Pediatrics

Pediatrics · 15

便秘症(完全排便停止)、Hirschsprung病

Obstipation. Hirschsprung disease.

前提:正常
外胚葉由来組織(神経堤の遊走)
疾患
ヒルシュスプルング病
検査値
肛門直腸内圧検査

🧠 全体像:Obstipation()は「便・ガスが一切出ない」という症状名であり、その背後には・直腸閉鎖・腸閉鎖・物など多様なが隠れている。中でもは「からの神経芽細胞の尾側移動不全→遠位腸管の→近位」という発生学的異常が本態であり、でのと直腸生検での欠如が診断の決め手になる。

Obstipation(完全排便停止)

便・ガスを一切排出できない状態。通常は何らかの腸閉塞による。

小児における主な原因

  • (例:Meckel憩室に続発するもの)
  • 直腸閉鎖
  • 先天性、空腸閉鎖など)
  • 先天性狭窄・物(例:におけるLadd帯=盲腸を腹膜・肝臓に固定する異常線維組織)

随伴症状

腹痛、嘔吐、腹部膨満、腸雑音減弱。

診断

血液検査(炎症/感染の評価)、画像検査(X線、CT)、注腸、排便(直腸の筋緊張評価)。

治療

Obstipationはを示唆するため、原因が未評価の段階でだけを漫然と行わない。絶飲食、、輸液、必要に応じた胃管減圧を行い、胆汁性嘔吐、、発熱・ショック、遊離ガスがあれば緊急小児外科評価へつなぐ。と確認できた場合は経口/直腸的disimpactionを行い、は原因に応じて手術する。

Hirschsprung病(先天性無神経節性巨大結腸症)

遠位腸管の先天性で、多くはに発症するが、短い罹患範囲では乳児期以降に診断されることもある。

  • 病因・関連疾患の発生に関わるの異常が代表的で、などと関連する。RETはMEN2にも関与するが、のRETとMEN2のは作用が異なり、両者を単純に同一として扱わない。
  • 病態生理の尾側への移動・分化障害→遠位腸管のMeissner神経叢とAuerbach神経叢の欠如→以下を来す:
    • 協調性のない蠕動、、痙攣性収縮
    • 狭窄と
    • 無神経節部より近位の結腸拡張=
  • 罹患範囲による分類:(1) 、(2) 、(3) 、(4) の4型。
  • 症状
    • 早期発症:胎便排出遅延(生後48時間超)、腹部膨満、胆汁性嘔吐。の緊張亢進+空虚な直腸+(指をした際の便+ガスの爆発的排出)。
    • 遅発症:慢性便秘、/
  • 診断
    • 腹部X線:直腸の減少/消失、拡張した結腸分節、遠位腸閉塞所見
    • 注腸:狭小な遠位無神経節部と拡張した腸管の。新生児では典型像が明瞭でないことがある
    • 肛門直腸内圧測定:直腸をバルーンで拡張した後のの弛緩反応の欠如
    • 確定診断はの欠如と肥大したを確認し、施設によりacetylcholinesteraseまたはcalretinin染色を補助に用いる
  • 治療
    • 術前管理で便とガスを減圧し、脱水を補正する。Hirschsprung関連腸炎では輸液、、反復洗浄を迅速に行う
    • :無神経節部を切除し、正常な有神経節腸管を肛門側へ引き下ろすpull-through手術を行う。重症腸炎、穿孔、栄養不良、著明な拡張では一時的を要することがある

まとめ

  • Obstipationは完全な排便・という症状であり、・腸閉鎖・物など多様な原因を検索する。
  • を含む腸管神経発生異常によりMeissner・Auerbach神経叢が欠如し、遠位腸管のを来す。
  • でのの手がかりとなり、確定診断は直腸生検での欠如による。
  • は無神経節部を切除して正常な有神経節腸管を引き下ろすpull-through手術であり、術前はで減圧する。