Histopathology

Histopathology · H1-091

手の骨肉腫

Osteosarcoma manus

描出疾患
骨肉腫・ユーイング肉腫
疾患
Li-Fraumeni症候群

🧠 全体像は、悪性細胞が腫瘍性または骨を直接形成する腫瘍である。膝周囲のが典型だが、を含む手にもまれに発生する。診断の核は、だけでなく悪性細胞と連続する腫瘍性である。

部位と肉眼所見

項目 所見
部位 手の
頻度 としてはまれな部位
腫瘍 灰白色の腫瘤
二次変化 壊死、出血、変化を伴いうる
皮質・を破壊し、軟部組織へ進展しうる

腫瘍性類骨

flowchart TD
    A["悪性<span class='jp-term jp-term-diagram' title='mesenchymal tumor'>間葉系腫瘍</span>細胞"] --> B["腫瘍性<span class='jp-term jp-term-diagram' title='osteoid'>類骨</span>を直接産生"]
    B --> C["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='osteoid'>類骨</span>が不規則に形成"]
    C --> D["一部が石灰化・骨化"]
    A --> E["既存骨を破壊"]
    E --> F["疼痛・腫脹・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='pathologic fracture'>病的骨折</span>"]
    A --> G["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='hematogenous metastasis'>血行性転移</span>"]
    G --> H["肺転移など"]

は石灰化前の有機であり、では石灰化を全く欠くとは限らない。腫瘍内には未石灰化と石灰化・骨化した領域が混在しうる。骨が脆弱になる主因は、腫瘍による既存骨の破壊と異常な腫瘍性骨形成である。

年齢と発生背景

特徴
若年者 思春期の成長が速いに多い
遺伝性素因 遺伝性のRB1異常、のTP53異常など
高齢者の二次性 Paget病、既往放射線照射などを背景に生じうる

⚠️ 若年発症のすべてをRB1変異で説明しない。RB1異常は重要な素因の一つだが、多くの例は単一の遺伝子異常だけでは説明できない。

鑑別

病変 鑑別点
原発癌に似た上皮性腫瘍で、腫瘍性を欠く
悪性軟が主体
Ewing肉腫 小円形細胞性で腫瘍性を欠く
骨折 反応性骨形成で、悪性細胞による産生を欠く

の顕微鏡診断と亜型は H1-079: で詳しく確認する。

まとめ

  • 手のはまれだが、にも発生しうる。
  • 灰白色腫瘤、壊死・変化、を示しうる。
  • 診断には悪性腫瘍細胞による・骨の直接産生が必要である。
  • は未石灰化基質だが、腫瘍内の石灰化・骨化を否定する概念ではない。
  • 若年例をすべてRB1異常に結び付けず、高齢例では二次性要因を考える。