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Drug Atlas · B29 Immunosuppressants / 免疫抑制薬

キナクリン

quinacrine

分類
Immunosuppressants / 免疫抑制薬Antiparasitics / 抗寄生虫薬
商品名(EU)
Atabrine
科目
Pharmacology
トピック
B29: Immunopharmacology II (Inhibitors of cytokine gene expression, 5-ASA derivatives)
承認適応
亜急性皮膚エリテマトーデス円板状エリテマトーデス

🧠 全体像:は元来アクリジン系のだが、現在の臨床的な役割はで・に次ぐ「第三の」である。⭐ 他の2剤と違ってが知られていないため、眼科的な理由で・が使えない患者や、単剤で効果不十分な患者への併用薬として使われる。現在は製剤がなく、調剤薬局での特別調製でしか入手できない。

薬効群の中での位置づけ

項目 ・
化学構造 アクリジン系
知られていない1 に蓄積し定期眼科検診が必須
入手経路 製剤なし。調剤薬局での特別調製 通常の処方薬として
臨床的位置づけ ・への追加または代替薬として使う1 の第一選択2

⭐ 「」という括りは同じでも、の有無という一点での使いどころが決まる。 ・に眼科的禁忌がある患者や、これらで効果不十分な難治例への追加が主な出番であり、単独での第一選択にはならない2。

機序

はアクリジン環を間にさせ、加えてリソソームを安定化し、抗原提示・細胞介在性細胞傷害を阻害し、IFNα産生に干渉することで自己免疫性の炎症を抑える1。皮膚に選択的に蓄積する性質があり、これが光防御的に働くと考えられている1。

💡 ・とは重なるが、化学構造上は別系統(アクリジン系対)。 この構造の違いが、既知の毒性プロファイル(とくにの有無)が異なる理由と考えられている。

薬物動態

項目 値・特徴
経口
分布 皮膚・肝臓など組織へのが高い
100mg/日は50mg/日より改善が速いが、最終的なは同程度1

適応

適応 位置づけ
・ ・への追加、またはこれらが使えない患者への代替1
部分への効果が報告されている(50%)がより低い1

用法・用量

50〜100mg/日、。100mg/日の方が改善は速いが、副作用の頻度は50mg/日と大きくは変わらない1。実際の用量は調剤薬局の製剤・患者背景により異なるため、処方医と調剤薬局の情報で確認する。

禁忌・注意

  • ⚠️ まれに()が報告されている。 定期的なによるモニタリングが望ましい
  • 皮膚の黄色着色が最も高頻度の副作用で、投与量に応じて生じうる
  • 製剤がなく調剤薬局での特別調製が必要なため、通常のドラッグストアでは入手できない

副作用

頻度 内容
高頻度 皮膚の黄色着色1
注意
重篤・まれ ()

まとめ

  • はアクリジン系ので、治療では・に次ぐ第三のという位置づけ。
  • ⭐ 既知のがないことが他のとの決定的な違いで、眼科的禁忌がある患者や難治例への併用薬として使われる。
  • 機序はリソソーム安定化・抗原提示阻害・IFNα産生抑制で、皮膚に蓄積し光防御的に働く。
  • 単剤より併用(対)でが上がる。副作用は皮膚の黄色着色が最多で頻度は低いが、まれにが報告されている。
  • 製剤がなく、調剤薬局での特別調製でのみ入手可能という供給上のがある。

出典

  1. 1.Effectiveness of Quinacrine (Mepacrine) in Photosensitive Autoimmune Diseases, Lupus Erythematosus, and Dermatomyositis: Report on 38 Cases and Literature Review(Archives of Rheumatology・2019)光線過敏性自己免疫疾患38例(皮膚エリテマトーデス/全身性エリテマトーデスと皮膚筋炎)へのキナクリン投与の後方視的検討で、用量が50mgまたは100mg/日で100mg/日の方が改善が速いが最終的な奏効率は同等であったこと、自コホート38例の全体の奏効率68.4%(皮膚エリテマトーデス/SLEでCLASI活動性改善52%・SLEDAI改善48%、皮膚筋炎50%)であったこと、別途行われた文献レビュー(188例のプール解析、自コホートとは別集団)ではSLE/皮膚エリテマトーデス患者の奏効率が73%・皮膚筋炎患者で35.7%であったこと(ヒドロキシクロロキン併用群に限定した数値ではない)、副作用が乏しく最多が皮膚の黄色着色で、追跡期間が最長30年に及んでも再生不良性貧血・青灰色色素沈着などの重篤な毒性は生じなかったこと、キナクリンの機序として記載されているリソソーム安定化・抗原提示および細胞介在性細胞傷害の阻害・IFNα産生への干渉、皮膚に蓄積し光防御的に働く性質、既存の抗マラリア薬(ヒドロキシクロロキン・クロロキン)と異なり網膜毒性の懸念がなく眼科的禁忌がある患者にも使用されてきたことを確認した閲覧 2026-09-05
  2. 2.S2k guideline for treatment of cutaneous lupus erythematosus - guided by the European Dermatology Forum (EDF) in cooperation with the European Academy of Dermatology and Venereology (EADV)(Journal of the European Academy of Dermatology and Venereology (European Dermatology Forum / EADV)・2017)抗マラリア薬が重症または広範な皮疹を有する皮膚エリテマトーデス患者の第一選択かつ長期の全身治療として推奨されること、抗マラリア薬に効果不十分な場合に他の抗マラリア薬への切り替えまたは併用が選択肢となることを確認した閲覧 2026-09-05