Histopathology

Histopathology · H2-112B

神経線維腫

Neurofibroma

疾患
悪性末梢神経鞘腫瘍神経線維腫症1型

🧠 全体像由来の良性腫瘍で、にも、(neurofibromatosis type 1:NF1)に伴っても生じる。臨床的に重要なのは3型の使い分けで、とくにはNF1でみられ、へ転化しうる点が他の2型と大きく異なる。

3つの型

発生部位・肉眼像 NF1との関係 リスク
真皮・に生じる、色素沈着を伴う結節 のことが多い ほとんどなく、整容的な問題にとどまる
叢状型(本標本) ・神経叢そのものを肥厚させ、外科的完全切除が難しい NF1でみられる あり、MPNSTへ転化しうる
大きく変形させる皮下腫瘍 通常NF1 よりは注意を要する

⚠️ 3型の中で叢状型だけが「全体を巻き込む」形態を取り、被膜を持たないため単純切除では取りきれないことが多い。この標本のように叢状型と明示されている場合は、の可能性を前提に経過観察・画像評価の方針を立てる。

flowchart TD
    A["末梢神経の<span class='jp-term jp-term-diagram' title='Schwann cell'>Schwann細胞</span>・神経周囲線維芽細胞・肥満細胞が混在増殖"] --> B{"発生部位"}
    B -->|"真皮・皮下"| C["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='limited cutaneous SSc'>限局皮膚型</span>"]
    B -->|"<span class='jp-term jp-term-diagram' title='fascicle'>神経束</span>・神経叢全体"| D["叢状型"]
    B -->|"広範な皮下"| E["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='diffuse (cutaneous) type'>びまん型</span>"]
    D --> F["NF1患者に好発"]
    F --> G["長期的にMPNSTへ転化しうる"]

NF1との関連

NF1の一つであり、、腋窩・)、などと併せて評価する。のみでNF1と診断してはならず、NF1関連遺伝子(NF1、Ras-GAPをコードしとしてRasシグナルを負に制御する)のの有無や他のを確認する。

Schwann細胞腫との違い

項目
由来細胞 +神経周囲線維芽細胞などの混合 単独
神経との関係 を巻き込みながら増殖(被膜なし) 神経をするが自体は保たれる(被膜あり)
関連症候群 NF1 両側性腫はNF2
叢状型はMPNSTへ転化しうる 通常はしない

まとめ

  • は良性PNS腫瘍で、・叢状型・の3型に分かれる。
  • 叢状型はNF1でみられ、全体を肥厚させて完全切除が難しく、MPNSTへのリスクを持つ。
  • が多く整容的問題にとどまるが、NF1診断は他の基準と併せて行う。
  • 腫とは由来細胞・神経との関係・関連症候群・リスクで区別する。
  • 末梢瘍全般の分類とMPNSTの詳細は中枢・腫瘍、軟部腫瘍としての評価は軟部腫瘍の疫学・診断を参照する。