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Drug Atlas · B8 Vasodilators / 血管拡張薬 · 必修

ビンポセチン

vinpocetin

分類
Vasodilators / 血管拡張薬
商品名(EU)
Cavinton
科目
Pharmacology
トピック
B8: Drugs influencing the oxygen demand and oxygen supply of the heart. Drugs improving microcirculation
副作用
めまい頭痛
影響検査値
QT延長

🧠 全体像はニチニチソウ(Vinca minor)由来の、ビンカミンをして作られたで、1978年にハンガリーのゲデオン・リヒター社が製品化した(Cavinton)東欧圏のな薬である。欧州の一部・ロシアなどでは処方薬として使われる一方、米国では)として流通しており、上の位置づけが国によって全く異なるという珍しい薬でもある。

薬効群の中での位置づけ

薬剤 由来・機序 特徴
誘導体・α1遮断 も併せ持つ
誘導体・PDE1阻害+ 阻害によるも報告される

機序

Ca²⁺/を阻害してcGMP・cAMPを増やし、脳を弛緩させてを増やす。加えての阻害によるの改善、作用なども報告されており、単一の受容体・酵素に絞れない多面的な機序を持つとされる。

適応

障害に伴うめまい・記憶力低下などの症状緩和を目的に東欧圏を中心に使われてきた。ただし認知症・に対する明確な有効性を示す質の高いは乏しく、コクランレビューでも一貫した便益は示されていない1。米国ではとして流通するが、FDAは2016年に「天然由来ではなく合成された物質であり、法的にダイエタリーの成分要件を満たさない」との見解を示し、2019年には妊娠可能年齢の女性に対して流産・胎児発達への懸念から注意喚起を行っている。

用法・用量

(欧州の一部では静注製剤もある)。実際の用量は製剤・適応で変わるため、施設のプロトコル・添付文書で確認する。

禁忌・注意

  • 妊娠中・妊娠する可能性のある女性では、で報告されている胎児への影響から使用を避ける
  • を持つため、のある患者・抗凝固薬/との併用では出血リスクに注意する
  • QT延長のリスクが報告されており、QT延長のある患者やQT延長を起こす薬剤との併用では注意する

副作用

頻度 内容
高頻度 消化器症状、口渇
注意 めまい頭痛
重篤・まれ QT延長

まとめ

  • ニチニチソウ由来の誘導体。PDE1阻害によるに加え、Na⁺チャネル阻害によるも報告される多面的な機序を持つ。
  • 障害に伴う症状に東欧圏で使われてきたが、質の高いエビデンスは乏しい。
  • 米国では合成物質であることを理由にFDAがとしての適格性に疑義を示し、妊娠可能年齢の女性への注意喚起も行っている——国により上の扱いが大きく異なる薬。
  • による出血リスク、QT延長のリスクに注意する。

出典

  1. 1.Vinpocetine for cognitive impairment and dementia (Cochrane Database of Systematic Reviews)(Cochrane Collaboration・2003)583例・3件のRCTを対象とした系統的レビューで、認知症に対するビンポセチンの有益性を示すエビデンスは不十分で臨床使用を支持しないと結論していること、2026年時点でこのレビューを置き換える更新版が存在しないことを確認閲覧 2026-08-03