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Lab values · Published

尿中好酸球

Eosinophiluria

別名
尿好酸球尿中好酸球検査Urine eosinophils
臓器系
腎・泌尿器
科目
Internal Medicine
トピック
内科学 S-21:急性尿細管間質性疾患
関連疾患
急性・慢性尿細管間質性腎炎

🧠 全体像は、尿中白血球のうち好酸球を染色して数える検査である。の古典的な手掛かりとして知られるが、陽性でもAINを確定できず、陰性でも除外できない。この検査の役割は診断の決め手ではなく、薬剤歴、腎機能、尿沈渣、必要時の腎生検を補う限定的な情報である。

何を測っているか

尿の白血球を染色し、その中に占める好酸球の割合を顕微鏡で評価する。末梢血のや、腎生検でみる間質内好酸球とは別の指標である。

検査 検体・対象 何を示すか
尿中白血球 尿路へ移行した好酸球
末梢血 全身性の
腎生検 腎組織 、浮腫、など

より好酸球を識別しやすいが用いられてきたが、染色法を変えても疾患特異性の低さは解決しない。

報告形式と目安

施設により「陰性/陽性」、尿中白血球に占める割合、<1%1〜5%>5%などで報告する。健常者の連続的なとして読む検査ではなく、測定法と判定閾値を検査室へ確認する。

腎生検を基準とした566例の研究では、1%を陽性閾値としたAIN診断の感度は30.8%、特異度は68.2%だった。0.971.01で、結果はAINのをほとんど動かさなかった。

結果 誤った読み方 適切な読み方
≥1%陽性 「AINである」 多数の腎・尿路疾患で出る非特異所見
>5%陽性 「特異的だから確定」 特異度は上がるが感度がさらに下がる
陰性 「AINではない」 感度が低いため除外できない

陽性の意味

病態群 解釈上の注意
薬剤性AIN、感染関連AIN 代表的だが陽性率は低い
糸球体・ AINとの鑑別にならないことがある
尿路の炎症 腎盂腎炎、膀胱炎、前立腺炎 培養・症状と合わせる
血管・塞栓 皮膚所見、補体、処置歴を確認
その他 尿路悪性腫瘍など 原疾患の検査が必要

陽性は「好酸球が尿路へ出ている」ことしか直接示さない。原因薬を同定したり、ステロイド治療への反応を予測したりする検査ではない。

陰性の意味

陰性でもAINを除外できない。AINの病理像はリンパ球主体のことがあり、が乏しい例や、組織内に好酸球があっても尿へ十分に出ない例がある。

とくにNSAIDs、などによるAINは、古典的な発熱・皮疹・増加が揃わないことが多い。陰性を理由にを継続しない。

測定上の注意

  • 尿中白血球が少ない検体では割合が不安定になる。
  • 採尿から染色までの時間、保存、染色法、観察者で結果が変わる。
  • や尿路感染があると、AIN以外でも陽性になり得る。
  • 「尿中白血球の何%以上か」と「尿量当たりの絶対数」は同じではない。
  • 末梢血の有無とを相互に代用しない。

⚠️ を単独で注文すると、検査結果が病歴より強く見えてしまう。診断前確率が低い患者の偶発的陽性は、不要なステロイド投与や必要薬の中止につながり得る。

AINを疑うときの進め方

flowchart TD
    A["AKIまたはクレアチニン上昇"] --> B["新規薬・感染・自己免疫疾患を確認"]
    B --> C["尿沈渣・蛋白尿・培養・血算を評価"]
    C --> D{"AINの疑いが高いか"}
    D -->|"はい"| E["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='culprit (suspected) drug'>被疑薬</span>を中止し腎臓専門評価"]
    D -->|"不明"| F["他のAKI原因を系統的に検討"]
    E --> G{"診断が<span class='jp-term jp-term-diagram' title='treatment strategy'>治療方針</span>を変えるか"}
    G -->|"はい"| H["腎生検を検討"]
    G -->|"いいえ"| I["腎機能の回復を追跡"]
    J["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='eosinophiluria'>尿中好酸球</span>"] -.-> C

評価の中心は、薬剤開始から腎障害までの時間関係と、クレアチニンの推移、尿沈渣である。感染、血行動態、閉塞、、糸球体疾患も同時に検討する。

診断が不明で腎機能低下が続く、原因薬中止や免疫治療の判断が重大、または他の腎疾患を除外する必要がある場合は腎生検を検討する。陽性だけを根拠に生検を省略しない。

経時変化とモニタリング

の連続測定でAINの治療反応を追う根拠は乏しい。原因薬中止後はクレアチニン、尿量、電解質、蛋白尿、を追い、回復不良なら診断を再評価する。

まとめ

  • は尿中白血球の一部を染色で同定する検査である。
  • でもAINに対する感度・特異度は低い。
  • 陽性はAINを確定せず、陰性もAINを除外しない。
  • 薬剤歴、腎機能、尿沈渣、培養、必要時の腎生検を優先する。
  • 治療反応のモニタリングにはクレアチニンと臨床経過を用いる。