Medical Microbiology

Medical Microbiology · 4/24

無鉤条虫

Taenia saginata

微生物
Taenia saginataTaenia solium

🧠 を一言で言えば「危険なのは幼虫を食べたときだけ」の条虫である。 ヒトはの筋肉中のを生焼けの牛肉ごと食べることでしか感染せず、腸管内で成虫になるだけのしか起こさない。ヒトが虫卵を飲み込んでも幼虫は組織に侵入しない——これが、に鉤を持ち虫卵からでも組織侵入するT. solium、4/25)との決定的な違いであり、試験で最も問われるポイントである。

形態・生活環

項目 内容
分類 条虫
通称
鉤を欠く——T. soliumとの鑑別点
中間宿主
終宿主 ヒト(小腸内で
flowchart TD
  A["ヒトの糞便中に虫卵・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='gravid proglottid'>妊娠プログロティド</span>が排出"] --> B["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='cattle'>ウシ</span>が汚染された牧草を摂取"]
  B --> C["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='cattle'>ウシ</span>体内でoncosphereが<span class='jp-term jp-term-diagram' title='hatching'>孵化</span>し腸壁を貫通"]
  C --> D["筋肉中を循環し<span class='jp-term jp-term-diagram' title='cysticercus'>嚢虫</span>(cysticercus)を形成"]
  D --> E["ヒトが生・加熱不十分な牛肉を摂取"]
  E --> F["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='scolex'>頭節</span>が小腸壁に付着"]
  F --> G["成虫として小腸内で成熟"]
  G --> A

感染経路

  • に感染した生・加熱不十分な牛肉の摂取。

臨床像:条虫症

  • ほとんど無症状。
  • 腹痛、下痢、がみられることがある。
  • 患者が感染に気づくのは糞便中にを見つけたときであることが多い。

は虫卵を飲み込んでもを起こさない。 ヒトはこの寄生虫にとって終宿主にしかなり得ず、が果たす中間宿主の役割を務めることはない——これが、に鉤を持ちを起こしうるT. soliumとの最大の違いである。

診断

  • 糞便中のまたは虫卵の検出——虫卵はまでしか判別できず、の形態でを鑑別する

治療

まとめ

  • T. saginataを中間宿主とするで、に鉤を欠く。
  • 感染経路はに感染した生・加熱不十分な牛肉の摂取のみ。
  • 臨床像は——ほとんど無症状で、腹痛・下痢・程度にとどまる。
  • 虫卵を飲み込んでもヒトの組織に幼虫が侵入することはなく、を起こさない点がT. soliumとの最大の違い。
  • 診断は糞便中の虫卵(属の判定)または(種の判定)による。
  • 治療はが基本、は第一選択ではない。