 09.04

Kirchhoffの法則

Kirchhoff’s law

🧠 Kirchhoffの則は、では「ある波長をよく吸収する表面ほど、その波長をよく放射する」ことを示す。

吸収率と放射率の対応

温度TTでにある物体では、波長λ\lambdaごとのελ\varepsilon_\lambdaとαλ\alpha_\lambdaが等しい。

ελ(T)=αλ(T)\varepsilon_\lambda(T)=\alpha_\lambda(T)

この関係は波長ごとの関係であり、全波長を平均した値を無条件に比較するものではない。に強い吸収帯があれば、同じ帯域のも強くなる。

黒体が最大の放射体となる理由

ではαλ=1\alpha_\lambda=1なので、同じ温度の物体の中でελ=1\varepsilon_\lambda=1という最大値をとる。反対に、よく反射する表面はが低く、も弱い。

💡 が強く放射することは、吸収したエネルギーを蓄え続けるという意味ではない。では吸収と放出が釣り合う。

実在表面への適用

実在物体の放射は、同温度の放射にを掛けて表す。赤外温度計やでは、皮膚・衣服・金属などの差が温度推定の系統誤差になりうる。

まとめ

近似は、とスペクトルを結び付ける基準モデルとして用いる。12

  • では波長ごとのとが等しい。
  • 完全吸収体であるは、同温度で最大の放射体でもある。
  • 非接触温度測定では、実在表面のを考慮する必要がある。

出典

  1. 1.Carbon nanotube electron blackbody and its radiation spectra(Proceedings of the National Academy of Sciences・2023)黒体、吸収率、放射スペクトルおよびPlanckの法則の関係閲覧 2026-08-21
  2. 2.Blackbody-cavity ideal absorbers for solar energy harvesting(Scientific Reports・2020)黒体近似と波長依存の吸収・放射特性閲覧 2026-08-21