Histology

Histology · 7.4

免疫・リンパ系:脾臓

Lymphoid & immune system — Spleen

応用トピック
小児の肝腫大・脾腫
疾患
脾摘後重症感染症

🧠 脾臓は「血液のリンパ節」と覚える——リンパ節がリンパ液をろ過するのに対し、脾臓は血液そのものをろ過する唯一のリンパ性器官。 はリンパ球が働く「免疫の島」、は老化・異常な血球を処理する「血液のリサイクル」——この2つの機能領域(=免疫、=血液処理)を分けて覚えるのが最短ルート。

白脾髄と赤脾髄

脾臓は被膜に覆われた07-1-cells-general)で、肉眼的に白っぽく見えると赤っぽく見えるからなる。

flowchart TD
  A["脾動脈が実質に入り分枝"]
  A --> B["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='central arteriole'>中心動脈</span>の周囲にリンパ球が密集=<span class='jp-term jp-term-diagram' title='white pulp'>白脾髄</span>"]
  B --> C["血液が<span class='jp-term jp-term-diagram' title='red pulp'>赤脾髄</span>(<span class='jp-term jp-term-diagram' title='splenic cords'>脾索</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='splenic sinusoids'>脾洞</span>)へ流出"]
  C --> D["マクロファージが老化・異常な血球を貪食・除去"]
  D --> E["静脈系へ回収"]
主な構成 リンパ球がを取り囲むリンパ性鞘+
主な機能 血液中の抗原に対する免疫応答(リンパ節の皮質・に相当) 老化した赤血球・異常な血球の破壊、血液の貯蔵、血液のろ過

を取り囲むリンパ性鞘とをもつという構造は、脾臓に特有かつ最頻出のポイント——リンパ節のからの抗原に応答するのに対し、脾臓の濾胞は血流に乗って運ばれてきた抗原に応答するという違いが機能の本質。

脾洞と赤脾髄でのろ過

06-3-capillaries-sinusoids)の一種で、壁は特殊な桿状の内皮細胞が長軸方向に並び、間に隙間の多い構造をもつ。血液(特に赤血球)はこの隙間を通り抜けてへ出て、再びに戻る過程で、の低下した・異常な赤血球がふるいにかけられて排除される。

💡 「なぜ脾臓摘出後に異常な形態の赤血球(をもつ赤血球など)が末梢血に出現するのか」という臨床像は、このでのろ過機能が失われることで説明できる——通常なら脾臓で除去されるはずの異常赤血球が、は末梢血中にそのまま残存するようになる。

まとめ

  • 脾臓は血液をろ過する唯一のリンパ性器官で、(免疫応答)と(血液処理)からなる。
  • を取り囲むリンパ球の鞘とで構成され、血流中の抗原に応答する。
  • は老化・異常な血球を貪食・除去し、血液のろ過と貯蔵を担う。
  • は異常赤血球の除去機能が失われ、末梢血に異常形態の赤血球が出現しうる。