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Microbe Atlas · ウイルス

Cowpox virus

牛痘ウイルス

分類
ポックスウイルス / Poxviruses
性状
エンベロープあり EnvelopeddsDNA
科目
Medical Microbiology
トピック
3/19: Poxviruses

🧠 全体像は、ワクチン)の起源として知られる歴史的な存在だが、名前とは裏腹に真のリザーバーは牛ではなく野生のげっ歯類であり、・ヒト・ネコはいずれも偶発的な感染宿主にすぎない。臨床的にはのような全身性疾患ではなく、接触部位に限局した局所病変を起こす軽症の人獣共通感染症として理解する。

構造・ゲノム型・複製様式

と同じOrthopoxvirus属に属し、線状dsDNA・エンベロープあり・・細胞質での増殖というを共有する(詳細はを参照)。Orthopoxvirus属の中で最も広い宿主域を持つ種の一つとされる。

感染経路と臨床像

主にヨーロッパで、野生げっ歯類(真のリザーバー)からネコ・などを介して、あるいは直接ヒトへ伝播する。接触部位(多くは手指)に局所のを形成し、周囲に発赤・浮腫を伴う。健常者では数週間で自然治癒する。

⚠️ 免疫不全者・患者では重症化しうる。 が破綻した皮膚では病変が接種部位を越えて広がることがあり、の生ワクチン接種でみられると同様の機序で全身に播種するリスクがある。

歴史的意義

1796年にに罹患した乳搾りの女性の膿疱から採取した検体を用いてを行い、予防の原理を確立した。この歴史的経緯から「ワクチンはに由来する」とに教えられてきたが、では現行のよりも別のOrthopoxvirus種に近縁であることが分かっており、単純な由来関係ではない可能性が指摘されている。

診断と治療

  • 臨床像と曝露歴(動物接触)から診断し、確定にはPCRを用いる
  • 健常者は対症療法のみで自然治癒する。重症例・免疫不全者では抗ウイルス薬を検討する

まとめ

  • Orthopoxvirus属に属し、真のリザーバーは野生げっ歯類は名前に反して主要な感染源ではない)。
  • ヒトでは接触部位に限局した局所膿疱を形成する軽症の人獣共通感染症。
  • 免疫不全・患者では播種性に重症化しうる。
  • ワクチン)の起源として歴史的に重要だが、現行のとの由来関係は単純ではない。