Histopathology

Histopathology · H2-129

髄芽腫(M分類とリスク層別化)

Medulloblastoma

描出疾患
中枢神経系腫瘍(成人・小児)
疾患
Li-Fraumeni症候群母斑性基底細胞癌症候群

🧠 全体像:組織像(小円形青色細胞、)と分子群(WNT・SHH・非WNT非SHH)のに既出である。本項では、を介した播種の程度を表すM分類と、それに基づく治療強度の、関連する症候群を補足する。

M分類(CSF播種の評価)

病期 所見
M0 播種の所見なし
M1 脳脊髄液細胞診陽性だが、肉眼的な播種病変なし
M2 大脳に肉眼的結節性播種
M3 脊髄に肉眼的結節性播種
M4 中枢神経系外への転移(骨髄・骨など)

リスク層別化

リスク群 目安となる基準 治療強度の傾向
年齢3歳超、M0、肉眼的全摘出または残存腫瘍がごく少量 減量した全脳全脊髄照射+化学療法
3歳未満、M1以上(播種あり)、大きな残存腫瘍、MYC増幅を伴う非WNT/非SHH群など 標準用量以上の全脳全脊髄照射+強化化学療法

⚠️ 年齢基準は主に、放射線による乳幼児の神経発達への長期毒性を避けるためのものである。乳幼児では可能な限り放射線療法を回避・遅延し、化学療法中心の治療を優先することが多い。

flowchart TD
    A["手術検体で<span class='jp-term jp-term-diagram' title='Medulloblastoma'>髄芽腫</span>を確定"] --> B["全脊髄軸MRI・脳脊髄液細胞診でM分類を決定"]
    B --> C["年齢・M分類・残存<span class='jp-term jp-term-diagram' title='tumor burden'>腫瘍量</span>・分子群を統合"]
    C --> D{"標準リスクか高リスクか"}
    D -->|"標準リスク"| E["減量した全脳全脊髄照射+化学療法"]
    D -->|"高リスク"| F["標準用量以上の照射+強化化学療法"]

関連症候群

症候群 関連遺伝子・経路 との関係
Gorlin症候群(母斑性症候群) PTCH1(SHH経路) SHH活性化型のリスクが高い
APC(WNTシグナル) WNT活性化型と関連しうる
TP53 SHH活性化型・TP53と関連する(既出)

まとめ

  • 組織像・分子群(WNT・SHH・非WNT非SHH)の詳細はを参照する。
  • M分類(Chang分類)はCSF播種の程度をM0〜M4で表し、の中心的因子である。
  • 標準リスク群では治療強度を減量し、高リスク群(若年・播種あり・大きな残存腫瘍)では強化治療を行う。
  • Gorlin症候群・はそれぞれSHH・WNT・SHH群のと関連しうる。