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Symptoms · Published

Janeway病変

Janeway lesions

別名
Janeway lesion
臓器系
循環器
科目
Cardiology
トピック
循環器内科 A-10:感染性心内膜炎
関連疾患
感染性心内膜炎

🧠 全体像は、敗血症性の微小塞栓が皮膚のに病原体を運び込んでできる無痛性の手掌・足底紅斑である。同じの末梢所見でもは免疫複合体性で有痛性——「痛ければOsler、痛くなければJaneway」という対比で覚えると取り違えない。

定義と用語の整理

は、手掌・足底に生じる境界不明瞭な紅斑〜出血性の斑または丘疹で、圧迫でしうる。の古典的な末梢所見の一つとして教わるが、実際にIEで見られる頻度は確立していない——古典的な報告例に基づく所見であり、必発ではない1

患者は「手のひらや足の裏に赤い発疹が出た」と訴えることが多く、痛みやかゆみを積極的には訴えない。ここで痛みの有無を必ずで確認することが、との取り違えを防ぐ最初の一歩になる。

病態生理

は、菌血症に伴うが真皮の細動脈に詰まり、局所に好中球性のを作ることで生じる血管性の現象である。塞栓による組織障害そのものが病変を作るため、免疫応答を待たずに発症し、炎症による疼痛刺激(発痛物質・浮腫による神経終末圧迫)が乏しい1

これに対しは、真皮の細動脈がによる血管炎を起こし、とくに知覚神経終末が密集するグロムス装置を巻き込むことで強い疼痛を生じる。同じ「敗血症性心内膜炎の末梢」でも機序が異なるため、2023年改訂Duke-ISCVID基準のでもとして別カテゴリーに分けられている2

機序 による による血管炎
疼痛 無痛性 有痛性(グロムス装置の関与)
好発部位 手掌・足底 の末端、手掌・足底の
典型的な経過 数日〜数週持続 数時間〜数日で自然消退
対応するIEの病型 急性IEに多い 亜急性IEに多い

見逃してはいけない疾患

⚠️ 手掌・足底の無痛性紅斑に発熱・新規歴が伴えば、の評価(血液培養・心エコー)を急ぐは必発でも特異的でもないが、他の末梢所見(点状出血・)と組み合わさるほど陽性は上がる。でも手掌・足底に病変が出ることがあるが、これらは有痛性・水疱膿疱性の要素を伴いやすく、無痛性紅斑主体のとは病歴・随伴所見で区別できる。

鑑別の進め方

flowchart TD
    A["手掌・足底の紅斑局面"] --> B{"押して痛いか"}
    B -->|"有痛性"| C["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='Osler node'>Osler結節</span>を疑う"]
    B -->|"無痛性"| D["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='Janeway lesion'>Janeway病変</span>を疑う"]
    D --> E{"発熱・新規<span class='jp-term jp-term-diagram' title='heart murmur'>心雑音</span>・<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='prosthetic valve'>人工弁</span>/<span class='jp-term jp-term-diagram' title='intravenous drug'>静注薬物</span>歴はあるか"}
    E -->|"あり"| F["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='infective endocarditis, IE'>感染性心内膜炎</span>の評価<br>血液培養・心エコー"]
    E -->|"なし"| G["水疱膿疱性の要素や<br>性感染症リスクを確認"]
    G --> H["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='disseminated gonococcal infection, DGI'>播種性淋菌感染症</span>など<br>他の菌血症性疾患を鑑別"]

まとめ

  • による無痛性の手掌・足底紅斑で、IEでの頻度は確立していない。
  • (免疫複合体性・有痛性)との対比で覚える。「痛ければOsler、痛くなければJaneway」。
  • 単独では非特異的だが、発熱・新規/歴があればの評価を急ぐ。
  • 有痛性か無痛性かのが、末梢所見を機序から解釈する最初のになる。

出典

  1. 1.Osler Node and Janeway Lesions(StatPearls (NCBI Bookshelf)・2023)Janeway病変とOsler結節の病理組織学的な違い(好中球性の微小膿瘍・微小塞栓 vs 血管炎・免疫複合体沈着とグロムス装置での疼痛機序)、臨床的鑑別点(有痛性の有無・好発部位・持続期間・急性/亜急性IEとの対応)、確診IEにおけるJaneway病変の頻度は確立していないこと閲覧 2026-08-10
  2. 2.The 2023 Duke-International Society for Cardiovascular Infectious Diseases Criteria for Infective Endocarditis: Updating the Modified Duke Criteria(Clinical Infectious Diseases(Fowler V, et al., 2023, DOI 10.1093/cid/ciad271)・2023)2023年改訂Duke-ISCVID基準の小基準で、Janeway病変が「血管現象(vascular phenomena)」、Osler結節が「免疫学的現象(immunologic phenomena)」という別カテゴリーに分類されていること閲覧 2026-08-10