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Drug Atlas · B1 Hemostatics / 止血薬

ヘプタコグ

heptacog

分類
Hemostatics / 止血薬
商品名(日本)
ノボセブン
商品名(EU)
NovoSeven
科目
Pharmacology
トピック
B1: Drugs influencing blood coagulation I: Antiplatelet agents. Fibrinolytic drugs. Drugs inhibiting bleeding
相互作用
コンシズマブ
対象疾患
血友病A・B

🧠 全体像(活性型組換え第Ⅶ因子、rFVIIa)は)・)のように欠乏因子そのものを補充する薬ではない。(TF)と結合してカスケードを起動し、第Ⅷ・Ⅸ因子を経由せずに損傷部位で直接トロンビンを作らせる「バイパス」製剤である。この機序の違いこそが最大のポイントで、第Ⅷ/Ⅸ因子製剤に対するインヒビター()を持ち補充療法が効かなくなった血友病患者に、迂回路として使われる。

薬効群の中での位置づけ

薬剤 機序 対象
欠乏した第Ⅷ・Ⅸ因子そのものを補充 インヒビターのない血友病A・B
と結合し第Ⅷ/Ⅸ因子を介さずにを起動(バイパス機序) インヒビター保有血友病の出血、先天性第Ⅶ因子欠乏症

「インヒビターがあるかどうか」がを選ぶかどうかのになる。 因子回収が期待通りでない、出血が増えるなどの反応があれば)でインヒビターの力価を確認し、高力価であればや活性型複合体製剤などのへ切り替える。

機序

flowchart TD
    A["血管損傷部位で<span class='jp-term jp-term-diagram' title='tissue factor'>組織因子</span>(TF)が露出"] --> B["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='heptacog'>ヘプタコグ</span>(活性型第Ⅶ因子)がTFと結合"]
    B --> C["TF-Ⅶa複合体が第Ⅹ因子を直接活性化"]
    C --> D["第Ⅷ/Ⅸ因子(<span class='jp-term jp-term-diagram' title='tenase complex'>テナーゼ複合体</span>)を経由しない"]
    D --> E["損傷部位でトロンビンが局所的に大量産生される"]
    E --> F["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='fibrin mesh'>フィブリン網</span>が形成され止血する"]
    G["インヒビターにより第Ⅷ/Ⅸ<span class='jp-term jp-term-diagram' title='factor replacement'>因子補充</span>が無効化された血友病"] --> A

💡 が「バイパス」と呼ばれる理由は、正常なが通る経路(第Ⅷ・Ⅸ因子を介する)を迂回し、経路(+第Ⅶa因子)から直接第Ⅹ因子を活性化するため。 高濃度のrFVIIaを投与することで、生理的には少量しか働かない経路を的に増強し、第Ⅷ/Ⅸ因子が働かなくても局所的な止血血栓を作らせる。

適応

  • 血友病A・Bのうち、第Ⅷ/Ⅸ因子製剤に対するインヒビター()を保有する患者の出血治療
  • 先天性第Ⅶ因子欠乏症の出血

用法・用量

体重・出血重症度に基づき単位/kgで急速静注し、必要に応じする。局所での高濃度が効果の前提であるため、・反復のタイミングが重要になる。実際の用量・間隔は施設のプロトコル・添付文書で確認する。

禁忌・注意

  • 禁忌:マウス/ハムスター/蛋白への過敏症(産生過程に由来)
  • ⚠️ バイパス機序で局所に大量のトロンビンを作らせる薬であるため、血栓塞栓事象のリスクがある。 特に(血友病Aの)使用中に活性型複合体製剤を大量併用すると血栓症・のリスクが上がることが知られており、どうしの併用では注意が必要
  • インヒビターの長期対応としてはを専門施設で検討する

副作用

頻度 内容
注意 過敏症
重篤・まれ 血栓塞栓事象

まとめ

  • 活性型組換え第Ⅶ。欠乏因子を補充するのではなく、と結合して経路からを直接起動する
  • 適応は第Ⅷ/Ⅸ因子製剤に対するインヒビターを保有する血友病の出血、および先天性第Ⅶ因子欠乏症に限られる。
  • )とは機序が根本的に異なり、「インヒビターの有無」が使い分けのになる。
  • バイパス機序ゆえに血栓塞栓事象のリスクがあり、特に他のとの併用では注意する。