組織病理学

組織病理学 · H1-063

ループス腎炎

Lupus nephritis (PAS) - KIDNEY

描出疾患
全身性エリテマトーデス
検査値
腎生検

🧠 全体像:は(SLE)に伴うである。では増殖と肥厚を評価し、光顕・・を統合して分類する。

発症機序

flowchart TD
    A["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='nuclear antigen'>核抗原</span>に対する自己抗体"] --> B["免疫複合体形成"]
    B --> C["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='mesangium'>メサンギウム</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='subendothelial'>内皮下</span>・上皮下へ沈着"]
    C --> D["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='complement activation'>補体活性化</span>"]
    D --> E["糸球体炎症・細胞増殖"]
    E --> F["血尿・蛋白尿・腎機能低下"]

PAS標本の所見

所見 意味
・基質増加 病変
肥厚 を反映しうる
著明なにより係蹄が均質に肥厚
・壊死 活動性の高い増殖性病変でみられうる

確定と分類

検査 役割
増殖、壊死、、硬化を評価
IgG、IgA、IgM、C3、C1qなどの「full-house」沈着を確認
免疫複合体のと内皮細胞を評価

病型はのclass I〜VIで整理し、治療判断には活動性・慢性度も重要である。や血管病変を伴うことがあり、「尿細管は常に正常、間質炎はない」とは限らない——は当初から、併存する血管病変・を診断に記載するよう求めている1。

⚠️ 2018年にが改訂されている。 class IVのIV-S()/IV-G()という細分は廃止され、class III/IVに付けていた活動性(A)・慢性(C)の表記も、全クラスに適用する活動性指数・慢性度指数(NIH指数を修正したもの、活動性指数にはを個別項目として含む)へ置き換えられた。あわせて「」という語は廃され、となり、と細胞性・性・にも新しい定義が与えられた2。旧来のIV-S/IV-GやIV-A/IV-Cという書き方は2004年版に基づくもので、実習・試験ではなお出うるため、どちらの版の用語かを意識して読む。

まとめ

  • はによる多彩な糸球体病変である。
  • PASでは増殖、肥厚、を評価する。
  • 生検診断は光顕・・を統合して分類する。

出典

  1. 1.The classification of glomerulonephritis in systemic lupus erythematosus revisited(Kidney International・2004)ISN/RPS分類は、class Iをメサンギウム細胞増多を伴わないメサンギウム免疫沈着、class IIをメサンギウム細胞増多を伴うもの、class IIIを全糸球体の50%未満を侵す巣状糸球体腎炎、class IVを50%以上を侵すびまん性糸球体腎炎(分節性IV-Sと全節性IV-Gに細分し、それぞれ活動性病変と硬化性病変の下位区分をもつ)、class Vを膜性、class VIを高度硬化性病変と定める。膜性と増殖性の合併(III+VやIV+V)は診断行に併記し、併存する血管病変・尿細管間質病変も診断に記載する閲覧 2026-08-24
  2. 2.Revision of the International Society of Nephrology/Renal Pathology Society classification for lupus nephritis: clarification of definitions, and modified National Institutes of Health activity and chronicity indices(Kidney International・2018)2016年にライデンで開かれた国際腎病理ワーキンググループ18名の合意報告による改訂。メサンギウム細胞増多と、細胞性・線維細胞性・線維性半月体の定義を新たに与え、「管内増殖(endocapillary proliferation)」という語を廃して管内細胞増多(endocapillary hypercellularity)とした。class IVのIV-S/IV-Gという細分を廃止し、class III/IVに用いていた活動性(A)・慢性(C)の表記を、全クラスに適用する活動性指数・慢性度指数の提案に置き換えた。活動性指数にはフィブリノイド壊死を個別の記述項目として含める閲覧 2026-08-24