Biophysics

Biophysics · 27.07

動脈系の圧力関係

Pressure relations in the arterial system

🧠 動脈圧は、心臓が断続的に送り出す流量と、の相互作用で決まる。 は主に心拍出量と全、脈圧は主にと大動脈の弾性を反映する。

平均圧と抵抗

体循環全体を単純化すると、(mean arterial pressure; MAPMAP)、右(right atrial pressure; PRAP_{RA})、心拍出量(cardiac output; COCO)、全(total peripheral resistance; TPRTPR)には

MAPPRACO×TPRMAP-P_{RA}\approx CO\times TPR

の関係がある。各血管の抵抗をの円管として近似すると

R=8ηLπr4R=\frac{8\eta L}{\pi r^4}

となる。半径rrが4乗で効くため、は全と平均圧を大きく変える。この式の仮定と導出はの法則を参照する。

収縮期圧・拡張期圧・脈圧

は心室中の動脈圧の最大値、は次の直前の最小値である。その差が脈圧であり、が増えると広がりやすく、が低下しても同じ容積変化で圧が大きく上がるため広がりやすい。

flowchart TD
  A["心室が<span class='jp-term jp-term-diagram' title='stroke volume'>一回拍出量</span>を<span class='jp-term jp-term-diagram' title='ejection'>駆出</span>"] --> B["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='aortic pressure'>大動脈圧</span>が上昇"]
  B --> C["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='elastic artery'>弾性動脈</span>が血液とエネルギーを一時貯蔵"]
  C --> D["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='peripheral resistance'>末梢抵抗</span>へ血液が流出"]
  D --> E["拡張期にも動脈圧と流れが残る"]
  E --> F["次の<span class='jp-term jp-term-diagram' title='ejection'>駆出</span>で再び圧が上昇"]

空間的圧力低下との関係

一拍内の圧変動と、血管階層に沿う平均圧低下を区別する。後者は循環系の圧力変化で見たように抵抗分布で決まり、細動脈で大きく低下する。前者は大動脈壁の弾性によって平滑化される。

大動脈が硬くなると同じでもと脈圧が上昇しやすい。抵抗RRとコンプライアンスCCの減衰を決める仕組みはへ続く。

まとめ

  • と右の差は、概ね心拍出量と全の積で決まる。
  • は抵抗へ4乗で影響するため、細動脈は重要な圧調節部位である。
  • 脈圧はの差で、に強く依存する。
  • 平均圧の空間的低下と、一拍内の圧変化を分けて考える。