Surgery

Surgery · S-30

腹壁ヘルニアとその他のヘルニア

Abdominal wall and other hernias

前提:正常
腹部:筋と筋膜(腹壁)
疾患
腹壁ヘルニア(腹側・臍・瘢痕ヘルニア)

🧠 全体像:ヘルニアは「嚢・内容・門」で捉える。は嵌頓、血流障害は絞扼であり、持続痛・閉塞・全身徴候があれば修復ではなく緊急手術へ切り替える。

定義と構成

臓器・脂肪などが、本来それを囲む壁の脆弱部または異常開口部から突出した状態である。腹膜が形成する、突出する内容、通過するからなる。先天性の開口と、加齢、手術創、肥満、妊娠、腹水、慢性咳嗽などによる後天性がある。

分類

種類 部位・特徴 重要点
鼠径 。外鼠径・内鼠径 最も多い。詳細は鼠径・
大腿 下、 小さくても絞扼しやすい
臍輪 乳児では自然閉鎖が多い。成人は肥満・妊娠・腹水と関連
と臍の間の 小さく、腹膜前脂肪のみを含むことが多い
切開創 既往腹壁切開部 創感染、肥満、喫煙、糖尿病不全で増加
Spigelian 沿い 筋層間に潜り、外表から分かりにくい
痩せた高齢女性、腸閉塞、
上・ まれ。膨隆
胃が横隔膜から胸腔へ とは治療原理が異なる

症候と状態分類

状態 意味 対応
内容が腹腔へ戻る 症状・型・患者リスクで修復または観察
嵌頓 内容が戻らない 急性有痛性なら緊急評価。無理なを避ける
閉塞 腸管内容が通過しない 胃管減圧、輸液、緊急外科評価
絞扼 内容の血流が障害 救急。緊急手術

立位・咳嗽・で増大する膨隆、鈍痛、牽引感が典型である。強い持続痛、圧痛、皮膚、嘔吐、腹部膨満、発熱、頻脈、乳酸上昇は絞扼・壊死を疑う。ただし正常乳酸でも早期絞扼を否定できない。

診断

立位と臥位で門の位置、欠損径、、内容、皮膚、対側を診察する。診察で不明確な小型・筋層間ヘルニア、肥満、閉塞・再発例では超音波またはCTを用いる。複雑な切開創ヘルニアではCTで欠損、、内容、過去のメッシュ、手術計画を評価する。

flowchart TD
    A["腹壁膨隆・局所痛"] --> B["立位・咳嗽で診察し<span class='jp-term jp-term-diagram' title='reducible'>還納性</span>を確認"]
    B --> C{"持続痛・閉塞・皮膚変化・全身徴候"}
    C -->|"あり"| D["蘇生・造影CTを可能なら実施"]
    D --> E["緊急手術・腸管生存性評価"]
    C -->|"なし"| F["型、症状、欠損径、患者リスクを評価"]
    F --> G["経過観察または計画的修復"]

治療

  • ヘルニアバンドは一時的な支持であり治癒させない。皮膚障害や嵌頓を防ぐ保証もない。
  • 症候性・増大性は原則として修復を検討する。術前に禁煙、体重、血糖、栄養、咳嗽、腹水を可能な範囲で整える。
  • 小欠損は縫合修復可能な場合があるが、成人の多くのでは適切なが再発を減らす。
  • 開腹、腹腔鏡、ロボット支援は、欠損部位・大きさ、癒着、感染、既往メッシュ、経験で選ぶ。
  • 絞扼では門を解除し、腸管灌流を再評価して非生存腸管を切除する。メッシュ使用は汚染度と修復面で個別化する。

食道裂孔ヘルニア

として生活調整・抑制を行い、薬物不応、合併症、患者希望で逆流防止術を検討する。、閉塞、出血、貧血、呼吸症状を伴えば修復を検討し、急性捻転・虚血は緊急治療する。

まとめ

  • ヘルニアの部位と、・嵌頓・閉塞・絞扼の状態を分けて記述する。
  • 絞扼徴候があれば画像やで時間を浪費せず緊急修復する。
  • 修復では欠損と患者リスクを評価し、必要な術前最適化とメッシュ・アプローチを選ぶ。
  • と病態・治療原理が異なる。