Histology

Histology · 6.3

循環器:毛細血管と類洞

Circulatory system — Capillaries & sinusoids

🧠 毛細血管の3型は「内皮の壁がどれだけ“漏れやすい”か」の一本の物差しで並べる、と覚える。 (最も漏れにくい)→(小さな窓あり)→(壁が不連続で最も漏れやすい)の順に透過性が上がり、その組織が「何を通したいか」(酸素だけか、大きなホルモンか、血球そのものか)に対応している。

毛細血管の基本構造

毛細血管は血管壁のうち内皮+基底膜のみからなる最小の血管で、中膜・外膜を欠く(06-1-general-planの3層構造の最も単純化された形)。ここで血液と組織との間の(ガス・栄養・が行われる。

毛細血管の3型

flowchart TD
  A["毛細血管の内皮の<span class='jp-term jp-term-diagram' title='continuous'>連続性</span>"]
  A --> B["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='continuous capillary'>連続性毛細血管</span>:内皮が完全に連続、透過性が最も低い"]
  A --> C["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='fenestrated capillary'>有窓性毛細血管</span>:内皮に小孔(窓)、透過性が中等度"]
  A --> D["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='sinusoid'>類洞性毛細血管</span>:内皮が不連続、基底膜も不完全、透過性が最も高い"]
内皮の特徴 代表的な分布
内皮細胞同士がで連続、基底膜も連続 筋肉、肺、中枢神経系(血液脳関門を構成)
内皮にという小孔があり、多くは薄い隔膜で覆われる。基底膜は連続 、腸粘膜、腎糸球体(12-1-kidney)——分泌物・大きな分子の速やかな交換が必要な部位
内皮細胞間・基底膜に大きな間隙があり不連続、しばしばマクロファージを伴う 肝臓(10-3-liver)、脾臓(07-4-spleen)、骨髄(03-8-hemopoiesis)——血球そのものが出入りする部位

は血球(赤血球・白血球)そのものが自由に出入りできるほど壁が“粗い”——肝臓のには(マクロファージ, 03-1-cells)が常在し、骨髄のは新生した血球が血中に入る出口として機能する。「何を通すために壁を緩めているか」という視点で3型を並べると、単なる暗記でなく機能的に理解できる。

微小循環単位

flowchart TD
  A["細動脈"]
  A --> B["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='precapillary sphincter'>前毛細血管括約筋</span>:血流を調節"]
  B --> C["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='capillary bed'>毛細血管網</span>"]
  C --> D["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='venule'>細静脈</span>"]

は平滑筋の収縮・弛緩によりへの血流量を調節し、組織の代謝需要に応じて灌流を切り替える。

💡 血液脳関門(blood–brain barrier)がとアストロサイトの05-3-neuroglia)が加わることで成立する、という理解は循環器と神経系をまたぐ頻出のつながり——「なぜCNSの毛細血管だけが特別なバリアを形成できるのか」は、もともと最も“漏れにくい”が土台になっているから、という説明ができる。

まとめ

  • 毛細血管は内皮+基底膜のみからなり、の主要な場となる。
  • (最も低透過性)・(窓あり)・(不連続、最も高透過性)の3型に分類される。
  • は血球そのものが出入りできる壁構造をもち、肝臓・脾臓・骨髄に分布する。
  • への血流量を調節し、組織の代謝需要に応じて灌流を切り替える。