Histology

Histology · 3.2

結合組織:線維

Connective tissue — Fibers

🧠 3種類の線維は「太さと役割」で覚える——I型コラーゲンは太くて強い“ロープ”(張力に耐える)、III型コラーゲン()は細くて枝分かれする“ネット”(骨組みを作る)、弾性線維は伸び縮みする“ゴム”(弾性)。 コラーゲンの「型」の数字を丸暗記するより、まず役割と太さのイメージを掴んでから、どの組織にどの型が対応するかを積み上げる。

コラーゲン線維

コラーゲンは結合組織の線維の中で最も豊富かつヒト体内で最も多いタンパク質で、引っ張り・伸展・裂けに対するを担う。腱・の主要構成成分。

太さ・形態 主な分布
I型コラーゲン 太い線維、最も豊富 皮膚(真皮)、腱、、骨(03-6-bone
II型コラーゲン 細原線維、線維化しない 03-5-cartilage)の基質
III型コラーゲン 細く分枝する= 細胞成分の多い組織(肝臓、骨髄、リンパ性器官)の支持網
(重合様式が異なる) 基底膜に特異的(02-4-basement-membrane

細網線維

III型コラーゲンからなる、細く分枝した線維で3次元の構造を作る。

  • 組織学的検出法:PAS反応00-2-staining
  • 分布:リンパ性・造血性器官(07-1-cells-general03-8-hemopoiesis)、平滑筋周囲、肝臓

💡 なぜは「」という特殊な染色特性をもつのか——I型コラーゲンより細く分枝が多いぶん表面積あたりの反応部位が多く、も豊富なため、通常のH&Eでは見えにくくても・PAS反応では際立って可視化される。「H&Eで見えないものはで狙う」という00-2-stainingの原則がここでも当てはまる。

弾性線維

薄く直線的な(時に分枝する)線維で、伸展後に元の形へ戻る弾性を担う。もとの長さの約50%まで伸展可能

  • 産生する細胞:線維芽細胞・
  • 豊富に存在する組織:肺、皮膚、膀胱壁、動脈壁(06-2-arteries

分子構造

成分 位置 特徴
線維の中心部(芯) 疎水性アミノ酸に富む多数のループをもつポリペプチド鎖
線維の周辺部 に走る微細線維(

⚠️ 弾性線維はH&Eでは染まりにくく見落とされやすいため、検出には(褐色に染まる)・フクシン染色(resorcin-fuchsin、紫色に染まる)などのが必須(00-2-staining)。遺伝子の異常(など)は弾性線維の構造破綻につながる。

flowchart TD
  A["結合組織の線維"]
  A --> B["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='collagen fibers'>コラーゲン線維</span>:<span class='jp-term jp-term-diagram' title='tensile strength'>抗張力</span>"]
  B --> B1["I型:太い、腱・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='ligament'>靱帯</span>・骨・皮膚"]
  B --> B2["II型:軟<span class='jp-term jp-term-diagram' title='bone matrix'>骨基質</span>"]
  B --> B3["III型=<span class='jp-term jp-term-diagram' title='reticular fiber'>細網線維</span>:細く分枝、リンパ性・造血組織"]
  B --> B4["IV型:基底膜特異的、<span class='jp-term jp-term-diagram' title='sheet-like'>シート状</span>"]
  A --> C["弾性線維:伸展・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='elastic recoil'>弾性収縮</span>"]
  C --> C1["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='elastin'>エラスチン</span>(芯)+<span class='jp-term jp-term-diagram' title='fibrillin'>フィブリリン</span>(周辺の<span class='jp-term jp-term-diagram' title='microfibril'>マイクロフィブリル</span>)"]

まとめ

  • コラーゲンはI型(腱・・骨)、II型()、III型=(リンパ性・造血組織)、IV型(基底膜特異的)に大別される。
  • ・PAS反応で検出され、細胞成分の多い組織の支持網を作る。
  • 弾性線維は(芯)と(周辺)からなり、約50%まで伸展・できる。
  • 弾性線維の検出には・フクシン染色などのが必要。