Pediatrics

Pediatrics · 16

精巣捻転・卵巣捻転、停留精巣

Testicular and ovarian torsion. Cryptorchism.

前提:病態
停留精巣・精巣萎縮の病理
前提:正常
泌尿生殖器系:生殖器系(精巣下降)
疾患
精巣上体炎・精巣炎精巣捻転・卵巣捻転停留精巣

🧠 全体像はいずれも「捻転→・浮腫→動脈流入低下→虚血」というの時間との勝負であり、疑えば画像所見の完全な一致を待たず手術評価へつなぐ。は出生後早期にすることがあるが、生後6か月以降のはまれで、適切な時期のが必要になる。

精巣捻転

陰嚢内での精索の突然の捻転。(生後30日以内)思春期男児(10〜14歳)に好発する二峰性の年齢分布を示す。

  • 重要性:泌尿器科的緊急疾患。放置すれば虚血・に至る。
  • 病態生理
    • :精巣・精索・で捻れる周産期型
    • 内で精索が捻れる思春期型。bell-clapper変形が代表的素因
    • 捻転→静脈流出障害→うっ血・浮腫→動脈流入低下→虚血・壊死
    • は時間とともに急速に低下し、とくに発症6時間以内の解除が望ましい
  • 症状:突然の高度な片側精巣痛または下腹部痛、腫脹・圧痛、精巣、悪心・嘔吐、消失。は感度・特異度が不十分で、陽性/陰性だけでと捻転を区別しない。新生児では無痛性の硬いや発赤として発見されることもある。
  • 診断:臨床的疑いが高ければ緊急手術を優先し、超音波のために遅らせない。診断が不明確で直ちに実施できる場合はで血流低下/消失、精索の、精巣腫大・不均一化を確認するが、残存血流があっても捻転を否定できない。
  • 治療症状発現から6時間以内の治療が必要な医療緊急疾患。
    • :手術前の即時目的に試みてよいが、手術を遅らせてはならない
    • :即時と患側精巣固定を行い、通常は対側も固定する。明らかに温存不能な精巣のみ摘出する

卵巣捻転

卵巣・卵管が支持靭帯とを軸に捻転する病態。小児・思春期にも起こり、小児では腫瘤や嚢胞を伴わない正常卵巣の捻転も少なくない。

  • 重要性:婦人科的緊急疾患。虚血・卵巣壊死のリスクがある。
  • 危険因子:卵巣腫大、、良性腫瘍、妊娠。ただし小児・思春期では明らかな腫瘤がない例もある。
  • 病態生理:捻転→→浮腫→浮腫増悪による動脈血流圧迫・低下→虚血・壊死。
  • 症状:突然発症の片側性下腹部/、悪心・嘔吐、と圧痛。
  • 診断:骨盤超音波で片側性卵巣腫大、した卵胞、捻れたなどを評価する。動脈/静脈血流が保たれていても捻転は否定できず、確定は腹腔鏡による外科診断である。妊娠可能年齢では尿/血中β-hCGを確認する。
  • 治療:疑えば迅速にを行い、肉眼的に暗赤色・黒色でもして卵巣を温存する。外観だけで壊死と判断して摘出せず、組織が崩壊して温存不能な場合などに限ってを検討する。は再発例など選択症例で検討する。

停留精巣

または両側の精巣が陰嚢内の正常な位置まで下降しない状態。泌尿生殖器のとして最多

  • 危険因子:早産、
  • 症状
    • 型(80%):精巣をに陰嚢へ誘導できない
    • 非触知型(20%):腹腔内に存在するか、精巣そのものが欠損している可能性
  • 病型精巣(外鼠径輪と内鼠径輪の間に位置し十分な可動化ができない)、腹腔内精巣、
  • 評価:触診が基本で、非触知精巣でも手術前の超音波やMRIをに行わない。と、陰嚢まで誘導して一定時間保持できる移動性精巣を区別する。
  • 治療:出生時のは生後6か月までにすることがあるが、それ以降はまれである。持続例は生後6〜12か月、遅くとも18か月までを完了する。
  • 合併症精巣癌、不妊、のリスク上昇。

まとめ

  • は周産期のと思春期のがあり、や残存だけで除外せず、疑えば直ちにへつなぐ。
  • は小児・思春期にも起こり、が保たれていても否定できない。手術では外観にかかわらず・温存を原則とする。
  • は生後6か月以降のがまれで、持続例は生後6〜12か月、遅くとも18か月までにを完了する。