Biophysics

Biophysics · 26.08

MRIの空間符号化(spatial encoding)

Spatial encoding in MRI

🧠 MRIの空間は、によって周波数または位相を位置依存にし、受信信号へ座標情報を埋め込む操作である。 を組み合わせ、k空間から画像を再構成する。

磁場勾配が位置を周波数へ変換する

静磁場B0B_0に線形なG\mathbf Gを重ねると、位置r\mathbf rにある核の

ω(r)=γ(B0+Gr)\omega(\mathbf r)=\gamma\left(B_0+\mathbf G\cdot\mathbf r\right)

となる。周波数が位置ごとに異なるため、周波数と位相の解析から信号源の場所をできる。

三つの符号化操作

では、スライス方向の勾配中で限られた周波数帯のを加え、その周波数に対応する厚さだけを励起する。では短時間の勾配により位置ごとに異なるを残し、測定ごとに勾配強度を変える。では信号読出し中に勾配をかけ、位置を周波数差として取得する。

flowchart TD
  A["スライス勾配と帯域制限 RF"] --> B["撮像断面を選択"]
  B --> C["位相勾配で一方向を<span class='jp-term jp-term-diagram' title='encoding'>符号化</span>"]
  C --> D["読出し勾配で他方向を周波数<span class='jp-term jp-term-diagram' title='encoding'>符号化</span>"]
  D --> E["k 空間データを収集"]
  E --> F["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='Fourier transform'>フーリエ変換</span>で画像を再構成"]

k空間から画像へ

受信コイルが得るのは画素ごとの値ではなく、空間周波数成分を含む合成信号である。勾配の時間積分がk空間上の測置を決め、によって位置空間の画像へ戻す。k空間中心は主に低空間周波数と全体、外側は輪郭や細部に強く寄与する。

緩和・撮像条件との関係

空間は信号の「どこから」を決めるが、信号の「どれだけ」はなどにも依存する。勾配の誤差、動き、磁場不均一は位相と周波数を乱すため、位置ずれやゴーストなどのを生む。これらを撮像条件と組み合わせて扱うのがMRIである。

まとめ

  • 周波数と位相を位置依存にし、信号へ座標情報を与える。
  • が三方向の位置を区別する。
  • 取得データはk空間に並び、によって画像へ再構成される。
  • 空間の誤差や被写体運動は、位相・周波数の乱れを介してになる。