Histopathology

Histopathology · H2-089B

浸潤性乳癌(非特殊型)

Invasive carcinoma – NST

描出疾患
乳癌

🧠 全体像(invasive breast carcinoma of no special type:NST、旧称「」)は、のうち小葉癌・などの特殊型に分類できないものを指す、乳癌の中で最も頻度の高い組織型である。

分類の考え方

flowchart TD
    A["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='invasive breast cancer'>浸潤性乳癌</span>"] --> B{"特殊型の形態的特徴を満たすか"}
    B -->|"満たす"| C["小葉癌・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='tubular carcinoma'>管状癌</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='mucinous carcinoma'>粘液癌</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='medullary carcinoma'>髄様癌</span>など"]
    B -->|"満たさない"| D["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='NST'>非特殊型</span>"]
    D --> E["基底膜を越える不整浸潤"]
    E --> F["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='fibril-forming'>線維形成性</span>間質反応"]
    F --> G["硬い<span class='jp-term jp-term-diagram' title='palpable'>触知可能</span>な腫瘤"]

(invasive ductal carcinoma:IDC、NOS)」という旧称は現行のWHO分類ではNSTに置き換わっている。であり、特殊型の所見がないことを確認したうえで診断する。

標本の所見

所見 解釈
(Nottingham/Elston-Ellis法)の評価項目の一つ
脂肪組織への浸潤 基底膜を越えた不整な腫瘍胞巣の浸潤を示す
石灰化 壊死や分泌物のに伴いうる
非腫瘍性腺 周囲の正常・小葉との対比に用いる
腺管形成に乏しい高グレード領域を示唆する

多くはDCISを併存し、により周囲間質が硬化するため、臨床的には境界不明瞭で硬い腫瘤として触知される。

診断・治療への接続

50歳以降の女性に多く、変異やエストロゲン・を介したが背景にある。に加え、ER・PR・HER2の結果が全身治療(、化学療法)の選択を規定する。細胞異型が目立たなくても、浸潤様式と間質から予後を軽視しない。

DCIS成分の評価はDCISのとの対比はを参照する。組織型全般は乳腺の悪性腫瘍、疫学・病期・診断の詳細は乳癌の疫学・病因・組織型・病期・症状・診断に整理する。

まとめ

  • NSTは特殊型の形態を満たさないで、乳癌の中で最も頻度が高い。
  • 基底膜を越える浸潤と間質反応により硬い腫瘤を形成する。
  • とER・PR・HER2結果をに統合する。
  • 」という旧称はNSTに置き換わっている。