生物物理学

生物物理学 · 19.02

示量変数と示強変数

Extensive and intensive quantities

🧠 は質量・体積・エネルギーのように部分系について加法的である。 同じ状態の一様な系を拡大すれば大きさに比例し、は温度・圧力・密度のように系の大きさに依存しない。

示量変数と示強変数

物質量を2倍にすると体積・質量・などのは2倍になるが、温度・圧力・濃度などのは変わらない。を物質量で割るとモル量や比量になる。

示量変数と示強変数を表す式

W=−pΔVW=-p\Delta V

ppは一定の外圧、ΔV\Delta Vは体積変化で、膨張ではW<0W<0となる符号規約である。外圧が変化する一般の場合は W=−∫pext dVW=-\int p_{\mathrm{ext}},dV と表す1。

系の大きさを変えたときの応答

を物質量で割るとを作れる。

flowchart TD
  A["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='extensive variable'>示量変数</span>と<span class='jp-term jp-term-diagram' title='intensive variable'>示強変数</span>"] --> B
  B["系の大きさを変えたときの応答"] --> C
  C["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='extensive variable'>示量変数</span>を物質量で割ると<span class='jp-term jp-term-diagram' title='molar intensive quantity'>モル示強量</span>を作れる"] --> D
  D["圧力–体積仕事の符号"]

圧力–体積仕事の符号

系を同じ状態のまま2倍にすると、体積・物質量・などのは2倍になるが、温度・圧力・密度などのは変わらない。より一般には、示量量は独立な部分系を合わせたときの加法性で特徴づけられ、単純な比例関係だけを定義とするのは不十分である2。を物質量で割ったモル量は比較可能な示強量となり、たとえばを物質量の異なる系どうしで比較できる。

両者の区別は仕事と電位の定義に不可欠である。圧力–体積仕事の符号は「系になされた仕事を正」とする規約であり、別の教科書の規約と混在させない。

まとめ

  • は部分系について加法的で、同じ状態の一様な系では系の大きさに比例する。は温度・圧力・密度のように系の大きさに依存しない。
  • を物質量で割るとを作れる。
  • 両者の区別は仕事と電位の定義に不可欠である。

出典

  1. 1.Pressure-volume integral expressions for work in irreversible processes(Journal of Chemical Education・2007)不可逆過程の圧力体積仕事は外圧に沿う積分で表される閲覧 2026-08-20
  2. 2.Extensive quantities in thermodynamics(European Journal of Physics・2014)示量量の厳密な位置づけでは加法性と比例性を区別する必要がある閲覧 2026-08-20