Histopathology

Histopathology · H2-024

肺腺癌

Adenocarcinoma pulmonis

描出疾患
肺癌

🧠 全体像は、腺管形成、粘液産生、肺胞上皮系分化のいずれかを示す悪性上皮性腫瘍で、原発性肺癌で最も多い組織型である。末梢発生が多いが中心部にも生じ、形態、、臨床画像、分子所見を統合して診断する。

喫煙者にも非喫煙者にも発生し、非喫煙者の原発性肺癌では腺癌の割合が高い。女性にも多くみられるが、これは喫煙との関連がないことを意味しない。

主な組織学的パターン

パターン 形態
置換性 既存肺胞隔壁に沿って腫瘍細胞が増殖
腺房性 明瞭なを形成
芯を伴う乳頭構造
微小 芯を欠く小房状集塊
明瞭なに乏しい増殖で、腺系分化の確認が必要

浸潤性非では優勢パターンを記載し、他の成分も割合として評価する。浸潤性などは別の形態・分子背景を持つため、単純に同一系列へまとめない。

前駆病変から浸潤癌

flowchart TD
    A["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='atypical adenomatous hyperplasia (AAH)'>異型腺腫様過形成</span>"] --> B["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='adenocarcinoma in situ'>上皮内腺癌</span>"]
    B --> C["微小浸潤性腺癌"]
    C --> D["浸潤性腺癌"]
    D --> E["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='lymphatic'>リンパ行性</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='hematogenous metastasis'>血行性転移</span>"]

この流れは末梢型非の代表的なであり、すべての肺腺癌が必ず同じ段階を経るわけではない。は、軽度から中等度の異型を示すII型肺胞上皮様またはClub細胞様の細胞が肺胞壁に沿って増殖するで、を欠く。著しいや明瞭な浸潤があればAAHを超える病変を考える。

病変で確認する点

所見 意義
腺管・腺房形成 腺系分化を支持
周囲間質への不整な浸潤 浸潤癌を支持
壊死 成分や血流不足を反映しうる
コレステロール裂隙 壊死や慢性に伴いうる非特異的所見
腫瘍と残存肺胞の境界 置換性増殖、、浸潤を区別する手がかり

増殖速度や転移時期は病期、組織パターン、分子背景で異なる。「小さくゆっくり増殖するが必ず早期転移する」と一律に説明しない。

免疫組織化学と分子検査

TTF-1とは肺腺癌を支持する代表的マーカーだが、TTF-1単独で肺原発を確定できない。では陰性となることがあり、TTF-1はなどにも発現する。サイト、p40、マーカー、臨床画像を必要に応じて組み合わせる。

進行では、包括的分子プロファイリングとPD-L1免疫染色がに直結する。組織型との全体像は肺癌の病理と分子生物学を参照する。

まとめ

  • 肺腺癌は腺管形成、粘液産生、肺胞上皮系分化を形態と免疫で確認する。
  • 現行分類では置換性、腺房性、、微小などのパターンを評価する。
  • TTF-1陽性だけで原発性肺腺癌を確定せず、形態・免疫パネル・臨床情報を統合する。