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Jones基準

Jones criteria

別名
JONES
臓器系
循環器
科目
Pathology
トピック
病理学 B-31:リウマチ熱/リウマチ性心筋炎
構成:症状
発熱
適用疾患
リウマチ熱・リウマチ性心疾患

🧠 全体像:は、という単一の検査で確定できない疾患を、先行する溶連菌感染の証拠+主要症候()+補助所見()の組み合わせで臨床診断する枠組みである。2015年AHA改訂版の最大の変更点は、のリスク(低リスクか中〜高リスクか)によって関節炎・発熱・炎症反応のそのものが変わるという層別化を導入したことにある。

何を評価する基準か

内容
目的 の臨床診断(初発・再発)
対象 先行するの1〜6週後に症状が出現した患者(好発年齢5〜15歳)
使う場面 、、などを呈し、を疑うとき
評価しないもの 溶連菌感染の証拠なしでの単独診断(単独例、緩徐発症のという例外を除く)

構成要素

⭐ 2015年AHA改訂版では、先行溶連菌感染の証拠が原則必須となり、・の閾値がのリスクで層別化された。

先行溶連菌感染の証拠は、上昇、陽性、陽性のいずれかで示す(単独例、緩徐発症のは例外)。

(JONES) 内容
J:Joints(関節炎) 低リスク人口はのみ、中〜高リスク人口はに加え・もになりうる(他疾患除外後)
O:♥ 臨床的に加え、心エコー・ドプラ所見のみのも両リスク群でに含める(2015年改訂の主要な変更点)
N:Nodules(皮下結節) の無痛性皮下結節
E:Erythema marginatum() 体幹・四肢近位の辺縁が波状の紅斑
S: 不随意運動、を伴う症候

もで異なる1。

低リスク人口 中〜高リスク人口
状 単関節痛
発熱 38.5℃以上 38℃以上
炎症反応 初回1時間値60 mm以上、および/または 3.0 mg/dL以上 30 mm/時以上、および/または 3.0 mg/dL以上
心電図 年齢を補正した(をとして数えている場合を除く) 同左

⚠️ 関節所見(関節炎・関節痛)は、同一患者でとの両方には数えない1。中〜高リスク人口でをに数えたら、状をとして重ねて数えない。

解釈

初発は、先行溶連菌感染の証拠に加え、2つ、または1つ+2つで診断する1。

再発は、の信頼できる既往または確立したがあり、溶連菌感染が確認されている場合に、2つ、1つ+2つ、または3つで推定診断してよい(Class IIb、Level of Evidence C)。だけで診断するときは、他のより考えやすい原因を先に除外する(Class I、Level of Evidence C)1。

⭐ 低リスク人口と中〜高リスク人口でが異なる。 低リスクは学齢期小児の発症率が人口10万人・年あたり2以下、または全年齢のが人口1000人あたり1以下の集団を指す。同じ「発熱38℃」でも、集団によって・の判定が変わりうる。

限界と使ってはいけない場面

⚠️ 先行溶連菌感染の証拠なしに安易に診断しない。 単独例、緩徐発症のという例外を除き、・・のいずれかでを確認する。

⚠️ のを誤ると、関節炎・発熱・炎症反応の閾値判定を誤る。自施設・対象患者がどちらの集団に属するかを確認してからを当てはめる。

⚠️ 再発例では「3つ」でも推定診断できるぶん特異度が下がる。既往の確認と、だけのときの他疾患の除外を省かない。

まとめ

  • は先行溶連菌感染の証拠+(JONES:関節炎・・皮下結節・・)+の組み合わせでを診断する。
  • 2015年改訂で、心エコーのみのがに加わり、のリスクによって関節炎・発熱・のが層別化された。
  • 初発は先行溶連菌感染の証拠+2つ、または1つ+2つで診断する。再発(既往が確かな例)は3つでも推定診断できる。
  • の状は、低リスク人口で、中〜高リスク人口で単関節痛。
  • 低リスク人口と中〜高リスク人口でが異なるため、を確認してから適用する。

出典

  1. 1.Revision of the Jones Criteria for the Diagnosis of Acute Rheumatic Fever in the Era of Doppler Echocardiography: A Scientific Statement From the American Heart Association(American Heart Association・2015)Table 7(Revised Jones Criteria)で、先行するA群溶連菌感染の証拠がある全集団について、初発は大基準2つまたは大基準1つ+小基準2つ、再発は大基準2つ・大基準1つ+小基準2つ・小基準3つのいずれかとしていること。小基準は低リスク人口で多関節痛・発熱38.5℃以上・ESR初回1時間値60 mm以上および/またはCRP 3.0 mg/dL以上、中〜高リスク人口で単関節痛・発熱38℃以上・ESR 30 mm/時以上および/またはCRP 3.0 mg/dL以上で、両群とも年齢を補正したPR延長(心炎を大基準としている場合を除く)を置くこと。関節所見は同一患者で大基準と小基準の両方には数えないこと。本文は再発の診断を、リウマチ熱の信頼できる既往または確立したリウマチ性心疾患があり溶連菌感染が確認されている場合の推定診断(Class IIb、Level of Evidence C)とし、小基準だけのときは他の原因の除外を推奨(Class I、Level of Evidence C)していること(Wayback保存の誌面HTML全文で確認)閲覧 2026-09-23