生物物理学

生物物理学 · 19.04

熱力学の基礎III―エネルギーの種類とエンタルピー

Fundamentals III — types of energy; enthalpy

🧠 UUは分子運動・相互作用・など微視的エネルギーのである。 H=U+pVH=U+pVはに便利である。

内部エネルギーからエンタルピーへ

Hは一定圧力下で体積仕事を含めてを扱いやすくするである。体積仕事以外がなければ、の熱はΔHに等しい。

熱力学の基礎III―エネルギーの種類とエンタルピーを表す式

H=U+pVH=U+pV

HH、UUの単位はJ、pVpVもPa·m³=Jである。

定圧過程のエネルギー収支

pV項は環境を押しのけるためのエネルギーを含める。

flowchart TD
  A["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='internal energy'>内部エネルギー</span>から<span class='jp-term jp-term-diagram' title='enthalpy'>エンタルピー</span>へ"] --> B
  B["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='isobaric process'>定圧過程</span>の<span class='jp-term jp-term-diagram' title='energy balance'>エネルギー収支</span>"] --> C
  C["pV項は環境を押しのけるためのエネルギーを含める"] --> D
  D["反応熱を状態差として読む"]

反応熱を状態差として読む

に、環境を押しのけるためのpVpV項を加えたがH=U+pVH=U+pVである。定圧でpVpV仕事だけを行う過程ではΔH\Delta Hが系へ入る熱に対応するため、生体のや反応熱を整理しやすい。

生体反応や熱量測定はほぼ定圧で扱う。Hを「系が含む熱」と解釈してはいけない。相転移や反応のΔHは過程前後の状態差である。

まとめ

生物を含む系の熱力学では、保存則とエントロピー・のを同時に扱う。12

  • UUは分子運動・相互作用・など微視的エネルギーのである。H=U+pVH=U+pVはに便利である。
  • pV項は環境を押しのけるためのエネルギーを含める。
  • 生体反応や熱量測定はほぼ定圧で扱う。

出典

  1. 1.Thermodynamics of Bioreactions(Annual Review of Chemical and Biomolecular Engineering・2016)生物反応における熱力学の第一・第二法則、エネルギー・エントロピー・自由エネルギー閲覧 2026-08-21
  2. 2.Thermodynamics of stoichiometric biochemical networks in living systems far from equilibrium(Biophysical Chemistry・2005)平衡・非平衡の生化学系における熱力学ポテンシャルと過程の方向性閲覧 2026-08-21