Histopathology

Histopathology · H2-101A

浸潤性小葉癌の遺伝的背景と組織亜型

Invasive lobular carcinoma

描出疾患
乳癌

🧠 全体像の標的パターン・一列縦隊パターン・臨床的特徴のに整理済みのため、本項目では喪失のと組織亜型、画像診断上の落とし穴に焦点を当てる。

CDH1遺伝子と遺伝的背景

flowchart TD
    A["CDH1遺伝子異常(<span class='jp-term jp-term-diagram' title='E-cadherin'>E-カドヘリン</span>をコード)"] --> B["体細胞性変異:<span class='jp-term jp-term-diagram' title='sporadic'>孤発性</span>ILC"]
    A --> C["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='germline mutation'>生殖細胞系列変異</span>:<span class='jp-term jp-term-diagram' title='hereditary diffuse gastric cancer syndrome'>遺伝性びまん性胃癌症候群</span>"]
    B --> D["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='E-cadherin'>E-カドヘリン</span>発現喪失"]
    C --> D
    D --> E["腫瘍<span class='jp-term jp-term-diagram' title='intercellular adhesion'>細胞間接着</span>の喪失"]
    E --> F["非接着性・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='single-file'>単列</span>浸潤という共通形態"]

体細胞性CDH1変異はほとんどのILCで認められる。生殖細胞系列のCDH1変異は(hereditary diffuse gastric cancer:HDGC)の原因であり、この症候群では胃癌に加えてのリスクも上昇する。若年発症・多発性・両側性のILCや、びまん性胃癌の家族歴がある場合は遺伝を検討する。

組織亜型

亜型 特徴
均一小型細胞がに浸潤する典型像。陽性率が高い
核異型・が目立ち、よりグレードが高い。HER2を伴うことがある

は非接着性・浸潤という基本パターンはと共通するが、細胞異型が強く予後がやや不良とされ、の検討では・HER2の結果を統合する。

画像診断上の留意点

ILCは腫瘍細胞がに浸潤し、明瞭な腫瘤や強い反応を形成しにくいため、では正常乳腺組織に紛れて検出が遅れることがある。造影MRIは病変の広がりをより正確に評価できるため、術前の進展範囲評価に有用である。

⚠️ で異常が乏しくても、臨床的にしこりを触知する場合はILCを念頭に追加画像評価を検討する。標的パターン・一列縦隊パターン・多中心性・転移部位のとの対比は、組織型全般は乳腺の悪性腫瘍を参照する。

まとめ

  • ILCは体細胞性CDH1変異、家族性・多発例ではを考慮する。
  • は基本パターンを共有するが、はグレードが高くHER2を伴いうる。
  • ILCはで過小評価されやすく、MRIが進展範囲評価に有用である。