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Lab values · Published

インスリン低血糖試験

Insulin tolerance test

別名
ITT
臓器系
内分泌・代謝
科目
Internal MedicinePediatrics
トピック
内科学 S-07:下垂体機能低下症小児科学 3-17:成長障害
関連疾患
下垂体機能低下症成長ホルモン分泌不全性低身長症

🧠 全体像は、に十分な低血糖を起こし、ストレスに対するを同時にみるである。重篤な低血糖、痙攣、虚血、不整脈を起こし得るため、適応・禁忌を確認し、熟練者、連続監視、による即時救済をそろえて初めて実施できる。

何を調べる検査か

低血糖は視床下部への強いストレスとなり、(GH)とACTHを介したコルチゾール分泌を促す。十分な低血糖が成立したのに反応が乏しければ、GH欠乏またはを疑う。

評価軸 主な適応 ITTでみるもの
GH軸 成人・小児のを疑う 低血糖後のピークGH
ACTH―コルチゾール軸 視床下部・下垂体障害後の 低血糖後のピークコルチゾール
両軸 下垂体腫瘍、手術・放射線後、複数軸欠損 同一刺激への両ホルモン反応

単回のGHはのため診断に向かず、朝のコルチゾールも中間域ではを確定できない。ITTは強い生理的ストレス刺激を使うが、危険性があるため「下垂体疾患を疑う全例」に行う検査ではない。

実施前の安全確認

⚠️ 、重い、てんかん・痙攣の既往では原則避ける。妊娠、重い心不整脈、未治療の重い、著しい、重症副腎不全が疑われる場合も原則として代替試験を選ぶ。乳幼児・高齢者は年齢だけで一律禁忌ではないが、専門施設で利益と危険を個別に判断する。

確認項目 理由
心疾患・・痙攣歴 低血糖による虚血・不整脈・痙攣の危険
体重、、糖尿病治療 インスリン量と低血糖リスクに関わる
副腎・甲状腺補充薬 が安全性と測定値の両方に影響する
妊娠、急性疾患、絶食 負荷の利益より危険が上回り得る
、酸素、吸引、ブドウ糖、救急薬 低血糖から直ちに救済するため

薬剤の休止は自己判断で行わず、検査目的と使用製剤に合わせて施設プロトコルで決める。とくに副腎不全が疑われる患者のグルココルチコイドを不用意に中断しない。

検査の流れ

一般に一晩絶食後、安静臥位でを確保し、基礎血糖・GH・コルチゾールを採血する。体重とに基づくを静注し、と血糖を頻回に確認しながら、施設で定めた時点にGH・コルチゾールを反復採血する。

flowchart TD
    A["適応・禁忌・薬剤を確認"] --> B["絶食、安静、<span class='jp-term jp-term-diagram' title='IV access'>静脈路</span>、救済物品を準備"]
    B --> C["基礎血糖・GH・コルチゾール採血"]
    C --> D["施設プロトコルに従い<span class='jp-term jp-term-diagram' title='short-acting insulin'>速効型インスリン</span>静注"]
    D --> E["症状・血糖・心拍/心電図・血圧を継続監視"]
    E --> F{"十分な低血糖が成立したか"}
    F -->|"いいえ"| G["安全性を再評価し追加投与または中止"]
    F -->|"はい"| H["規定時刻までGH・コルチゾールを採血"]
    H --> I["静注または経口ブドウ糖で救済"]
    I --> J["食事後も回復を確認して帰宅"]

多くのプロトコルは血漿グルコース40 mg/dL(2.2 mmol/L)未満を、十分な低血糖刺激の目安にする。は安全監視に使えるが、試験成立の判定には同時刻の検査室血漿値を残す。

時点 主な観察・採血
負荷前 血糖、GH、コルチゾール、バイタル、症状
低血糖まで 5〜15分ごとの血糖と連続的な臨床監視
刺激後 施設指定時刻のGH・コルチゾール、通常は最長120分程度
終了時 血糖回復、意識・神経症状、摂食可能性

低血糖への救済

意識が保たれ安全に嚥下できれば炭水化物、意識障害・痙攣・ならを直ちに投与する。低血糖症状を「検査に必要だから」と放置しない。が失われた事態も想定し、グルカゴンと蘇生設備を準備する。

⚠️ 痙攣、意識障害、胸痛、虚血性心電図変化、重い不整脈、血圧不安定、治療しても遷延する低血糖では検査を中止し救急対応へ移る。回復後も食事を摂り、血糖が安定するまで監視する。

結果の解釈

まず十分な低血糖が成立したかを確認し、その後にGHとコルチゾールを解釈する。刺激不十分な検査を「軸の反応不良」と判定しない。

結果 解釈
十分な低血糖+GH反応不良 臨床背景と合わせGH欠乏を支持
十分な低血糖+コルチゾール反応不良 を支持
低血糖不十分+反応不良 。別法または再検を検討
良好な反応 その時点のは保たれる可能性が高い

GHのは年齢、、性ホルモン状態、アッセイで変わる。コルチゾールも測定法の標準化で従来より低いを使う施設があり、歴史的な単一閾値を別施設へ移植しない。各検査室が検証した方法固有の基準を用いる。

肥満、加齢、、睡眠、急性疾患はGHまたはコルチゾール反応を変える。境界結果はIGF-1、他の、MRI所見、発症背景と統合する。

代替試験

目的・状況 代替候補 注意点
成人GH欠乏、ITT禁忌 利用可能性と体格別を確認
小児GH欠乏 などの刺激試験 通常は複数検査と成長経過を統合
副腎 発症直後の中枢性障害では正常反応を示し得る
の精査 など 専門管理と検査室が必要

まとめ

  • ITTはな低血糖でGH軸とACTH―コルチゾール軸のを調べる。
  • 心・や痙攣歴では原則避け、代替試験を選ぶ。
  • 十分な低血糖が成立しなければホルモン反応は判定できない。
  • 簡易血糖は安全監視、同時刻の血漿血糖は試験成立の記録に使う。
  • はアッセイ・体格・年齢に依存し、施設検証値で解釈する。
  • 救済用ブドウ糖と蘇生を用意し、があれば直ちに中止する。