生物物理学

生物物理学 · 22.06

スティーヴンスのべき法則

Stevens’ law

🧠 スティーヴンスのべき法則は、知覚量SSを物理刺激IIのべき乗で近似する古典モデルである。 指数nnが1未満なら知覚量は物理量より遅く増え、1より大きければ速く増える。ただし指数は課題・文脈・強度範囲でも変わりうる。1

・の法則がを導くのに対し、スティーヴンスの法則は刺激様式ごとに異なる指数を許す。ただし両者は単純な二者択一ではなく、弁別と強度評定という同じ内部表現の異なる側面として両立しうる。2 聴覚では、この考え方が尺度の比率表現に使われる。

べき法則

S=kInS=kI^n

閾値近傍などでは、閾値項を含む三型の方がよく適合する場合がある。1

  • SS:知覚量
  • II:物理的刺激強度
  • kk:尺度定数
  • nn:感覚ごとの指数
nn 応答 意味
n<1n<1 型 刺激を増やしても知覚は緩やかに増える
n=1n=1 線形 物理量と知覚量が比例する
n>1n>1 拡大型 小さな物理差が大きな知覚差になる

明るさやは一般に型で、電気刺激など危険性に直結する刺激では拡大型になりうる。

💡 =の法則がを、スティーヴンスのべき法則がごとに異なる指数を使うが、どちらも測定課題と刺激範囲に依存する近似モデルである。

まとめ

  • スティーヴンスのべき法則はS=kInS=kI^nで知覚量を表す。
  • 指数nnはごとに異なる。
  • が対数的ななのに対し、はべき法則に基づく比率尺度である。

出典

  1. 1.Human Psychophysical Functions, an Update: Methods for Identifying their form; Estimating their Parameters; and Evaluating the Effects of Important Predictors(Psychometrika・2016)単純な二パラメータべき関数の限界、閾値項と文脈依存性閲覧 2026-08-20
  2. 2.A unified framework for perceived magnitude and discriminability of sensory stimuli(Proceedings of the National Academy of Sciences・2024)Weber則とStevensのべき則が同一の内部表現の異なる側面として両立しうること閲覧 2026-08-20