Cardiology

Cardiology · B-13

大動脈弓上分枝・上肢動脈疾患の症状・診断・治療

Diseases, symptoms, diagnosis, and treatment of supraaortic branches and upper extremity arteries

前提:病態
アテローム性動脈硬化症
前提:正常
縦隔(大動脈弓とその3分枝)頸部の血管と神経中枢神経の血液供給
画像所見
Hollenhorst斑

🧠 全体像上分枝()は脳・上肢灌流を担うため、病変では塞栓性脳卒中と上肢を同時に考える。

症候性の中枢神経・上肢病変が主な介入対象だが、無症候性頸動脈狭窄でも最適薬物療法下の脳卒中高リスク例は選択的に介入を検討する。症候性狭窄では低侵襲なが広く選ばれるが、解剖、併存症と長期耐久性を踏まえても比較する。1 2

内頸動脈狭窄

最も多い上部の狭窄で、動脈硬化はに好発する。となり、24時間未満の片側肢・体幹の脱力や感覚消失、片眼視力消失などのTIA、またはを起こす。

カラー・フロー・を基本とし、CTA/MRAも用いる。の最重篤合併症は脳卒中である。症候性ICA狭窄では狭窄率、発症からの時期、年齢・併存症を踏まえてCEAを早期に検討し、外科的高リスクや到達困難例ではCASを選択する。無症候例は最適薬物療法を基盤とし、狭窄度、画像上の、施設成績を満たす選択例に限り介入を検討する。高齢者ではCASの周術期が高くなり得る。1

、放射線性狭窄)、重症心肺疾患、頸部、外科的到達困難病変は、を考える状況となる。

は頸動脈時に狭窄遠位でを展開し、血流を保ちながらスを捕捉する。回収後の内にはプラーク粒子が見えることがある。ただしを開く前ので生じるより小さいスまでは完全に防げず、デバイス使用でがゼロになるわけではない。解剖により遠位またはを選ぶ。

鎖骨下動脈疾患

緩徐進行・のため無症候も多い。病変部位により、頭上作業時の上肢痛・を生じる。

flowchart TD
  A["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='vertebral artery'>椎骨動脈</span>起始部より近位の<span class='jp-term jp-term-diagram' title='subclavian artery'>鎖骨下動脈</span>狭窄"] --> B["狭窄遠位の上肢低灌流"]
  B --> C["同側<span class='jp-term jp-term-diagram' title='vertebral artery'>椎骨動脈</span>の逆行性血流"]
  C --> D["患側上肢運動で<span class='jp-term jp-term-diagram' title='cerebral perfusion'>脳灌流</span>低下"]
  D --> E["上肢虚血・疼痛・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='paresthesia'>知覚異常</span>(paresthesia)"]
  D --> F["めまい・回転性めまい"]

模式図では、起始部狭窄のため、血液が反対側からを経て同側逆行し、狭窄遠位の上肢へ流れる。これは単なる上肢低灌流ではなく、上肢運動時にから血流が盗まれる構造を表す。では左右差がしばしば>15 mmHgとなるが、血圧差や逆行性血流だけで症候群とはせず、上肢虚血または症状との対応を確認する。

まとめ

  • 頸動脈狭窄はTIA・脳卒中のとしてデュプレックスUS、CTA、MRAで評価する。
  • 症候性ICA狭窄はを基本に、手術禁忌ではを選ぶ。
  • は上肢運動、左右血圧差、症状の組合せで疑う。

出典

  1. 1.European Stroke Organisation guideline on endarterectomy and stenting for carotid artery stenosis(European Stroke Organisation・2021)症候性頸動脈狭窄では早期CEAを中心に、CASを年齢と外科リスクで選択すること閲覧 2026-08-09
  2. 2.Subclavian steal syndrome(Circulation・2014)鎖骨下動脈盗血の診断と血管内・開放治療を症状、解剖、患者背景から選択すること閲覧 2026-08-09