Embryology

Embryology · 5.4

第3週(三層性胚盤・原腸形成):栄養膜の発生

Third Week of Development — Trophoblast development

応用トピック
胞状奇胎絨毛癌

🧠 第3週の栄養膜は「絨毛が本格的に完成し、の血管が初めて通う」週。 04-1-day-8で見たのみ)に、の芯が入ってに、そこに血管が生まれてになる。「一次→二次→」の絨毛成熟に加え、絨毛膜自体がに分かれ始める、この2つの流れを押さえる。

絨毛の成熟:二次絨毛と三次絨毛

第13日の04-4-day-13)に続き、第3週には絨毛がさらに成熟する。

flowchart TD
  A["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='primary villi'>一次絨毛</span><br>芯:<span class='jp-term jp-term-diagram' title='cytotrophoblast'>細胞性栄養膜</span>/<span class='jp-term jp-term-diagram' title='outer layer'>外層</span>:<span class='jp-term jp-term-diagram' title='syncytiotrophoblast'>合胞体栄養膜</span>"]
  A --> B["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='extraembryonic mesoderm'>胚外中胚葉</span>が芯に侵入<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='secondary villi'>二次絨毛</span>"]
  B --> C["中胚葉の芯に血管(毛細血管)が分化<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='tertiary villus'>三次絨毛</span>"]
  C --> D["絨毛内の毛細血管が<span class='jp-term jp-term-diagram' title='connecting stalk'>体茎</span>の血管とつながる<br>→ <span class='jp-term jp-term-diagram' title='fetoplacental circulation'>胎児胎盤循環</span>の基盤が完成"]
段階 構成
(芯)+
(芯の中心)
+毛細血管(から分化)

⭐ 「一次=のみ」「二次=+中胚葉の芯」「=+血管」という3段階は最頻出事項の1つ。の完成をもって、絨毛内毛細血管と胚内の血管系(を通る臍動静脈の前駆)がつながり、の基盤が整う。

細胞性栄養膜殻

絨毛の先端()で、細胞が増殖して周囲のを貫き、子宮内膜(, decidua)に達してという連続した層を形成する。これが絨毛膜全体を子宮内膜に固定するアンカーとなる。

絨毛膜の分化:有毛部と平滑部

胚が成長するにつれ、絨毛膜の表面全体を覆っていた絨毛は、部位によって運命が分かれる。

部位 名称 経過
側(に近い側) 血流が豊富で絨毛が発達し続け、胎盤の成分になる
側(子宮腔に面する側) 血流が乏しく絨毛は退行・消失し、平滑な膜になる

💡 「血流の豊富な側は絨毛が生き残り、乏しい側は絨毛が退行する」という血流依存のが、最終的に胎盤が子宮の一部分だけに限局した構造になる理由(詳細は07-2-placenta-fetal-membranesの胎盤形成)。

まとめ

  • 第3週、の侵入でに、さらに血管分化でになる。
  • の完成により絨毛内毛細血管と胚内血管系がつながり、の基盤ができる。
  • 絨毛先端の細胞が増殖しを形成、絨毛膜を子宮内膜に固定する。
  • 側は血流豊富でとして発達し胎盤のになり、反対側(側)はとして退行する。