Pediatrics

Pediatrics · 3-20

小児甲状腺疾患

Diseases of the Thyroid Gland

前提:正常
頭頸部:舌と甲状腺甲状腺ホルモン(T3/T4)の産生と作用。その分泌の調節。
疾患
先天性甲状腺機能低下症

🧠 全体像:新生児のは症状が乏しくても脳発達へ不可逆的影響を残すため、スクリーニングと早期治療が核心である。小児甲状腺機能亢進症ではGraves病が最多である。

先天性甲状腺機能低下症

分類 主な原因
原発性・ ・低形成・異所性、
中枢性 視床下部・下垂体形成異常、複合欠乏
一過性 母体の・阻害型抗体、ヨウ素過剰/欠乏、早産

母体T4の移行により出生時は無症状のことが多い。未治療では、傾眠、、便秘、低体温、開大、、成長・神経発達障害が出現する。

生後のろ紙血TSHを中心とするで検出し、異常時は血清TSH・FT4で速やかに確認する。中枢性ではTSHのみのスクリーニングで見逃し得る。疑いが強ければ画像による病因確定のために治療を遅らせず、を開始する。定期的なTSH・FT4、成長、聴覚、神経発達の評価が必要である。

新生児甲状腺機能亢進症

多くはGraves病母体のTSH受容体刺激抗体(TRAb)がして起こり、母体が過去に甲状腺切除・を受けていても生じ得る。胎児・新生児の頻脈、甲状腺腫、体重増加不良、下痢、、心不全を来す。

母体TRAb、胎児所見、出生後のFT4・TSHをで追う。治療はと、症状に応じβ遮断薬を用い、重症例は専門管理する。母体抗体が消失すれば通常は一過性である。

小児バセドウ病

自己抗体によるTSH受容体刺激で、、頻脈、振戦、発汗、暑がり、体重減少、下痢、、成長加速、を来す。TSH低値、FT4/FT3高値、TRAb陽性で診断する。

治療 要点
小児の第一選択。発熱・ではを疑い中止して血算、黄疸では肝障害を評価
β遮断薬 頻脈・振戦などの一時的症状緩和
大きな甲状腺腫、圧迫症状、薬物不耐、確実な根治を希望する場合など
年齢、腺容量、活動性中等度〜重度の有無、地域基準を考慮する根治療法;幼少児では通常避ける

は重篤な肝障害リスクのため、小児の通常治療には用いない。を「10歳超なら第一選択」と一律には扱わず、薬物療法の経過と本人・家族の希望を含め個別化する。

flowchart TD
    A["甲状腺機能異常を疑う"] --> B["TSHとFT4"]
    B --> C["TSH高値・FT4低値"]
    C --> D["原発性<span class='jp-term jp-term-diagram' title='hypothyroidism'>甲状腺機能低下</span>"]
    B --> E["TSH低値・FT4/FT3高値"]
    E --> F["TRAbを測定"]
    F --> G["Graves病"]
    B --> H["FT4低値・TSH低値/不適切に正常"]
    H --> I["中枢性を評価し副腎不全も除外"]

まとめ

  • は症状を待たずスクリーニングで拾い、治療を急ぐ。
  • Graves病はが第一選択で、重篤な副作用教育が必要である。
  • 新生児甲状腺機能亢進症は母体の現在の甲状腺機能だけでなくTRAb歴を確認する。