Histopathology

Histopathology · H1-050

急性潰瘍性蜂窩織炎性虫垂炎

Appendicitis acuta ulcerophlegmonosa

描出疾患
急性虫垂炎

🧠 全体像は、が粘膜から筋層・漿膜へ壁に広がる病変である。診断の核はへので、粘膜潰瘍、膿瘍、壊死、漿膜面のフィブリン化が重症度を示す。

標本の要点

項目 所見
臓器 虫垂
染色 染色(HE)
粘膜 、潰瘍、壊死
好中球が境界不明瞭に筋層間へ広がる蜂窩織炎性炎症
漿膜 フィブリンと好中球からなるフィブリン化
重要な合併症 壊疽、穿孔、腹膜炎、膿瘍

発症と進展

flowchart TD
    A["虫垂内腔の閉塞または<span class='jp-term jp-term-diagram' title='mucosal injury'>粘膜障害</span>"] --> B["内圧上昇・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='impaired venous return'>静脈還流障害</span>"]
    B --> C["粘膜虚血と<span class='jp-term jp-term-diagram' title='bacterial growth'>細菌増殖</span>"]
    C --> D["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='neutrophilic inflammation'>好中球性炎症</span>"]
    D --> E["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='muscularis propria'>固有筋層</span>へ浸潤"]
    E --> F["壁<span class='jp-term jp-term-diagram' title='transmural'>全層性</span>の蜂窩織炎性炎症"]
    F --> G["漿膜のフィブリン<span class='jp-term jp-term-diagram' title='suppurative inflammation'>化膿性炎症</span>"]
    F --> H["壊疽・穿孔"]
    H --> I["限局性膿瘍または<span class='jp-term jp-term-diagram' title='generalized peritonitis'>汎発性腹膜炎</span>"]

やリンパ組織過形成などによる閉塞は重要な機序だが、すべてので明らかな閉塞が確認されるわけではない。

観察の順序

低倍率

  1. 虫垂腔、粘膜、、漿膜の向きを確認する。
  2. 比較的保たれた粘膜と、上皮が失われた潰瘍部を比較する。
  3. 炎症が粘膜だけでなくを越えて広がることを確認する。
  4. 漿膜表面の濃いフィブリン化を探す。

高倍率

所見 読み方
粘膜 陰窩周囲に多数の好中球を認める
潰瘍 表面上皮が失われ、壊死物と好中球が露出する
蜂窩織炎性炎症 好中球と壊死物が間へ境界不明瞭に浸潤する
フィブリン化 漿膜面にフィブリン、好中球、壊死物が付着する
壊疽 壁構造と核が広範に消失し、穿孔リスクが高まる

の組織学的な決め手は、へのである。だけでは、ほかの腸炎や隣接臓器からの二次性炎症と区別できない。

病変名の整理

用語 意味
潰瘍性 が局所的に欠損する
蜂窩織炎性 が組織間隙へ境界不明瞭に広がる
漿膜・周囲脂肪へ炎症が及ぶ
虚血と感染により虫垂壁が広範に壊死する
穿孔性 壁が破綻し、腸内容・膿が腹腔へ漏出する

合併症

  • が限局すれば、周囲組織に囲まれた虫垂周囲膿瘍を形成する。
  • 穿孔内容が腹腔へ広がるとを起こし、として緊急対応を要する。
  • へ感染が及ぶと化膿性門脈炎やを生じうる。

まとめ

  • へのの診断の核である。
  • 潰瘍、蜂窩織炎性浸潤、フィブリン化膿性を壁の内側から外側へ追う。
  • 壊死と穿孔は腹膜炎・膿瘍へつながるである。
  • だけでを確定しない。