Dermatology

Dermatology · 2-05

男性の淋菌感染症

Gonococcal Infection in Men

前提:病態
淋菌・モラクセラ属
疾患
化膿性関節炎(敗血症性関節炎)淋菌感染症
症状
関節痛

🧠 全体像:男性のは、典型的には急なと膿性を来すが、咽頭・直腸感染や無症候例もある。曝露部位ごとのNAATで診断し、を意識したセフトリアキソン単剤を基本とする。

病原体と臨床像

淋菌で、尿道、直腸、咽頭、などの円柱上皮に感染する。性交から通常数日で症状が出るが、無症候でも伝播する。

感染部位 主な所見
尿道 、尿道口発赤、黄色から
直腸 肛門痛、分泌物、出血、。無症候も多い
咽頭 多くは無症候。除菌失敗と耐性伝播の重要部位
発熱、移動性、少数の末梢膿疱性皮疹、

によりを来し、片側陰嚢痛・腫脹を呈することがある。

診断

  • NAATが尿道感染の第一選択である。1
  • 咽頭・直腸曝露があればをNAATで検査する。
  • 症候性男性のグラム染色で、好中球内を認めれば強く支持する。1
  • 、DGI、が疑われる場合は培養とを行う。1

治療

合併症のない尿道・直腸・咽頭感染はセフトリアキソン筋注1回で治療する。2 2025年BASHH指針は1 g、米国CDC現行指針は体重150 kg未満500 mg・150 kg以上1 gであり、地域の耐性状況と指針に従う。クラミジア感染が除外されていなければ、ドキシサイクリン100 mgを1日2回、7日間追加する。2

⚠️ アジスロマイシンとの二剤併用を一律に行わない。アジスロマイシン耐性の増加との観点から、現在はセフトリアキソンを基本とし、クラミジア未除外時のみ適切な抗クラミジア薬を追加する。2

DGI、、髄膜炎、心内膜炎では、合併症のない尿道炎の単回治療とは別に、培養採取後に病型別の全身治療と専門診療が必要である。

フォローとパートナー管理

  • 咽頭淋菌、症状持続、感受性不明、代替薬治療、妊娠などではを行う。時期と検査法は地域指針に従う。3
  • 尿道・直腸感染でも約3か月後に再検査し、を確認する。1
  • 直近60日間のを評価・治療し、双方の治療後7日間は性交を避ける。
  • クラミジア、梅毒、HIVを検査し、HIV陰性で継続リスクがあればを検討する。

まとめ

  • 男性が典型だが、無症候・咽頭・直腸感染もある。
  • 曝露部位ごとのNAATで診断し、耐性疑いでは培養を追加する。
  • 合併症のない感染はセフトリアキソン単回筋注が基本で、用量は地域指針と耐性状況に従う。
  • 咽頭感染の治癒確認、3か月後再検査、パートナー治療までを一続きに行う。

出典

  1. 1.2023 Korean Association of Urogenital Tract Infection and Inflammation guidelines for gonococcal infection(2024)NAATを最も感度の高い診断法とし、症候性男性のグラム染色、耐性評価のための培養、セフトリアキソン単回治療、3か月以内の再検査を行う原則を確認した。閲覧 2026-08-13
  2. 2.Update to CDC's Treatment Guidelines for Gonococcal Infection, 2020(2020)合併症のない尿路性器・直腸・咽頭淋菌感染にセフトリアキソン単回筋注を用い、クラミジア未除外時はドキシサイクリンを追加すること、およびアジスロマイシン一律併用を見直した根拠を確認した。閲覧 2026-08-13
  3. 3.Sexually Transmitted Infections Treatment Guidelines, 2021(2021)淋菌感染の診断、治療、治癒確認、再検査、性的パートナー管理を含む包括的な管理原則を確認した。閲覧 2026-08-13