Cardiology

Cardiology · B-12

血管造影・基本的血管内治療・血管外科技術・血管グラフト

Angiography and intervention: basic endovascular techniques, vascular surgery techniques, and vascular grafts

前提:病態
アテローム性動脈硬化症
前提:正常
デジタルサブトラクション血管造影(DSA)動脈の組織構造
スコア
GLASS

🧠 全体像:血管治療は「カテーテルで内側から拡張・支持する」と「切開して血栓・プラークを除去または再建する」を病変部位と全身リスクで使い分ける。

基本的血管内治療手技

X線下の経皮的は一般により低侵襲だが、アクセス法、麻酔、入院の要否と周術期リスクは病変・手技・患者背景で異なる。1

flowchart TD
  A["Seldinger法"] --> B["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='hollow needle'>中空針</span>で血管穿刺"]
  B --> C["先端が丸い<span class='jp-term jp-term-diagram' title='guidewire'>ガイドワイヤー</span>を挿入"]
  C --> D["針を<span class='jp-term jp-term-diagram' title='removal (of a tube/catheter/drain)'>抜去</span>"]
  D --> E["ワイヤー上に<span class='jp-term jp-term-diagram' title='sheath'>シース</span>を挿入"]
  E --> F["ワイヤーを保持し、カテーテルで病変を通過"]
  F --> G["ワイヤー上に治療デバイスを進める"]

ではからカテーテルを進め造影X線撮影し、病変をで同時治療できる。は柔軟で小血管にも届くが、への無効性が弱点である。

PADのは、PTA後の残存狭窄・リスク、病変部位の屈曲・圧迫などの解剖学的特性を踏まえて選択する。介入後のによるは薬剤被覆バルーンやで低減し得るが、長区間病変や高度石灰化病変では限界がある。1

ステンレス鋼、位置決め容易、短縮が少ない、 長さ制限、硬く外力で変形
持続的拡張力、径変化・分岐へ追従 径が大きいほど短縮し得る

画像で示されるワイヤー・バルーン・の関係は、ワイヤーが、バルーンが病変を拡張する作業部、が拡張後のという順序で理解する。はバルーン上にされ、狙った位置でバルーンと同時に拡張するため入口部病変など精密な位置決めに向く。を引いて自己展開し、屈曲・圧迫・径変化のある区域へ追従しやすい。いずれも、分枝の被覆、を避けるデバイスサイジングが重要である。

部位別治療

セグメント 方針・成績
が選ばれやすく、ではなどを用いる。長区間閉塞、多発病変、高度石灰化では開放/再建も比較する
長病変、石灰化、屈曲・外力はを増やす。病変長だけの固定閾値で決めず、症状、解剖、デバイス特性、静脈、から/バイパスを選ぶ
創傷部までの直線的な血流確保を目標とする。バイパスとの第一選択は、WIfIなどの、病変解剖、使用可能な静脈、併存症、と患者希望を統合して決める

は、PADに伴う、非治癒性潰瘍または壊疽を呈する慢性病態で、と区別する。は疼痛軽減、創傷治癒、である。だけでは、感染、創傷の深さなどの影響から創傷治癒を保証しない。

基本的血管外科手技

開放手技は、閉鎖・バイパス・による再建で、と組み合わせればとなる。

手技 内容
長軸に垂直に切開し完全しない
長軸に平行;肥厚・プラーク性壁で使用
Fogartyバルーンを血栓遠位で膨らませ緊急摘出
主に閉塞した既存をFogartyカテーテルで
開放 からプラークを除去し閉鎖
でICAを横切し反転してプラーク摘出、再吻合
リング・で内膜・中膜・プラークを近位/遠位へ除去

吻合にはがある。は病変を切除し置換する(動脈瘤)。バイパスは病変を残して端側で迂回する()。

材料例
したヒト血管
ダクロン(Dacron;PET)、PTFE

グラフト画像から分かる材料と再建様式

  • :動脈瘤などの病変区域を切除し、して置換する。
  • バイパス:閉塞病変を残し、その近位と遠位をでつないで別経路を作る。
  • ダクロン(Dacron;PET):織成/編成の布製で、大動脈・など比較的大径・の再建に多い。
  • PTFEで、標準型/、外部リング補強型があり、末梢動脈や人工AVなどに用いる。Dacronとの普遍的な優劣は確立していない。2
  • 静脈:小径・で特に価値が高い。選択は径、血流、感染リスクを含む局所条件、採取可能な静脈、再建部位で決める。1

開放の模式図では、プラークを剥離した後にではなく閉鎖を行うことでを避ける。Fogartyの図では、血栓をワイヤーで貫くのではなくカテーテルを血栓の遠位へ通し、バルーンを膨らませて近位へ引き抜く。

まとめ

  • Seldinger法がのアクセスの基本で、を病変特性に応じて選ぶ。
  • 遠位・長区間・ほど開存性が悪く、開放またはも検討する。
  • では除去、、バイパスを使い分け、感染・径・部位に応じ材料を選ぶ。

出典

  1. 1.2024 ACC/AHA Guideline for the Management of Lower Extremity Peripheral Artery Disease(American College of Cardiology / American Heart Association・2024)下肢PADの血管内治療・外科バイパスを患肢重症度、解剖、自家静脈と患者リスクから選択すること閲覧 2026-08-09
  2. 2.Dacron versus PTFE as bypass materials in peripheral vascular surgery: systematic review and meta-analysis(BMC Surgery・2008)末梢血管バイパスでDacronとPTFEの明確な優劣が確立していないこと閲覧 2026-08-09