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Disease Atlas · 運動器 · 先天性疾患

Saethre-Chotzen症候群

Saethre-Chotzen syndrome

別名
TWIST1関連頭蓋縫合早期癒合症
臓器系
運動器神経小児
科目
Microscopic Anatomy and Embryology (Embryology)
トピック
発生学 9.5:骨格系:臨床
上位概念
頭蓋縫合早期癒合症
症状
眼瞼下垂斜視合指症

🧠 全体像:は「早期癒合+顔の非対称+独特の耳」という組み合わせで捉える。原因はTWIST1ので、点変異から大きな欠失・染色体再構成まで多彩な変化が同じ表現型を作る。⭐ 臨床的に最も特徴的なのは耳介の形態異常(小さく、上または下の耳介脚が突出する)で、これは他のFGFR関連のにはあまり見られない所見である。との鑑別が実地の課題になり、発達遅滞の頻度と難聴の有無が手がかりになる。

病態・遺伝

原因はTWIST1ので、である1。のの型のうち、TWIST1の変異はに対応する2。

TWIST1のは209種類を超えて報告されており、大半が・・だが、大きな欠失や染色体再構成もみられる1。⚠️ 広い表現型の多様性との低下がよく知られており、同じ変異でも家系内で症状の程度が大きく異なりうる1。

疫学

は1/25,000〜1/50,000で、と同程度と報告されている1。

臨床像

部位 所見
早期癒合(片側性または両側性)
が
眼 ⭐ 、、
顔面 顔面の非対称(特に片側性早期癒合で目立つ)
耳 ⭐ 小さな耳介で、上または下の耳介脚が突出する特徴的な形態
手指 第2・3指の部分的な皮膚性。一般的だが程度は様々でわずかにしか分からないこともある
その他 が報告されている

以上はいずれも同一のGeneReviewsによる1。

💡 耳の形が診断の手がかりになる。 早期癒合を来す症候群は複数あるが、耳介脚の突出という所見はを強く示唆する。第2・3指のも、目立たない程度のことがあるため手を丁寧に診る必要がある。

診断・鑑別

⚠️ との鑑別が実地の課題になる。 は発達遅滞の頻度が35%との5%より高く、も高頻度に伴う点で区別される1。では、むしろ・耳介の形態異常・が鑑別の手がかりになる。

flowchart TD
    A["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='coronal suture'>冠状縫合</span>早期癒合(片側・両側)"] --> B{"耳介脚の突出\n<span class='jp-term jp-term-diagram' title='ptosis'>眼瞼下垂</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='facial asymmetry'>顔面非対称</span>は"}
    B -->|"あり"| C["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='Saethre-Chotzen syndrome'>Saethre-Chotzen症候群</span>を疑う"]
    C --> D{"第2・3指の<span class='jp-term jp-term-diagram' title='syndactyly'>合指症</span>は"}
    D -->|"あり(目立たないことも)"| E["TWIST1変異検索"]
    B -->|"なし・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='sensorineural hearing loss'>感音性難聴</span>が目立つ"| F["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='Muenke syndrome'>Muenke症候群</span>を疑う"]

でTWIST1の点変異・欠失・染色体再構成を同定する。表現型が他の遺伝性と鑑別できない場合は、を含む包括的な遺伝学的検査が選択肢になる1。

まとめ

  • はTWIST1のによる常染色体優性疾患で、は1/25,000〜1/50,000。
  • 早期癒合(片側性または両側性)に加え、・・、そして小さく耳介脚が突出する独特の耳の形態を特徴とする。
  • 第2・3指の部分的な皮膚性が一般的だが、程度は様々でわずかにしか分からないこともある。
  • 表現型の多様性が大きくも低下している。
  • との鑑別では、発達遅滞(35% vs 5%)との有無が手がかりになる。

出典

  1. 1.Saethre-Chotzen Syndrome(GeneReviews (NCBI Bookshelf)・2026)有病率が1/25,000〜1/50,000でCrouzon症候群と同程度と報告されていること、冠状縫合早期癒合が片側性または両側性に生じること、典型的な顔面所見として前頭部の生え際低位・眼瞼下垂・斜視・顔面非対称があり、耳介は小さく上または下の耳介脚が突出する形態を呈すること、眼間開離や涙管狭窄も報告されていること、第2・3指の部分的な皮膚性合指症が一般的だが程度は様々であること、常染色体優性遺伝で広い表現型の多様性と浸透率の低下がよく知られていること、`TWIST1`の病的バリアントが209種類を超えて報告されておりその大半がミスセンス・ナンセンス・フレームシフト変異で大きな欠失や染色体再構成もみられること、Muenke症候群では発達遅滞の頻度が35%とSaethre-Chotzen症候群の5%より高く感音性難聴も高頻度である点で鑑別されることを確認した閲覧 2026-09-07
  2. 2.Craniosynostosis(StatPearls (NCBI Bookshelf)・2025)TWIST1の変異がSaethre-Chotzen症候群に対応することを確認した閲覧 2026-09-07