Biophysics

Biophysics · 27.04

心臓の圧力–容積(pressure–volume)関係

Pressure–volume relation of the heart

🧠 左心室の圧―(pressure–volume loop)は、一拍中の圧力と容積の変化を閉曲線で表し、充満・弛緩を同時に読める。 ループの幅は、面積は一拍のに対応する。

ループを構成する四相

を横軸に左心室容積、縦軸に左をとって追跡する。充満では容積がESVからEDVへ増え、では容積一定のまま圧力が上昇する。では圧力が一度上昇した後に低下しながら容積が減り、弛緩ではESVのまま圧力が下がる。

SV=EDVESV,EF=SVEDVSV=EDV-ESV,\qquad EF=\frac{SV}{EDV}

SVSVEFEFである。EFは収縮機能の一指標だが、前負荷・にも依存するため、単独で心筋と同一視しない。

flowchart TD
  A["充満:容積が ESV から EDV へ増加"] --> B["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='mitral valve'>僧帽弁</span>閉鎖"]
  B --> C["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='isovolumetric contraction'>等容性収縮</span>:圧力上昇"]
  C --> D["大動脈弁開放・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='ejection'>駆出</span>:<span class='jp-term jp-term-diagram' title='volume loss'>容積減少</span>"]
  D --> E["大動脈弁閉鎖"]
  E --> F["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='isovolumic'>等容性</span>弛緩:圧力低下"]
  F --> A

前負荷・後負荷・収縮性

前負荷は収縮直前の心筋伸展に関係し、概ねEDVの増加として現れる。に逆らう動脈側負荷で、増加すると一般に開始により高い圧力が必要となり、ESVが増えやすい。が高まると同じ前負荷・でもより小さいESVまでできる。

圧―の傾きはの指標、拡張圧―は心室の受動的な硬さ・コンプライアンスを反映する。病態を読むときは、ループの一箇所ではなく、幅・高さ・位置・境界関係がどう変わるかを考える。

仕事への接続

ループの各点は一拍中の状態を示し、閉曲線が囲む面積pdV\left|\oint p,dV\right|は心室が血液へ行うになる。この意味は心臓の仕事で、循環側の圧力変化との関係は循環系の圧力変化で扱う。

まとめ

  • 圧―の圧力変化と容積変化を一つの閉曲線に統合する。
  • ループの幅はSV=EDVESVSV=EDV-ESV、面積は一拍の外的圧―容積仕事を表す。
  • 前負荷、はループを異なる方向へ変形させる。
  • ESPVRは、EDPVRは拡張期の受動的硬さを評価する手掛かりになる。