生物物理学

生物物理学 · 19.10

熱力学ポテンシャル

Thermodynamic potentials

🧠 熱力学ポテンシャルはごとに利用可能な仕事と平衡を記述する。 UU、H=U+pVH=U+pV、F=U−TSF=U-TS、G=H−TSG=H-TSがある。

自由エネルギーと拘束条件

FFは定温定積、GGは定温定圧の系で、自発変化の向きと取り出せる仕事を表す。により、制御しやすいへ置き換えたである。

熱力学ポテンシャルを表す式

F=U−TS,G=H−TSF=U-TS,\qquad G=H-TS

FFは、GGはで、TTは絶対温度、SSはエントロピーである。

ポテンシャルが減少する方向

定温・定積ではF、定温・定圧ではGが重要である。

flowchart TD
  A["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='internal energy'>内部エネルギー</span> $U$"] --> B
  B["定温定積<br>$F=U-TS$"] --> C
  B --> D["定温定圧<br>$G=H-TS$"]
  C --> E["自発過程で $F$ が減少"]
  D --> F["自発過程で $G$ が減少"]
  E --> G["極小で平衡"]
  F --> G

生化学反応への適用

にpVpVを加えたと、TSTSで表すエントロピーの寄与を組み合わせると、に適したが得られる。定温定圧では、反応の向きと平衡を変化で判定する。

生化学反応のにはエネルギーを使う。どのポテンシャルが減少するかはで決まるため、式だけを暗記せずT・VまたはT・pが一定か確認する。

まとめ

生物を含む系の熱力学では、保存則とエントロピー・のを同時に扱う。12

  • 熱力学ポテンシャルはごとに利用可能な仕事と平衡を記述する。UU、H=U+pVH=U+pV、F=U−TSF=U-TS、G=H−TSG=H-TSをに応じて使い分ける。
  • 定温・定積ではF、定温・定圧ではGが重要である。
  • 生化学反応のにはエネルギーを使う。

出典

  1. 1.Thermodynamics of Bioreactions(Annual Review of Chemical and Biomolecular Engineering・2016)生物反応における熱力学の第一・第二法則、エネルギー・エントロピー・自由エネルギー閲覧 2026-08-21
  2. 2.Thermodynamics of stoichiometric biochemical networks in living systems far from equilibrium(Biophysical Chemistry・2005)平衡・非平衡の生化学系における熱力学ポテンシャルと過程の方向性閲覧 2026-08-21