Pediatrics

Pediatrics · 3-21

小児糖尿病と高血糖

Diabetes Mellitus, Hyperglycaemia

前提:病態
1型糖尿病の発症機序
前提:正常
インスリン分泌とその調節。インスリンの中間代謝への作用。糖尿病。
疾患
1型糖尿病

🧠 全体像:小児1型糖尿病は自己免疫性βによるである。多尿・口渇・体重減少を見逃さず、嘔吐や深い呼吸を伴えば(diabetic ketoacidosis:DKA)として緊急対応する。

1型糖尿病

と環境因子を背景にが破壊される。2種類以上のがあり正常血糖なら第1期、を伴うが無症状なら第2期、臨床的糖尿病となれば第3期と整理する。

症状と診断

多尿、の再出現、口渇、、体重減少、感、視力ぼやけが典型である。乳幼児ではおむつの重さ、脱水、嘔吐、呼吸異常、意識障害が手掛かりになる。

糖尿病は、典型症状またはを伴う11.1 mmol/L以上、7.0 mmol/L以上、(oral glucose tolerance test:OGTT、ブドウ糖1.75 g/kg・最大75 g)の2時間値11.1 mmol/L以上、HbA1c 6.5%以上のいずれかで診断する。明白な高血糖がなければ別日の再検で確認する。症状が強い小児に診断目的の糖を行い治療を遅らせない。

長期治療

基礎・療法またはを用い、、炭水化物量、運動、を統合する。本人の年齢と家族の負担に合わせ、低血糖予防、学校での支援、心理社会面を含むチーム医療を行う。HbA1cに加えCGMのも活用する。

糖尿病性ケトアシドーシス

DKAは高血糖、、代謝性アシドーシスの組合せで、一般に血糖11 mmol/L超、静脈血pH 7.30未満またはHCO3⁻ 18 mmol/L未満、血中3 mmol/L以上または中等度以上のを用いる。

感染、インスリン中断、ポンプ障害、診断前の進行が誘因となる。脱水、嘔吐、腹痛、、意識変容を認める。

flowchart TD
    A["DKA:ABCDEと専門チーム"] --> B["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='isotonic crystalloid'>等張晶質液</span>で循環・欠乏を補正"]
    B --> C["約1時間後に持続静注インスリン"]
    C --> D["血糖・ケトン・pH・Na・Kを反復"]
    D --> E["血糖低下後も<span class='jp-term jp-term-diagram' title='ketosis'>ケトーシス</span>消失までインスリン継続"]
    E --> F["ブドウ糖を輸液へ追加"]
    D --> G["頭痛・徐脈・意識低下"]
    G --> H["脳障害を疑い直ちに治療"]

治療原則

  • ショックがあればを迅速投与し再評価する。非ショック例は脱水とを計算し、急激な変化を避けつつ補正する。
  • 輸液開始後にを通常0.05~0.1単位/kg/時で持続静注する。初回大量静注は行わない。
  • 血糖が低下したらブドウ糖を加え、血糖を保ちながらとアシドーシスが改善するまでインスリンを継続する。
  • 血清Kは初期に正常・高値でも総体内量は不足している。尿量とK値を確認して輸液へ補充し、心電図も監視する。
  • Naは血糖による希釈を考慮して補正値と推移を見る。は通常行わない。
  • 状態を頻回評価する。脳障害が疑われれば画像を待たずまたはで治療する。

脳障害は単純に「輸液が速過ぎたため」と断定できず、重症度や灌流変化など複数因子が関与する。臨床プロトコルに沿った注意深い補液が必要である。

まとめ

  • の再出現と体重減少は小児糖尿病の重要な組合せである。
  • DKAでは輸液を開始してから低用量持続インスリンを行い、Kとを監視する。
  • 血糖が下がってもが消えるまでインスリンを止めない。