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Disease Atlas · 神経 · 疾患

脳卒中

Stroke

別名
CVA脳血管障害
臓器系
神経
科目
Neurology
トピック
神経内科 G2-25:脳血管障害の分類神経内科 G1-16:脳血管障害の救急対応神経内科 G1-17:脳血管障害の診断手順
治療薬
トルペリゾン
原因薬剤
セレコキシブジクロフェナクエポエチンアルファエチニルエストラジオールエチニルエストラジオール+レボノルゲストレルリスペリドンロモソズマブタモキシフェンティボロン
症状
片麻痺頭痛意識障害雷鳴頭痛項部硬直
画像所見
CT高吸収域
スコア
NIHSSFIMFAC
下位分類
くも膜下出血脳梗塞脳内出血(非外傷性)
元疾患
鎌状赤血球症
原因となる疾患
高血圧症心房細動
禁忌薬
アセクロフェナクエプチフィバチドエレトリプタンジクロフェナクスマトリプタンティボロンプラスグレルレテプラーゼロモソズマブ

🧠 全体像:脳卒中は、脳血管の急性障害によって突然の局在神経症候を来すの総称である。原因は血管が詰まる虚血性)と、血管が破れる出血性に大別され、出血性はさらに出血の場所で内()と)に分かれる。同じ「突然の」でも治療の方向性が正反対になりうるため、症候だけで病型を決めず、発症を疑ったらまず頭部で出血の有無を確認することが、すべての病型に共通する最初の一歩になる。

分類の軸

脳卒中の分類は、血管が「詰まるか」「破れるか」という機序の軸と、出血ならどこに血液が広がるかという解剖学的な軸で整理する。

flowchart TD
    A["急性の局在神経症候"] --> B{"頭部<span class='jp-term jp-term-diagram' title='noncontrast CT'>単純CT</span>で出血の有無を確認"}
    B -->|"出血なし"| C["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='ischemic stroke'>虚血性脳卒中</span>(<span class='jp-term jp-term-diagram' title='cerebral infarction'>脳梗塞</span>)"]
    B -->|"出血あり"| D{"出血の場所"}
    D -->|"<span class='jp-term jp-term-diagram' title='brain parenchyma'>脳実質</span>内"| E["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='ischemic/hemorrhagic stroke'>出血性脳卒中</span>:<span class='jp-term jp-term-diagram' title='intracerebral hemorrhage, ICH'>脳内出血</span>"]
    D -->|"<span class='jp-term jp-term-diagram' title='subarachnoid space'>くも膜下腔</span>"| F["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='ischemic/hemorrhagic stroke'>出血性脳卒中</span>:<span class='jp-term jp-term-diagram' title='subarachnoid hemorrhage'>くも膜下出血</span>"]

虚血性はまとめてとして扱う。出血性はさらに、内に血液が広がると、に血液が広がるに分かれる。

💡 虚血性と出血性で治療の方向性が逆転するのは、前者が「血流をさせる」ことを目指すのに対し、後者は「これ以上の出血を止め、頭蓋内圧を管理する」ことを目指すためである。この構造こそが、病型確定を治療開始前の必須ステップにしている理由である。

共通の初期アプローチ

どの病型を疑う場合も、最初にやることは共通している。

  • 発症時刻またはを確認する。(血栓溶解・の適格性)に直結する。
  • 気道・呼吸・循環(ABC)を確保し、血糖を測定して低血糖など脳卒中様症状を来す代謝性のを除外する。
  • などで重症度を定量化し、を追える形で記録する。
  • 頭部を緊急で施行し、出血の有無を確認する。 造影の追加検査を待たず、まずこの一枚で虚血性か出血性かの大枠を決める。

⚠️ )はが確認された、または画像で除外できていない時点では禁忌である。 CTで出血を除外する前に血栓溶解の適応を判断してはならない。この安全確認こそが「まずCT」をの中心に置く最大の理由である。

⭐ 症候だけで虚血と出血を確実に区別することはできない。頭痛・嘔吐・意識障害は出血性で目立ちやすい傾向があるが重複が大きく、画像診断を代替できない。

下位型の判別

項目
主な機序 血栓・塞栓による動脈閉塞 などによる内血管の破綻 多くはの破裂
典型的な 突然発症し、進行・変動もありうる 突然発症し、数分〜数十分かけて症候が進行することが多い 「人生最悪」と表現される突然の頭痛で発症する
特徴的な症候 に応じたなど。頭痛は目立たないことが多い 頭痛・嘔吐・意識障害を伴う局在症候 ・意識障害。局在症候は目立たないことがある
頭部所見 早期は所見に乏しいか淡い低吸収域で、とともに明瞭化する 内の (脳槽・)の
初期治療の方向 適応があれば血栓溶解・を図る 、抗凝固薬の速やかな拮抗、頭蓋内圧管理、手術適応の判断 動脈瘤の早期閉鎖、、水頭症・の反復監視

総論としての治療原則

各病型の急性期治療・の詳細な薬剤選択やレジメンは、の各ノートに譲る。として押さえるべき原則は次の3点である。

  • はどの病型にも共通する。 発症からのが、・止血・外科介入いずれの適応判断にも直結する。
  • の方向性は病型によって逆になりうる。 を行わない急性期では過度なを避ける一方、では速やかなを優先する。病型が確定するまで血圧を急激に操作しない。
  • 長期の原則は病型を越えて共通する。 高血圧症の管理、心房細動などの評価と治療、脂質・血糖・喫煙などの危険因子是正、リハビリテーションの早期開始は、虚血性・出血性を問わず再発予防の基盤になる。

まとめ

  • 脳卒中は虚血性()と出血性()に大別され、出血性はさらに出血部位で2つに分かれる。
  • どの病型でも、発症時刻の確認、ABCと血糖評価、での重症度評価、そして頭部による出血の有無の確認が共通の最初の一歩である。
  • ⚠️ が確認された、または除外できていない状態では禁忌であり、CTでの出血除外がの絶対条件になる。
  • ・症候・CT所見の組み合わせで3病型を判別できるが、重複も多く画像診断が最終的な決め手になる。
  • 急性期治療は病型ごとに正反対の方向性を取りうるが、長期の(血圧・・脂質・血糖・喫煙管理、リハビリテーション)は病型を越えて共通する。