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Lab values · Published

経皮ビリルビン

TcB

別名
Transcutaneous bilirubin経皮的ビリルビン経皮的ビリルビン測定
臓器系
肝胆膵小児
科目
Pediatrics
トピック
小児科 09:新生児黄疸小児科学 1-28:新生児黄疸
関連疾患
新生児黄疸・高ビリルビン血症

🧠 全体像は、皮膚へ光を当てて新生児のビリルビン値を非侵襲的に推定するである。治療判断に用いる血清(TSB)の代わりではない。値は在胎週数と出生後時間に置き、へ近い、高値、上昇が速い、測定条件が不適切ならTSBで確認する。

何を測っているか

測定器は皮膚へ複数波長の光を照射し、反射光からビリルビンによる吸光を推定する。皮膚・皮下組織の光学的信号を変換した値であり、採血した血清ビリルビンを直接測っているわけではない。

flowchart TD
    A["皮膚へ光を照射"] --> B["反射光を測定"]
    B --> C["皮膚色・ヘモグロビンなどの影響を補正"]
    C --> D["TcBとしてビリルビンを推定"]
    D --> E["在胎週数・出生後時間別の閾値と比較"]
    E --> F["必要ならTSBで確認"]
項目 TcB TSB
検体 皮膚から非侵襲的に推定 血清・血漿
主な役割 黄疸スクリーニング、反復測定 治療・エスカレーション判断
分画 直接・間接を分けない 必要に応じ総・を測定
強み 採血を減らし、を追いやすい 高値域・治療域で信頼できる
限界 機器、皮膚、在胎週数、に影響される 採血が必要

TcBはビリルビンの皮膚推定値であり、胆汁うっ滞を評価する分画検査ではない。があれば、TcBの高低にかかわらず総・を採血する。

測定時期と読み方

AAP 2022は在胎35週以上の新生児について、退院前の生後24〜48時間、またはそれより早く退院するなら退院前に、TcBまたはTSBを少なくとも1回測定するよう推奨している。

確認する軸 理由
在胎週数 早いほどリスクと治療閾値が変わる
出生後時間 同じ値でも生後12時間と72時間では意味が異なる
溶血、敗血症、低アルブミン、臨床的不安定性などで閾値が下がる
直前値からの上昇速度 急速上昇は溶血などを疑う手掛かりになる
退院時の閾値との差 差が小さいほど早い再検・フォローが必要になる

成人のビリルビン基準や「新生児は15 mg/dLまで正常」といった固定値を当てはめない。治療閾値は在胎週数、出生後時間、別ので決める。

TSBで確認する条件

AAP 2022では、TcBがを超えるか閾値の3 mg/dL以内、またはTcBが15 mg/dL以上ならTSBを測定する。治療は確認したTSBに基づいて判断する。

flowchart TD
    A["TcBを出生後時間別に測定"] --> B{"生後24時間未満の黄疸か"}
    B -->|"はい"| C["直ちにTSB・原因評価"]
    B -->|"いいえ"| D{"TcBが15以上<br>または治療閾値の3以内か"}
    D -->|"はい"| E["TSBで確認"]
    D -->|"いいえ"| F["閾値との差に応じ再検時期を決定"]
    E --> G["TSBで<span class='jp-term jp-term-diagram' title='phototherapy'>光線療法</span>・追加評価を判断"]

生後24時間未満の、急速な上昇、・傾眠・などでは、TcBだけで経過観察しない。複数値があれば上昇速度を使えるが、溶血を疑う速さなら血算、、血液型、などを追加する。

高値と低値の意味

結果 解釈
時齢別閾値から十分低い 現時点の治療可能性は低いが、退院時期・哺乳・リスクに応じ再評価する
閾値へ接近 TSB確認と短い間隔での再評価が必要
15 mg/dL以上 が増える高値域としてTSBで確認する
急速に上昇 溶血、摂取不足、感染などの原因を検索する
低値 通常は病的意義を持たない。出生直後の低値で後の上昇を否定しない

値だけでなく、哺乳回数、体重減少、尿便、、家族歴、G6PD欠損リスク、感染所見を同じ時間軸に置く。

測定上の注意

  • 中は皮膚ビリルビンが血清より速く低下し、TcBがTSBを過小評価し得る。
  • 終了直後もが低いため、治療効果やの判断はTSBを優先する。
  • 皮膚のメラニン量による誤差の方向と大きさは機種により異なる。皮膚色だけで一律補正しない。
  • 測定部位、皮下出血、浮腫、圧迫、機器、反復測定のばらつきを確認する。
  • 在胎35週未満ではAAP 2022の対象外で、TcBの精度も異なるため新生児施設の手順を用いる。
  • 測定上限付近や臨床像と合わない値は、別部位で反復するだけでなくTSBを採血する。

⚠️ TcBが低くても、を伴うの神経徴候を除外できない。

経時変化

追跡では同じ機種・部位をそろえ、出生後時間と治療閾値との差を記録する。前回値より上がったかだけでなく、次に閾値へ達する可能性、退院後に確実に再検できるかを評価する。開始・中止後はTcBのが崩れるため、TSBを基準に切り替える。

まとめ

  • TcBはの非侵襲的スクリーニングで、治療判断はTSBで行う。
  • 値は在胎週数、出生後時間、別の閾値に置く。
  • 15 mg/dL以上またはの3 mg/dL以内ならTSBで確認する。
  • 、皮膚色、機器、早産は誤差を増やす。
  • 成人基準や固定した別上限を使わず、閾値との差と推移でフォローを決める。